唐松林の中に小屋を建て、晴れた日には畑を耕し雨の日にはセロを弾いて暮したい、そんな郷秋<Gauche>の気ままな独り言。
郷秋<Gauche>の独り言
新刊書 vs 新古書
購読している神奈川新聞にこんな記事を見つけた。
「新刊も古本も売る書店」―目からウロコの新商法―12/28 10頁 文化欄
ブックオフを筆頭とする「新古書店」(新しく出来た古書店ではなく、車に「新古車」があるように新品に近い古書を売る店の意味だろうけれど、しかし、おかしな名前だ)が身近になって久しいが、今度は新刊書店と新古書店の複合店がオープンしたと言うのだ。
ブックオフ(相模原市)同様、東京発ではない。広島を本拠地とするフタバ図書が始めた(らしい)新業態のようだ。フタバ図書の東京進出一号店、椎名町店(豊島区)を視察した書店主が書いた記事である。
一階が新刊書店、二階が新古書店そして地下がDVDなどのレンタルという店の構成であり、新刊書と新古書が並んでいるわけではないらしい。古書店部分は「エコロジア」という店名がつけられ、あくまでもそれぞれの店が隣接した形なのだという。
それにしても本の価格。最近のベストセラー「生協の白石さん」の場合、新刊本は定価1,000円、荒利230円に対して新古書の販売価格は680円。買い取り価格が350円だから荒利が330円なのだという。新古書は安定的に仕入れができる保障はないし、返品も出来ないけれど、新刊書を売るより新古書を売るほうが利益が出ると言うのもなんだかなぁ。
書店側の損益は別にして、消費者としてのメリットが多いことも事実である。新古書店で売られている本(特にベストセラー物)はカバーの破れや傷みもなく、小規模書店で多く人が手に取り傷んだ状態で売られるものよりも状態が良かったりするのだ。それが新刊書定価の7割弱で手に入るのだからありがたい。更に読んだ後に新古書店で買い取ってもらえば結果として新刊書価格の半分ほどの値段で話題の本を読むことができることになるのだろう。
新業態の書店登場も良いが、郷秋<Gauche>としては書店業界にお願いしたいことがある。大型新刊書店、新古書店では利益確保のために雑誌や売れ筋の新刊本のみを並べ、売れないけれど、売るべき、価値ある本がおろそかにされる気配があるが、売れ筋であげた利益で、長期間書架を占領しながら利益は出ないかも知れないけれど、価値ある本をぜひとも書架に並べておいて欲しのである。在庫ゼロで商売ができるネット書店との競合もあるだろうけれど、出版文化をそして日本の文化を支える気概をもってぜひともお願いしたい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/16/269daa77e0e9eab1f575eb8d0919335e.jpg)
今日の1枚は、雑木林から見上げた冬の空。
「新刊も古本も売る書店」―目からウロコの新商法―12/28 10頁 文化欄
ブックオフを筆頭とする「新古書店」(新しく出来た古書店ではなく、車に「新古車」があるように新品に近い古書を売る店の意味だろうけれど、しかし、おかしな名前だ)が身近になって久しいが、今度は新刊書店と新古書店の複合店がオープンしたと言うのだ。
ブックオフ(相模原市)同様、東京発ではない。広島を本拠地とするフタバ図書が始めた(らしい)新業態のようだ。フタバ図書の東京進出一号店、椎名町店(豊島区)を視察した書店主が書いた記事である。
一階が新刊書店、二階が新古書店そして地下がDVDなどのレンタルという店の構成であり、新刊書と新古書が並んでいるわけではないらしい。古書店部分は「エコロジア」という店名がつけられ、あくまでもそれぞれの店が隣接した形なのだという。
それにしても本の価格。最近のベストセラー「生協の白石さん」の場合、新刊本は定価1,000円、荒利230円に対して新古書の販売価格は680円。買い取り価格が350円だから荒利が330円なのだという。新古書は安定的に仕入れができる保障はないし、返品も出来ないけれど、新刊書を売るより新古書を売るほうが利益が出ると言うのもなんだかなぁ。
書店側の損益は別にして、消費者としてのメリットが多いことも事実である。新古書店で売られている本(特にベストセラー物)はカバーの破れや傷みもなく、小規模書店で多く人が手に取り傷んだ状態で売られるものよりも状態が良かったりするのだ。それが新刊書定価の7割弱で手に入るのだからありがたい。更に読んだ後に新古書店で買い取ってもらえば結果として新刊書価格の半分ほどの値段で話題の本を読むことができることになるのだろう。
新業態の書店登場も良いが、郷秋<Gauche>としては書店業界にお願いしたいことがある。大型新刊書店、新古書店では利益確保のために雑誌や売れ筋の新刊本のみを並べ、売れないけれど、売るべき、価値ある本がおろそかにされる気配があるが、売れ筋であげた利益で、長期間書架を占領しながら利益は出ないかも知れないけれど、価値ある本をぜひとも書架に並べておいて欲しのである。在庫ゼロで商売ができるネット書店との競合もあるだろうけれど、出版文化をそして日本の文化を支える気概をもってぜひともお願いしたい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/16/269daa77e0e9eab1f575eb8d0919335e.jpg)
今日の1枚は、雑木林から見上げた冬の空。
コメント ( 9 ) | Trackback ( )