唐松林の中に小屋を建て、晴れた日には畑を耕し雨の日にはセロを弾いて暮したい、そんな郷秋<Gauche>の気ままな独り言。
郷秋<Gauche>の独り言
査察機長
今日は内田幹樹著の「査察機長」(新潮社、2005年7月発行 税別1,500円)を紹介したい。
著者の内田幹樹氏(うちだ もとき、初期の著作では内田モトキと標記)はANAの元パイロットでYS-11、ボーイング737、767,747-400の機長として国内線・国際線で乗務。さらに20年以上にわたりライン・パイロットの教育にあたった方であり、このblogにも度々登場するMキャプテンのご友人でもある。私はMキャプテンから氏の著書をプレゼントされたのを機にすっかりファンと、氏の既刊はすべて読ませていただいている。現在はANAを退社し、リージョナル・ジェットの運行会社であるIBEXでCRJのキャプテンをされているはずである。
さて、この小説はボーイング747-400(通称ダッシュ400)を操り成田からニューヨーク・JFK空港を目指す若き村井キャプテンの2日間を、搭乗前のブリーフィングからランディングまでの10数時間を中心に淡々と、かつ丹念に描いたものであり、ミステリーやサスペンスを望んで読まれる方の期待には、おそらく応えられない。
ジャンルとしては所謂「航空小説」に分類されるものであり、離陸から着陸まで、ほとんどがオートパイロットで飛んでいるとは言え、成田-ニューヨーク間の12時間のあいだに実際にコックピットの中ではどのような操縦操作が行われているのかを克明に知ることができるから、ヒコーキがお好きな方には勿論十二分にお楽しみいただくことが出来るはずである。
それではこの本が単なる「航空小説」なのかと言えば、郷秋<Gauche>は否、と言いたい。この本は、実はビジネスマンにお薦めしたい「ビジネス書」でもあるのだ。リーダーシップとは何なのか、「先」の読み方とは、危機管理のあり方とはどうあるべきなのか、評価者たる上司との関係をどう作るべきなのかなど、おおよそビジネスマンが考えなければならない事柄が狭いコックピットの中で、そして12時間という限られた時間の中で次々と示唆に満ちた形で登場するのである。
航空小説でありながら、かつビジネス書であると言われても首を捻るばかりの方も多いかとは思うが、ご一読いただければ私が書いたことの意味を必ずやご理解いただけるはずである。
著者の内田幹樹氏(うちだ もとき、初期の著作では内田モトキと標記)はANAの元パイロットでYS-11、ボーイング737、767,747-400の機長として国内線・国際線で乗務。さらに20年以上にわたりライン・パイロットの教育にあたった方であり、このblogにも度々登場するMキャプテンのご友人でもある。私はMキャプテンから氏の著書をプレゼントされたのを機にすっかりファンと、氏の既刊はすべて読ませていただいている。現在はANAを退社し、リージョナル・ジェットの運行会社であるIBEXでCRJのキャプテンをされているはずである。
さて、この小説はボーイング747-400(通称ダッシュ400)を操り成田からニューヨーク・JFK空港を目指す若き村井キャプテンの2日間を、搭乗前のブリーフィングからランディングまでの10数時間を中心に淡々と、かつ丹念に描いたものであり、ミステリーやサスペンスを望んで読まれる方の期待には、おそらく応えられない。
ジャンルとしては所謂「航空小説」に分類されるものであり、離陸から着陸まで、ほとんどがオートパイロットで飛んでいるとは言え、成田-ニューヨーク間の12時間のあいだに実際にコックピットの中ではどのような操縦操作が行われているのかを克明に知ることができるから、ヒコーキがお好きな方には勿論十二分にお楽しみいただくことが出来るはずである。
それではこの本が単なる「航空小説」なのかと言えば、郷秋<Gauche>は否、と言いたい。この本は、実はビジネスマンにお薦めしたい「ビジネス書」でもあるのだ。リーダーシップとは何なのか、「先」の読み方とは、危機管理のあり方とはどうあるべきなのか、評価者たる上司との関係をどう作るべきなのかなど、おおよそビジネスマンが考えなければならない事柄が狭いコックピットの中で、そして12時間という限られた時間の中で次々と示唆に満ちた形で登場するのである。
航空小説でありながら、かつビジネス書であると言われても首を捻るばかりの方も多いかとは思うが、ご一読いただければ私が書いたことの意味を必ずやご理解いただけるはずである。
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