妻一人 子一人 と 一匹

2005.9.26 『妻一人 子一人』としてスタート
2010.3.18、2021.8.28、2023.3.26 改変

2012年 ラスト

2012年12月31日 18時09分36秒 | Weblog
今年最後のブログが、3ヶ月前のカラオケ大会というのも締まらないので、

本日の更新を2012年最後としたいと思う。


「大晦日だよ ドラえもん」が始まった。

これから3時間、チャンネルの主導権は子供たちのものである。

昨夜、いつまでたっても寝なかった次男は、今日の午後3時半頃から眠り始めて、

2時間半経ってもまだ起きない。腹が減ってきた。


年越しそばを昼食で食べ、今夜は寿司とオードブルとおやつで夜ふかしである。

家族が寝たら、劇場版「けいおん!!」でも見ようかな。

今年は怪我やら病気やらあったけど、そのことで逆に奮起して楽しく過ごすことができた。


来年も良い年でありますように。

それでは、みなさま良いお年をお迎えください。


二次会 第二部

2012年12月30日 01時40分22秒 | Weblog
平成24年9月30日

前回のつづき

Sくんの見送りのため、留守番の私以外の5人が部屋を出ていった。
しばらくして、まずNくんが戻ってきた。

以下、Nくんとの会話である。

「ここ(カラオケボックス)じゃないほうがよかったな」
「これは普通の飲み会だよ」
「うんうん」
「どこかの居酒屋とかの方が良かったかも」
「これじゃ、高くつくな」

<高くつく>とは、割高になってしまうという意味である。
酒が飲めない私とNくんのお腹の中は、タピオカ入りミルクティー、ココアフロート、
その他ソフトドリンク、そして烏龍茶で満たされている。これだけで数時間。確かに割に合わない。
せっかくのカラオケボックスなのに、歌わないまま終わってしまうのだろうか。
いや、ここまで盛り上がったんだからそれでも仕方ないと思った。第一、歌う雰囲気ではないのだ。

今年は、麻田くんとの15年ぶりの再会を存分に楽しむというのも悪くはない。


しかし、退出予定時間は午前6時。この時点で5時間近くも残されていた。
ホントにこのまま終わるのか?・・・だとすれば、午前3時くらいにお開きってこと?
どうなんるんだ、今回は。

全員着席。時刻は午前1時くらいじゃなかっただろうか。
すると、気持ちよく酔っ払ってきた麻田くんが、上半身服を脱ぎ始めた。
その場にいた全員、彼の鍛え上げられたボディに驚いた。まるで古代ギリシャの彫刻のようである。
腹筋は、キレイに6つに割れていた。骨盤のあたりにコブのようなものができているように見えたが、

あさだ:「こんなトコにも筋肉付いちゃったんだよね~」・・・これも筋肉だそうだ。

私は、「エグザイルだ!エグザイルだ!」と連呼した。
といっても、実はエグザイルのことをあまり知らない。「めちゃイケ」で見たくらいである。

マッチョボディを目の前にして、「ワー!スゲー!」と歓声が上がるのは
当たり前のリアクションである。
こういったリアクションを<ステップ1>としよう。

<ステップ2>
「ようし!オレだって!!!」と対抗して同じように服を脱ぐ → すると現れたのは、鋼の肉体とは正反対の体。
「なんだその体は!」と一斉に突っ込まれる、または一同ズッこけるというオチ。

Iくんはすぐさまこれを実行した。
彼と会うのは3年ぶり。学生時代から、Iくんといえば頬がこけたやせ型のイメージが強かった。
3年前に会った時も、<細身のスーツ姿のIくん>という印象が残っている。
だが、3年の歳月は、彼の顔を真ん丸にし、見事なまでに醜いメタボ体型へと変化させていた。

そして我らが某会には、もう一つ、<ステップ3>というべきもう一つのパターンが存在する。
”流儀”とでも言っておこうか・・・








「わー、すごい体だな。じゃ、披露してくれたお返しに私の歌を聴いてもらおう







「私の歌を聴いてくれ」








「オレの歌を聴きなさい」







「オレの歌を聴けーーー!」(「マクロス7」より)


