2011年のF1は1.8Lターボ?

 コスト削減が緊急の課題となっているF1で、2011年のエンジンをターボチャージャー付きの1.8Lにするなんて案まであるようだ。「1.8Lターボって、そんなしょぼいエンジンやめてよ!」という方も多いだろうが、F1史上最強のエンジンは更に排気量の少ない1.5Lターボであったことを思い出して欲しい。って言われて思い出せるのは30代半ば以上のファンだけだと思うけど(^^;。

 F1史上最強のエンジンは、1987年のウィリアムズFW-11Bに搭載されたホンダRE167E。わずか1.5LのV6エンジンに2つのターボチャージャーを備えたエンジンはレース時で1000HP、予選の時には1200HPとも1500HPとも云われた強大なパワーを発揮し他を圧倒した。

 ホンダRE167Eエンジンを搭載したウィリアムズFW-11Bはこの年ナイジェル・マンセルとネルソン・ピケ(父)のドライブで12回のPPと9回の優勝を得てコンストラクターズチャンピョンを獲得。ドライバーズチャンピョンシップもピケが獲得している。

エンジン単体としては最強であったRE167Eだが、最も成功を収めたのはRE168Eを搭載した翌1988年のマクラーレンMP4/4である(他のマシンの戦力低下など、エンジンやマシンのトータルパッケージの良さ以外の勝因もあるけれど)。アラン・プロスト、アイルトン・セナの二人がドライブしたMP4/4は16戦中15勝、セナが90ポイントを獲得し初のタイトルに輝いている。

 余計なことを書いてしまったが、要するに1.8Lターボは全然ショボくないと、郷秋<Gauche>は言いたいのである。もっとも、ブースト圧も青天井であったからこそ1L当たり1000HPなんてキチガイじみたエンジンを作ることができたわけだけれど、いまどきはそういうわけには行かないだろな。


Williams FW11B。後ろはMcLaren MP4/4。
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