少しはまともに撮れたでしょうか

 昨日は有り合わせのまったくお恥ずかしい写真を掲載してしまいましたが、今日は昨日の予告の通りそのリベンジと思ってちょっと気合を入れて撮って来ました。


 切り花や鉢植えの花を、庭先や室内で撮るのであれば自由にレイアウトしてバックも選んで撮ることができるのですが、道端で咲いているような花の場合、しかも草丈が低い花の場合は大変苦労します。草丈が低い花を普通に撮ろうとすると昨日ご覧いただいたような、上から見下ろすありきたりのアングルになってしまいます。これでは新鮮味がまったくありません。

 ではどうするのかと云うと、花の高さまでカメラの位置を下げるんです。つまり地べたに腹ばいになったり寝転んだりするわけですが、幸い最近はモニター可動式のカメラがありますので、こういうカメラをお使いの方は、ちょっとしゃがんでカメラを花の位置までカメラを下げて上から見やすいようにモニターの角度を調整して撮ると良いわけです。

 が、このようにして撮る場合には精度の高いピント合わせが難しいという問題が出てきます。小さな花のアップの写真ですから、レンズはもちろんマクロレンズを使うわけですが、このマクロレンズのピントが、まさに「ピントポイント」でしか合いませんのでホントに難しいのです。

 郷秋<Gauche>は使ったことがないので確実なことは言えませんが、可動式の液晶モニター上でマクロ撮影の際の正確なピント合わせをするのはおそらくは不可能、あるいは極めて困難なことだと思います。では、どうすれば良いのかと云うと、「アングルファインダー」と云う小道具を使用するのです(see her)。

 ただし、本日ご覧いただいた写真はアングルファインダーを使っておりません。なぜならこのタマスダレは3m程の急斜面の上の方に咲いており、郷秋<Gauche>はその斜面を半分ほど登って足場を固めて腹這いになって撮っているからです(^^;。

 と云うわけで今日のタマッスダレ、昨日ご覧いただいたものと比べれば相当ましだとは思うのですが(たいしたことないぞとの突っ込みは、とりあえず堪えてください)、似たような写真を撮りたいと思われている方のために、ちょっとだけ解説しておきたいと思います。

 まず、直射日光の当たる状態では撮らないこと。特に花弁が白い場合には直射日光が当たっていると「白とび」してしまいます。ですから、太陽に薄い雲がかかるまで待つのです。そして、できるだけ暗い色のバックを選ぶこと。あるいは暗い色をバックに咲いている花を選ぶこと。さらにマイナス0.7~1程度の露出補正をかけること。

 マイナスの露出補正は薄曇りであっても起こりがちな花弁の白とびを抑えることと、バックをより黒くし、花弁の白を引き立たせる二つの効果があります。露出補正は技術的な問題なので簡単にできますが、なかなか難しいのが薄曇りになるまで待つことです。

 待つことはなかなか大変なことですが最良の太陽光となるまで待つこと、あるいは人の波が切れるまで待つこと、また、どんなに暑くても寒くても歩いて四方を見渡し絶好の被写体を見つけること、更に上に書いた、普段とは違った視線(アングル)を見つけ、工夫すること、この三つが良い写真を撮るために大切なのだと肝に銘じていただくとよろしいかと思います。

 良い写真を撮るために必要なのは良いカメラではなく、良い被写体を見つける、あるいは被写体の良いところを見つける目と、次にそれを表現するために必要な技術的なノウハウだと思います。カメラは3番目ですね。そうは云っても良いカメラを使うのは近道の一つで、郷秋<Gauche>としては少なくともまともな光学式ファインダーを持つと同時に露出補正操作の簡単なカメラをお勧めします。

 つまり、SLR(一眼レフ)です。レンズ交換可能が可能であってもミーラーレス、つまり光学式ファインダーを持たず、撮影画像の確認を液晶モニターだけでするカメラが増えていますが、郷秋<Gauche>は写真を楽しみたい方の最初のカメラとしてはお勧めしません。カタログに載っている素晴らしい作例を見て自分もこんな写真を撮れるのだと勘違いされる方がいるかも知れませんが、あればプロ、つまり筆を選ばない「弘法」の作品です。カメラの足らざる部分の補い方を熟知しているプロだから撮れる作品なのです。

 作品と呼ぶことのできるような写真を撮ってみたいと思っている方には是非ともDSLRをお勧めする郷秋<Gauche>です。「ミラーレス一眼」よりも安価なDSLRがいくらもありますからね。まずはカタログ集めから始めてみましょう。買うまでが楽しいんです(^^)。
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恩田の森

 本日、恩田の森で撮影いたしました写真をこちらに掲載しておりますので、ぜひご覧ください。
恩田Now 
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