そんな強硬な態度で猛然と立ち向かうことができるほどの度胸は持ち合わせていない。
ただ、話題のネタが尽き始め、言葉ではなくカラダを使って盛り上げようとするのなら、
我々には、他人を驚かせるような筋肉はないが、自信を持ってお届けする”歌” がある。
<歌うなら今しかない!> 私はそう思った。

今までの歴史をひっくり返すほどのビッグサプライズに始まり、さしずめ”麻田徹志トークライブ”といった空気を
私はドキドキしながら再び元に戻そうと試みた。

そうして私が選んだ曲は、



「ど根性ガエル」(’72)

某会ではおなじみの曲である。
私は、麻田くんに語りかけるように歌ったつもりだ。

「夕方、学校から帰ってきてテレビをつけると再放送でやってたでしょ?どうだい、懐かしいだろ?」

すると、私の目の前には、目が点になっている麻田くんがそこにいた。
ツヤの良いお顔にある大きな二つの黒い点が、確かにこちらの方を向いているのがわかった。

「・・・あれ?・・・」

私が歌い始めると、NくんとHKくんの両氏が、黙々とリモコンをいじり始める。

「ちょ、ちょっと、キミ達は自分から”先陣を切ってやろう”という気はないのかね!」

こうして、あれだけ盛り上がった”普通”の<プチ同窓会>は、
いとも簡単に”尋常ではない”<アニソンカラオケ大会>へとシフトしていくのであった。

麻田くんを思いっきりしらけさせてしまった私が、「今度こそ・・・」と次に選んだ曲は、
「花のささやき」(「小公女セーラ」OP)。
これだったら、知っているだろう。
Iくんは、画面に映るミンチン学院長を指差し、「コイツ憎たらしいんだ」と言っている。
Nくんも、この作品を知っているようだ。私は作品名は知っていたが、内容は最近になって再放送でようやく見た。

「ほら、『世界名作劇場』だよ。日曜夜に放送されてたでしょ。ね、麻田く・・・」

声は聞こえなかったが、Iくんと麻田くんの会話の様子が目に入った。
おそらくIくんは、こう話しかけていたと思う。
「これ(このアニメ)知ってる?」
Iくんの問いかけに、麻田くんはハッキリと首を横に振っていた。

またしても麻田くん、どっチラけ。すっかりヒンシュクを買ってしまったようだ。
しかし、次の曲はまた私。目を覚ましたいつもの某会に、私は激しい興奮を覚え、歌う順番のことなど考えず、
立て続けに入力してしまっていた。

「薔薇は美しく散る」(「ベルサイユのばら」OP)
前の2曲で失敗していたにもかかわらず、初心者の麻田くんに対して難易度を思いっきり上げてしまった。
しかし、この日のために用意した曲を、おろそかにするわけにはいかない。

♪バラは バラは~  
渾身の力を込めて熱唱する私。「こんな曲じゃないwww」と、Nくんの声。
そう、原曲は透明感のある女性の声である。こんな40前のオヤジの薄汚い声で歌うような曲ではない。

しかし、この空間において、そしてこの3分20秒の間、この歌は













オレの歌だ。

♪ブァラは ブァラはぁ 美しく散ぃる~~~  (ジュテーム オスカル・・・)

「や~ま~が~た~!!!」 麻田くんの怒号が飛ぶ。

・・・?
彼の怒鳴り声がものすごく遠くに聞こえる。
意識ははっきりしているのだが、なんかどこかへ飛んでくような感覚が全身を包む。
いよいよ私も酔っぱらってきたようだ。

泥酔状態のIくんもついに始動。
「うる星やつら」、「魔法の天使 クリーミーマミ」、そしてフェイスブックで私がリクエストしていた
吉田拓郎、さだまさしなどのフォークソングを熱唱。

車で140kmかけて、わざわざこの日のために駆けつけてくれた麻田くんをひとりぼっちにして、
我々は火が付いたように、歌い狂い始めていた。

いかんいかん、これではいかん。
私は12年前に起こった、「N先生(第7章で登場)<死んだ魚のような目>事件」の経緯を、
麻田くんに説明。これは普通のカラオケではないことを言い訳がましく述べた。

