民主「くさび戦略」で誤算 福田氏が公明党に理解 '07/9/23
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自民、公明両党の間にくさびを打ち込むとの民主党の戦略に誤算が生じている。政治資金規正法再改正のほか、公明党が掲げる社会的弱者に配慮した政策を法案として参院に提出し、公明党の賛同を得る考えだったが、自民党総裁選で優位に立つ福田康夫元官房長官が同様の方向性を政策公約で打ち出したためだ。民主党は「政策が実現するのなら歓迎」(幹部)としており、当面は「政治とカネ」に集中して公明党を揺さぶることになりそうだ。
民主党は「社会的に弱い立場の人に光を当てたい」(鳩山由紀夫幹事長)として(1)福祉サービス利用料を原則一割負担とした障害者自立支援法の見直し(2)来年四月から始まる高齢者医療費の負担増の凍結―を検討。社民、共産両党も強く求めており、野党共闘の点からも法案提出に向け積極的に作業を進める構えだ。
同時に、当初は公明党に対し選択を迫る狙いもあった。安倍晋三首相が退陣表明する直前、鳩山氏周辺は「次期衆院選に向けて、まず公明党を閣外協力に追い込みたい。そのためには『政治とカネ』、障害者自立支援法、高齢者医療費などが材料になる」と指摘していた。安倍政権ではこれらの政策で自民、公明両党の立場は一致しないとみていたからだ。
小沢一郎代表は十八日の記者会見で、福田氏が高齢者医療費の負担増の凍結検討などを掲げたことに「わが党の主張に賛同するということなら、それでいい。わが党の主張が通ったということだ」と強調してみせた。
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自民、公明両党の間にくさびを打ち込むとの民主党の戦略に誤算が生じている。政治資金規正法再改正のほか、公明党が掲げる社会的弱者に配慮した政策を法案として参院に提出し、公明党の賛同を得る考えだったが、自民党総裁選で優位に立つ福田康夫元官房長官が同様の方向性を政策公約で打ち出したためだ。民主党は「政策が実現するのなら歓迎」(幹部)としており、当面は「政治とカネ」に集中して公明党を揺さぶることになりそうだ。
民主党は「社会的に弱い立場の人に光を当てたい」(鳩山由紀夫幹事長)として(1)福祉サービス利用料を原則一割負担とした障害者自立支援法の見直し(2)来年四月から始まる高齢者医療費の負担増の凍結―を検討。社民、共産両党も強く求めており、野党共闘の点からも法案提出に向け積極的に作業を進める構えだ。
同時に、当初は公明党に対し選択を迫る狙いもあった。安倍晋三首相が退陣表明する直前、鳩山氏周辺は「次期衆院選に向けて、まず公明党を閣外協力に追い込みたい。そのためには『政治とカネ』、障害者自立支援法、高齢者医療費などが材料になる」と指摘していた。安倍政権ではこれらの政策で自民、公明両党の立場は一致しないとみていたからだ。
小沢一郎代表は十八日の記者会見で、福田氏が高齢者医療費の負担増の凍結検討などを掲げたことに「わが党の主張に賛同するということなら、それでいい。わが党の主張が通ったということだ」と強調してみせた。