去年(2009年)5月、串本町内の障害者授産施設で同僚の女性の首を絞めて死亡させ、殺人罪に問われている男の裁判員裁判の初公判が、きょう(28日)午後、和歌山地方裁判所で開かれ、男は起訴内容について「間違いありません」と述べました。起訴状によりますと、串本町(くしもとちょう)に住む施設作業員、下馬歩(げば・あゆむ)被告25歳は、2009年5月16日の午前11時半ごろ、串本町内の障害者授産施設で、好意を寄せていた当時20歳の同僚の女性作業員に嫌われた事からかっとなって、口に粘着テープを貼り、首をビニールひもで絞めて死亡させたとして、殺人罪に問われています。罪状認否で下馬被告は「間違いありません」と述べました。これに対して弁護側は冒頭陳述で、遺族や施設の関係者に謝罪したあと「被告は統合失調症を患っている。ビニールひもや粘着テープは被告のミニバイクのスタンドを固定させる為だ」などと主張しました。裁判は、下馬被告の犯行後の態度の度合いや量刑の重さなどを争点に、きょう(28日)から5日間の日程で裁判員らが審議します。裁判は、あす(29日)とあさって(30日)、来月(7月)2日にかけて、証人尋問や被告人質問、遺族の意見陳述などが行われたあと、論告と弁論を行い結審します。判決は来月(7月)5日に言い渡される見通しです。
和歌山放送ニュース
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