どうもセシウム汚染の危険性がわかっていないようです。30キロ圏以遠なら
安全など絶対にあり得ないのです。福島汚染牛の餌は、80キロも離れたところです。
餌についていえば、規制値の73倍以上にもあたるセシウムがみつかったと新聞等
にはかいてあり、専門家の分析等がありますが、楽観的すぎると思います。
このブログの6月13日で、イギリスで見つかった汚染マッシュルームのことを
取り上げました。
これは、25年前のチェルノブイリの影響によるものです。
マッシュルームの産地はブルガリアです。ウクライナとブルガリア、
これだけ離れていても、25年たってもなおかつセシウム汚染の影響があるのです。
そのことを忘れてはいけないと思います。
なお、記事には73倍とありましたので、そう書きましたが、これは誤魔化しなんです。
宮城でみつかったセシウムについてつぎのように書いてありました(日経WEB版)
「3647ベクレルを検出。農林水産省の基準に合わせて水分を80%含む状態に換算すると、831ベクレルと基準(同300ベクレル)の2.7倍だった。登米市のもう1カ所は換算値で372ベクレル、栗原市は同558ベクレルでいずれも基準を上回った。」と。
実際に検出されたのは3647ベクセルですから、
300でわれば12倍です。
80%の水分を含む状態にするといいますが、折角乾燥させた稲わらを使うときに
水にうすめるわけではないのです。
牛に与えるときは3647ベクトル含有の餌をそのまま与えるのです。
ですから、こういう換算の仕方は、まさしく欺瞞なのです。
ですから、先ほどの73倍というのは実際に牛に与えた状態では320倍以上になるのです。
ものすごい高濃度の汚染です。
それを毎日餌として与え続けるわけですから、
牛の体内で蓄積続けていくのです。
専門家の分析で、何日か、といっても確か30日、40日だったと思いますが、
体外にでると書いてありましたが、次々と汚染した餌を食べ続けているのです。
320倍を超える超高濃度の餌を毎日食べ続けて牛の体内に蓄積し続けている
のです。
そのことを忘れてはいけません。
マスコミも汚染隠しに一役買っています。政府がいうこと、
マスコミが言うことを鵜呑みにしてはいけません。それほど汚染がひどいということです。
セシウムに汚染された稲わらを餌にした牛の汚染度は食べた餌のおそらく何十倍もに
凝縮されています。
とても危険です。
原発事故の最初を思い出してください。
毎日毎日、枝野官房長官は、大丈夫だと記者会見で公式に発表していたのです。
今では、最初の最初からメルトダウンがあったこと、
彼の発表は全部ウソだったことが分かっています。
今回の餌のわらの汚染度についても、換算するなどおかしいのです。
牛が実際に口にした餌の汚染度は規制値の320倍ものちょっと考えられないほど
汚染されていたのです。
薄めて食べれば73倍だったのよ、といわれても、薄めては食べていないのです。
ちょっと考えるとわかることです。
メルトダウンのことを最初に正しく伝えていたら、もっとコントロールできたと思います。
わらのことも正しく伝えていたら、農家の人も注意していたかもしれません。
イギリスでは、今もブルガリアから輸入されるマッシュルームについては、セシウム汚染が
あるということで、検査しているのです。
マッシュルームは根がないので、表土の汚染の影響を受けやすいということです。
ということは、餌のわらがあったところの土は同様に汚染されているということです。
この場合は濃縮前ですから、73倍の汚染があるということになります。
今、牛のこと、わらのことだけが騒がれていますが、
実際は80キロ離れたところでも、高濃度のセシウム汚染に、そこにいる人は曝されて
いるわけです。
大気に乗って運ばれたということになりますから、風が吹けば、そこからさらに
遠方に汚染は広がっていくということになります。
いろいろ考えなければなりません。