自称・障害者団体を郵便割引制度の適用団体と認めた証明書を不正に発行するため、厚生労働省の担当係長がうその決裁文書を作ったとされる事件で、上司だった当時の部長(退職)が、証明書発行を求める団体側の要望を最初に把握した疑いがあることが大阪地検特捜部の調べでわかった。自称・障害者団体の代表が特捜部の取り調べに供述しているという。
また、当時の課長(現局長)が課内で担当職員を確認する発言をしていたと、厚労省関係者が特捜部に証言していることもわかった。特捜部は、証明書発行の依頼が部内で広く知られていた可能性があるとみて、同省職員らを任意で事情聴取し、上司から係長に何らかの指示がなかったか調べている。
当時の部長は03年8月から障害保健福祉部長を務め、06年9月の退職後は、独立行政法人「福祉医療機構」(東京)の理事に就いている。今月28日、特捜部から職場を関連先として家宅捜索されている。捜査関係者に「私は関係ない」と説明しているとされる。
自称・障害者団体「白山会」代表の倉沢邦夫容疑者(73)=郵便法違反容疑で再逮捕=が特捜部に供述したとされる内容によると、倉沢代表は前身の団体「凛(りん)の会」が障害者団体の認定を受けられるように、04年2月ごろ、まず元部長を厚労省内に訪問。国会議員の秘書経験があることから「議員事務所の者」と名乗ってあいさつしたという。
一方、厚労省関係者が特捜部に証言したとされる内容によると、部長の部下にあたる企画課長が同じころ、凛の会側からの依頼について「担当者はだれになるのか」と職場で発言していたという。
障害保健福祉部企画課係長の上村勉容疑者(39)=虚偽公文書作成・同行使容疑で逮捕=は、04年4月の人事異動で同係長に着任。凛の会の案件について前任者から「政治がからむ。上手に対応するように」と言われた後、証明書発行を認める決裁文書を偽造。同6月、企画課長の公印を自ら押して不正な証明書を作った疑いもある。
特捜部はこうした決裁文書や証明書の作成にあたり部長や課長の関与がなかったか調べている。
また、当時の課長(現局長)が課内で担当職員を確認する発言をしていたと、厚労省関係者が特捜部に証言していることもわかった。特捜部は、証明書発行の依頼が部内で広く知られていた可能性があるとみて、同省職員らを任意で事情聴取し、上司から係長に何らかの指示がなかったか調べている。
当時の部長は03年8月から障害保健福祉部長を務め、06年9月の退職後は、独立行政法人「福祉医療機構」(東京)の理事に就いている。今月28日、特捜部から職場を関連先として家宅捜索されている。捜査関係者に「私は関係ない」と説明しているとされる。
自称・障害者団体「白山会」代表の倉沢邦夫容疑者(73)=郵便法違反容疑で再逮捕=が特捜部に供述したとされる内容によると、倉沢代表は前身の団体「凛(りん)の会」が障害者団体の認定を受けられるように、04年2月ごろ、まず元部長を厚労省内に訪問。国会議員の秘書経験があることから「議員事務所の者」と名乗ってあいさつしたという。
一方、厚労省関係者が特捜部に証言したとされる内容によると、部長の部下にあたる企画課長が同じころ、凛の会側からの依頼について「担当者はだれになるのか」と職場で発言していたという。
障害保健福祉部企画課係長の上村勉容疑者(39)=虚偽公文書作成・同行使容疑で逮捕=は、04年4月の人事異動で同係長に着任。凛の会の案件について前任者から「政治がからむ。上手に対応するように」と言われた後、証明書発行を認める決裁文書を偽造。同6月、企画課長の公印を自ら押して不正な証明書を作った疑いもある。
特捜部はこうした決裁文書や証明書の作成にあたり部長や課長の関与がなかったか調べている。