乗り物三題

その一(ヒコーキ)
 A380の導入を検討していたANAが、導入を断念した模様。もっともANAが本気でA380を考えていたかどうかは怪しいところ。急激な景気後退から旅客数も減少しており、A380の500~800という座席を埋めきれないという判断だが、これは賢明と云うところだろう。

 郷秋<Gauche>は納入が遅れているボーイング787との駆け引きから登場したA380ではないかといささか穿ち過ぎの事を書いたが、いずれにしてもその787の納入も大幅に遅れ、早くとも2010年第1四半期以降になる見込みで、ANAにとっては踏んだりけったりと云うところだな。

  郷秋<Gauche>が書いたANAとA380関連記事
  政府がMRJを10機調達(2008年10月18日)
  ANAがA380を購入か(2008年7月4日)

その二(列車)
 JRグループは、ブルートレインの愛称で親しまれている寝台特急のうち「はやぶさ」(東京-熊本)と「富士」(東京-大分)の運行を来年3月で打ち切ることを発表。今回の廃止対象は東京駅発着のもで、残るは上野-札幌間の「北斗星」、大阪-青森間の「日本海」など4本のみとなる。 

 「早割り」など格安の航空券が入手できればわずか1時間半、1万5千円程度で行けるところに12時間と倍以上の費用(豪華な食事代を入れれば3倍?)をかけて出かけるのは既にいまどきのスタイルに合わないということなのだろ。郷秋<Gauche>としてはいつか乗ってみたいと思っているブルートレイン、郷秋<Gauche>が乗るまでは無くならないで欲しいものである。

その三(クルマ)
 トヨタとその傘下に入ったスバル(富士重工業)が水平対向エンジンを搭載した小型スポーツカーを共同で開発し双方のブランドで発売予定であったが、急激な業績悪化によりこの計画を中止。スバルとしては製造を取りやめる軽自動車の穴埋め的な要素もあったはずなので、痛手だろうな。もっともWRCを撤退するほどだから台数を期待できないカテゴリの開発見直しは止むを得ないところか。

 その数日前にはホンダが弩級スポーツカー、次期NSXの開発中止を発表している。F1撤退に続くイメージリーダーの開発中止だ。次期NSXはすでにニュルブルクリンクのオールドコースで走行テストが始まるなど開発もかなり進んでいたようだから、エンジニアもさぞかし口惜しいことだろ。

 ヒコーキもブルートレインもクルマも、何だか寂しいニュースばかり。いずれも急激な景気後退の影響だが(ブルートレインは別な要素もあるか)まったく残念な話だ。


 例によって記事本体とは何の関係もない今日の一枚は、春の花なのに師走のうちに咲き出した、横浜市の「名木・古木」にも指定されている恩田の森の山王神社の藪椿(やぶつばき)。以前に「山王神社」が正しい名称なのかどうか調査すると書いたけれど、いまだ判明しないまま。青葉区内の「名木・古木」を紹介する区のHPのリストには「恩田町2378 / 山王神社 / ヤブツバキ / 推定樹齢360年 / 2本」と掲載されている。
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