F1 2006年第4戦サン・マリノGPを振り返る

 サン・マリノGPの立役者はやはりミヒャエルであった。かのアイルトン・セナの持つ最多ポールポジション記録をお膝元のイモラ(正式にはAutodromo Internazionale “ENZO E DINO FERRARI”。 Autodromoはサーキット、Internazionaleはインターナショナル、“E”は英語のandだから、直訳すれば「エンッオとディノ・フェラーリ(夭折したエンッオの息子の名前。このサーキットの名前の他にDino246などにその名前を留める)国際サーキット」)で塗り替え、そして優勝。まさに王者復活のレースであった。

 と、書きたいところだが果たしで本当に「王者復活」のレースであったのか。今回のレースがイモラではなくもっと新しく、コース幅が広く抜く易いコースだったらどうだったのか。

 <サン・マリノGP決勝レースの結果>
 1位:ミヒャエル・シューマッハ / フェラーリ / Q1 / FL2 / BS
 2位:フェルナンド・アロンソ / ルノー/ Q5 / FL1 / MI
 3位:ファン-パブロ・モントーヤ/マクラーレン・メルセデセ / Q7 / FL4 / MI
 4位:フェリペ・マッサ フェラーリ/フェラーリ / Q4 / FL10 / BS
 5位:キミ・ライッコネン / マクラーレン・メルセデセ / Q8 / FL3 / MI
 6位:マーク・ウェーバー / ウイリアムズ・コスワース / Q10 / FL9 / MI
 7位:ジェンソン・バトン / ホンダ / Q2 / FL6 / MI
 8位:ジャン-カルロ・フィジケラ / ルノー / Q7 / FL / MI
 Qnは予選順位、FLnはレース中のファステストラップ順位
 BSはブリヂストン、MIはミシュラン。

 アロンソのファステストラップタイム1'24.569に対してミヒャエルのそれは僅かに及ばない1'24.624と僅差でしかない。しかしだ、レース中盤以降周毎にそのギャップを1秒以上も詰めてあっという間にミヒャエルの後ろにマシンをつけたアロンソ/ルノーの速さはいった何なのだ。このことを考えた時に、次戦以降も今回同様のレースが繰り広げられるとはとても思えないのである。

 ホンダの2台は、案の定と言うべきか予選の速さを決勝レースまで持ち込めない憾みをまたしても露呈してしまった。給油ホースを引きちぎるなどはもっての外だが、チーム運営・作戦面でも問題も山積とあっては、今シーズン中の優勝は難しいものと言わざるを得まい。

 マクラーレンのラップタイムは最速のアロンソからコンマ5秒遅れ。62周のレースでは30秒の差になるはずだから15秒、17秒遅れの3位、5位は賞賛に値すると言えなくもないが、この程度のリザルトでは本人は勿論ファンも満足は出来まい。

 トヨタは残念ながら前戦の表彰台がフロックであったこと自ら証明する結果となった。ウイリアムズとBMWはシーズン中盤以降を占う結果と言えようが、ウイリアムズはともかくとしてもBMWワークスがこの程度の成績では市販車の売り上げにも影響が出るか。

 次戦ヨーロッパGPは二週間後。ちなみに2004年のフロント・ローはミヒャエルと琢磨だ。乞うご期待!

今日の一枚は、躑躅(つつじ)。
コメント ( 9 ) | Trackback (  )