聴覚障害者によるバレーボールの全国大会、ジャパンデフバレーボールカップは二十七日、川崎市中原区のとどろきアリーナで予選リーグが行われ、全国から参加した男女三十九チーム、約四百人が熱戦を繰り広げた。大会は今年十七回目で、川崎市内では初開催。決勝トーナメントは二十八日。
デフは聴覚障害を意味し、コート内外で手話などでコミュニケーションする場面が見られるが、競技形式はバレーボールと同じ。男女ごとのコートで迫力あるプレーが展開され、得点するたびに選手らが駆け寄り喜ぶ声が響き渡った。また、会場のモニターを使い次の対戦予定などが視覚情報として案内された。
大会は一般社団法人日本デフバレーボール協会(東京)の主催で、各種障害者スポーツを支援している川崎市スポーツ協会と市バレーボール協会が誘致した。日本協会の大川裕二理事長は「複数のコートを使うため会場を探すのに苦労していたが、『ぜひアリーナを使って』という温かい言葉をいただいた」と感謝。二〇一九年の第二十回大会まで川崎市内で開催されることも決まった。
日本協会副理事長で、デフビーチバレーボール日本代表男女各チームの監督を務める牛尾洋人さんは「日本一を決める場所として、ここがデフバレーボールの聖地になれば」と期待した。
得点するたびに駆け寄って喜ぶ選手たち=中原区で
2016年2月28日 東京新聞