心身障害児者の福祉施設に出向いて、口内の検診や治療を行う愛媛県の歯科巡回診療車「こまどり号」の新車両が完成し28日、県庁で出発式があった。2016年度は72施設を巡回する。
こまどり号は、1980年度から県の委託を受けた県歯科医師会が運行。4代目となる新車両は車いすで乗り降りできるリフトや診療台、エックス線で撮影した画像をデジタル化できる機器などを備えている。車両整備費は4193万円。
県口腔(こうくう)保健センターの歯科医師や歯科衛生士らが乗り込み、施設の利用者や在宅の心身障害者らに歯ブラシの正しい使用法などの指導も行う。15年度は74施設の約2760人を対象に実施。16年度は巡回診療事業費602万円を予算計上した。
車内を見学する県歯科医師会の是沢恵三会長(右)ら=28日午前、県庁