彼から帰ってきた言葉は、

「わかる!オレ、その気持ちわかる!」

そうだよな、その通りだよ、麻田くん。
でも、これが15年の歳月を経た我々のカタチなんだよ。
ひとたび走り始めた”某会という名の列車”はもう止められないのだ。わかっておくれ。

お詫びも兼ねて私は、再度麻田くんのために歌う。

「おれたちゃ怪物三人組よ」(「怪物くん」ED)

私は、フランケン、ドラキュラ、オオカミ男の声を真似しながら歌う。似てないけど某会ではみんな笑ってくれる。
全国採点では、ダントツの最下位。いや、得点が問題じゃない。この歌を麻田くんのために・・・













----麻田くん、完全に沈黙----

・・・やれるだけのことはやった。もう悔いはない。さようなら、麻田くん。私にはまだやり遂げなけばいけないことがあるんだ。

がっかりしている暇などなかった。
Nくんが、「少年ハート」(「交響詩篇エウレカセブン」第2期OP)を歌い始めた。なんとラップを披露。
完璧とはいえない出来ではあったが、見た目からは想像もできない選曲に、度肝を抜かれた。
HKくんは、膨大なレパートリーから淡々と選曲していた。
虎視眈々と何かを狙っているようにも感じられた。

Nくんが「SEVENTH MOON」(「マクロス7」OP)を歌う。
Nくんの歌声は、20代の頃の破壊力(笑)は影を潜めたが、いまだに歌唱力という点では、某会で肩を並べる者はいない。
最近のカラオケは全国採点だけでなく、歌いながら音程などをチェックできる機能が搭載されている。
今回わかったことだが、Nくんの声は、音のブレが極端に少ない。
これこそ、みんなが知らない曲でも彼の歌に引き込まれてしまう理由なのだろう。
そして、これぞ<某会カラオケ大会・初代王者>の実力なのかと、私はゾクゾクするような衝撃を受けた。

麻田くんは、「残酷な天使のテーゼ」(「新世紀ヱヴァンゲリヲン」OP)を歌ったが、大量のアルコール摂取と
室内を支配する異様な空気に悪酔いしてしまったせいか、うまく発声できない状態であった。
忙しいところをわざわざ駆けつけてくれた彼に対して、我々はなんて”残酷”なことをしてしまったんだろう。
皮肉なことに、ヱヴァのOPはこの日の麻田くんのエディングナンバーとなってしまった。


この曲を歌い終えてまもなくして、彼は力尽き、深い深い眠りについてしまう。
石のように動かないその姿は、まさに<化石>であった。
結局、彼が歌ったのはこれだけ。麻田くん、お疲れ様でした。



Iくんは、「次の日、仕事」と宣言しておきながら、絶好調といった感じで歌い続ける。
「明日、大丈夫?」なんて聞こうものなら、「帰れってことか!」と睨みつけてくる。こ、怖い。
そういえば、麻田くんが歌っている間、画面に映し出された綾波レイに、泥酔しながら過剰に反応するIくんに対し、
「ただのクローン人間じゃん」と口を滑らしてしまった時も、彼はものすごい形相でこちらを睨みつけてきた。
もう、この酔っぱらいは手がつけられない。
しかし、次から次とフォークソングを歌い、前述のとおり私のリクエストに答えてくれている。
正気なのか、正気じゃないのか、もう判別不能である。

Nくんとは、アニメの話で意気投合した。
「さっき面白いって言ってたアニメの主題歌がこれ」
「○○というアニメの第5話と第10話のEDがメチャ笑える」
「これ!このアニメ、もうすぐ第2期始まるぞ!」
15年半前、学校を卒業したら会うことなんて無いだろうと思っていたNくんと
今こんな会話をしているなんて信じられない。

そしてHKくん。カラオケ初心者だったはずの彼が、今では第3代王者として君臨している。
私やNくんの歌を、黙って聞いていた卒業式後のカラオケ。
私とNくんのアニソンカラオケ対決に、最初は歯が立たなかった彼が、今では余裕すら感じられる。
いや、そう見えるのは表面上だけのようだ。彼のブログ、メールを見るとここまでの道のりは大変だったからである。
ひとり練習に明け暮れる日々。忙しい合間を縫ってのセットリスト作成。
その努力が報われず、幾度も壮絶に散っていったHKくん。
今回はひとりで練習する時間すらなくて、休日に家族でカラオケに行ったついでに予行演習してきたとのことだった。



