写真展出品作品紹介(3)

 6月15日(火)から7月11日(日)まで、相模原市橋本のカフェ・コレット(JR横浜線&京王相模原線相模原駅南口)で開催いたしました小さな写真展で展示した作品全12点の紹介、3日目です。


タイトル:秋めく
撮影場所:鎌倉市北鎌倉(正確な町名は山ノ内だと思います)
カメラ:Nikon D300
レンズ:SIGMA 10-20mmD 1:4-5.6 DC HSM
展示期間:通期

 この作品は、昨年の9月24日に北鎌倉の森「台峰」を訪ねた折に撮影したものです。規模の大きな谷戸とその谷戸を取り囲む山を「台峰」と呼んでいるようですが、郷秋<Gauche>は関戸勇さんと云う方の写真集「鎌倉の森台峰」(岩波書店)でその存在を知りました。社寺を中心とした鎌倉とは別の、もう一つの貴重な鎌倉です。そんな台峰の谷戸をほぼ二廻りほどしてから北鎌倉駅や円覚寺を望む尾根筋に登った折に見つけたコスモスとうろこ雲です。

 この写真をご覧になって不思議な感覚を覚えた方がおいでかも知れませんが、それはこの写真の視点、つまりカメラのレンズが普段では在りえないところにあるからです。普通に立ってコスモスの花を見れば目線の舌にコスモスの花があり、空の雲は目線を上に上げた時に見えることになります。この写真はコスモスの花が目線の上にあり、そのはるか向こうに秋の雲、うろこ雲が見えています。

 ここまで書けばお判りの通り、この写真はコスモスの咲いている脇の地べたに寝転がって撮ったものです。このように普段の私たちの生活の中では在りえない目線で写真を撮るというのも写真の撮影技法のひとつです。「奇を衒う」のではなく、新鮮な「目線・視線」からの表現と云うことです。

 最近は液晶モニターが可動式のカメラが増えてきていますが、そう云ったカメラをお持ちの方はぜひ地面から上を見上げる、あるいは目いっぱい腕を伸ばして見下ろす写真を撮ってみてください。きっと新鮮な写真が出来ることと思います。
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