そんな彼らに、興奮が極限に達した私は宣戦布告する。

「SOMEONE ELSE」(「WORKING!」第1期OP)
この日私が歌った一曲目は、「スーパーワンのうた」
歌うはEテレ「いないいないばぁ!」で、チョーさん扮する「ワンワン」。

というわけで、

♪SOMEONE!(ワンワン!) SOMEONE!(ワンワン!) SOMEONE(ワンワン!) SOMEONE ELSE・・・

原曲は3人のボーカルによる曲である。これを一人でやらなければいけないからとても忙しい。でも楽しい。
脳が活性化されるような感じがする。私はこの手の曲を<認知症対策の曲>と位置づけている。


「STUDY × STUDY」(「ハイスクールD×D」ED)
「優しさの理由」(「氷菓」第1期OP」)
どちらもNくんの選曲である。まさかこの曲が聴けるなんて・・・。Nくんも見てたのか、このアニメ。

「愛の光と影」(「ベルサイユのばら」ED)
この日、私が最も感情移入できた曲である。

間奏のセリフ;
「愛しても、愛と呼べない。僕の目はもう君を見ることができなくなる。あぁ、オスカル・・・」
緑内障を発症した私は、オスカルの盟友であり、秘かに彼女を慕うアンドレになりきってこのセリフを読み上げる。
すると誰の声か、「うまい!」というのが聞こえた。
褒められればどこまでもつけあがる私にとって、まさに至福の瞬間であった。

「ブルーウォーター」(「ふしぎの海のナディア」OP)
調子に乗ったついでに、またしても唸り声を上げてこの歌を熱唱。
太古の眠りについている麻田くんを除いて、この曲はみんな知っていた様子。
私は、勝手にみんなが応援してくれてるような錯覚を覚え、大変爽快な気分であった。
最後、音を外してしまったけど。


まだ酔いが足りない。もっと酔いたい。自分の歌に。
NくんもHKくんもきっと同じ気持ちだったろうと思う。

言葉にするまでもなく私とNくんとHKくんは、この状況をどうすればもっとカラオケに集中できるかわかっていた。


そうして我々がとった手段とは・・・


バカ親

2012年12月26日 00時11分09秒 | Weblog
先週の土曜日、子供二人と久しぶりに外で遊んだ。

今シーズン初の雪遊びである。

まずはそり遊び。子供二人を乗せて、<人間ばん馬>である。

力の限り引っ張って、そのままの勢いで「ドリャーー!」と投げ捨てる。

当然ながら子供たちは大喜びである。


今度はすべり台。

長男に、「これをできるようにならなければいけない」と、上から2回連続の前転を強要。

私は手本を見せるが、「できないよー」と怖気づく長男。しかしなんとか私の要求をクリア。

「ようし、まあいいだろう。じゃあ今度はこれだ」と、後転2連続を決めようとしたところ、

首をグキっ・・・。「バカみたい」と長男。「そのとおりです」と力なく答えるのがやっとだった。

まだ痛みがとれない。そして全身筋肉痛。両ヒザに水が溜まったような感覚もある。


以上、親バカならぬ<バカ親>のある日の出来事でした。



サンタさん

2012年12月21日 23時38分47秒 | Weblog
今年もこの季節がやってきた。

準備万端。あとは24日の夜、子供たちが早く寝ることを祈るだけである。

一週間前、義母の退院祝いということで、妻の両親が<食いしん坊一家>の我々を焼肉に招待してくれた。

今週の初めには、妻の誕生日ということで、家族4人で回転寿司へ。

外食が続いたので、今年はケーキとモスバーガーのモスチキンでいいんじゃないか、ということになりそうだ。

あ、せっかくだからシャンメリーも飲みたいな。


この3連休は、年賀状作り、コーティングが剥がれたメガネのレンズを交換、新しく家族の一員となった楽器のメンテナンス、

そして、サンタさんとしてクリスマスイブの深夜、子供たちにプレゼントを配らなければならない。忙しい。

9月のカラオケ大会~二次会 第二部~、11月の旅行のこと、最近見たアニメのこと、たくさん書きたいことはあるのだが、

どれから手をつけていいものか迷うところだ。あそうか、仕事納めまでまだ4日あった。


職場といい家庭といい、恵まれすぎている環境であるなぁ、とつくづく思う。 今年も良い年でした。

・・・といっても、あと10日あるな。まだ何かあるのかな・・・


二次会 第一部(その2)

2012年12月15日 01時30分01秒 | Weblog
平成24年9月29日

たった24時間の出来事なのに、今回で第8弾。最終章は、間違いなく来年の更新となります。

前回の続き


カラオケボックスに5人で入室。

入室時刻は22:08。いつもこの時間には、Iくんは泥酔状態でベロンベロン。
女性店員が飲み物を運んでこようものなら、酔った勢いでその店員に声をかけ、
延々と話し込むという迷惑な客と化しているところである。

しかしこの日のIくんは違った。入室してまもなく携帯を片手に忙しそうに部屋を出ていく姿が見えた。
そういえばIくんは、「次の日仕事があるのであまり長居できない」と、事前に宣言していた。
Sくんを除く4人は、フェイスブックでお互いの様子を伺ったり、情報交換をしていたのだ。
Iくんの行動を見て、私は当然のように仕事の電話だろうと思った。


まもなく起ころうとしている【超ビッグサプライズ】には、Iくん以外誰も気づく者はいない。


HKくんが「宇宙刑事ギャバン」を歌い終えた頃だったと思う。
この日、最大の<事件>が勃発した。


「え?」
「なんでここに?」
「どういうわけだ?」
「なんで、なんで?」


突如現れたAくん。さっき一次会で話題にのぼったばかりの人物が目の前に現れたのだ。

・・・実名でブログもやっていることだから公表してしまおう。
麻田 徹志くん(38歳 フィットネスインストラクター)、その人であった。

実はIくんが、この日のために麻田くんの飛び入り参加を秘密裏に進めていたのだった。
Sくんを除いた全員フェイスブックに登録していることもあり、麻田くんが現在どこで
どんな仕事をしているかは、みんな大体は把握していた。
それにしても驚いた。まさかこんな形で15年ぶりに再会できるとは思わなかったからだ。

<今回は、これか・・・> 私は真っ先にそう思った。


大学卒業後、Nくん、HKくんとの再会を果たしたのが、【第0回大会】(またはプレ某会)、
我らが某会こと<ゴミの会>が、初めて5月3日(ゴミの日)に集合したのが、【第1回大会】、
そしてそれからちょうど一年後の5月3日に3たび集結し、某会の名称を<ゴミの会>と命名した【第2回大会】、
これら3大会とも記念すべき会ではあったが、特に後々まで語り継がれるような印象的な出来事は起こらなかった。
<学生時代の延長>・・・3回ともそんな感じだったと記憶している。

ところが、【第3回大会】以降、必ずと言ってもいいほど”何かが起こる”のが恒例となってしまった。
何か起こらなかったときはない。はっきりと断言できる。
いずれ<事件簿>として整理する予定だが、最初に起こった事件について、軽く説明しておこう。

事件番号その1:<死んだ魚のような目>事件
私は赴任先で、幻の会員であるN先生(Nくんとの混同を避けるため、彼の職業(教諭)を冠する)と、偶然にも出会った。
彼も私と同じ市内で教員として働いていたのだ。

私:「実は、NくんやHKくんとたまに集まることがあってさ」
N先生:「オレも参加したい」

というわけで、N先生が某会に参加した第三回大会。
カラオケ初心者だったHKくんのため、<アニメソングは深夜0時解禁>というルールで、
我々4人によるカラオケが始まった。あとで聞いた話なのだが、HKくんはこの日のために
なんと日夜アニソンの勉強を重ね、この日はついにその成果を試す時だったそうだ。
深夜0時を過ぎ、闘志満々・気合十分のHKくん、そして迎え討つNくんと私。
そんな異様な空気に、N先生からはみるみるうちに生気が失われていった。
そしてついに彼は、スーパーの生鮮食品売り場に並んでいる魚の目、つまり<死んだ魚のような目>をして、

「オレ、カノジョのとこ行くわ・・・」と我々に告げ、そそくさと退散していったのだった。

この日以降、彼の某会参加は一度もない。


麻田くんの登場は、やはり某会15年の歴史に刻まれるべきビッグサプライズ~大事件~であることは、
某会の誰しもが認めるところであろう。いつものようにダラダラとカラオケが始まる雰囲気が一変したのだから。

そうして、麻田くんを中心に大トーク大会の幕が切って落とされた。
我々5人の視線は、やはり超サプライズゲストに向けられ、その巧妙な話術に釘付けとなった。

 
 「辛かった」という最初の勤務先では、ストレスが極限に達し職場で失神し倒れたことがあったそうだ。
 次の職場では、昼は介護職員というサラリーマン、夜は競技エアロビに打ち込むという二足の草鞋を履き、
彼はアマチュア大会で、北海道チャンピオンという栄冠を勝ち取った。
 その後、指導者の道を選び、現在、数多くの生徒たちと一緒に汗を流すという人気インストラクターである麻田くん。

「某会のカラオケ王者だったらここに3人おりますが・・・」なんていう冗談を挟むこともできず、
私はひたすら彼の話に聞き入っていた。

・・・自分の15年はどうだったろう・・・

晴れて地方公務員として採用されたものの、生きてる実感がなく悶々と過ごしていた独身時代。
勤務時間中は、毎日息を止めているような感覚だった。惨めな20世紀末だった。
唯一、生きている実感が湧いてくるのは、Nくん、HKくんといる時間、すなわち<某会>だった。

しかし、21世紀になった途端、突然恋愛運が跳ね上がり2002年に結婚、その2年半後には一児の父親になっていた。
ノイローゼにかかったこともあった。仕事中に交通事故を起こした。どちらも幸い大事には至らなかった。
一昨年、次男が誕生。今では二児の父親だ。緑内障にもなった。

麻田くんの華やかな経歴、現在の活躍に比べれば、私は地味すぎるほど地味である。
しかし、こうして振り返るといろんなことがあった。
この日、自宅を出て旭川に向かうバスの中で、今年は<何かが変わるとき>とか<変革の時>とか意識してみたが、
そんなことを意識する必要なんてないということがわかった。私は常に変わり続けているのだから。

某会だってそうだ。最初は家業を継ぐわけでなく、ニート化しつつあったNくんを冷やかし半分で
<励ます会>としてスタートしたが、現在彼は立派な後継者として実家を支える存在となっている。

「ゆく川の流れは絶えずして、またもとの水にあらず」

教科書に載っていた鴨長明の「方丈記」の書き出しである。ここの一文しか覚えていないw
この一文が正しいとすれば、「歴史はくり返す」なんてことは、ナンセンスの極致である。
”あぁ、あのときとまったくおなじだ”と、ヒトの脳が勝手にそう思い込もうとしているのではないだろうか。

麻田くんも含め我々某会メンバーはこの先どうなっていくのだろうか。
いい時もあれば、悪い時もあるだろう。
でもとりあえず生きてさえいれば、自分の、そして友人たちの変化を知ることができる。

結論;長生きしたい。長生きしよう。長生きしろ。

深夜0時30分を回ろうとしていた。日付は9月30日に変わっていた。
Sくんは、翌日の仕事のためにここで残念ながら帰宅せねばならない。
忙しくてフェイスブックなんてやってる暇がないSくんは、麻田くんの髪型(モヒカン頭)にさぞ驚いたことだろう。
名残惜しいが、Sくんはここで退場。


店員に頼んで記念撮影。

あさだ:「ほら!なんかおもしろいポーズとかやってよ!」

わたし:「やってます。やってます。」




それにしても、麻田くんの酒量には驚いたなぁ。私はあんなに飲む人を初めて見た。
某会NO.1の酒豪・Iくんの3倍は飲んでいただろう。


さて、次はいよいよ私が酔っぱらう番である。自分の歌にwww

つづく