ゴエモンのつぶやき

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障害者と健常者 支え合う人形劇 22~25日に川崎で公演

2018年02月04日 14時44分45秒 | 障害者の自立

 耳が不自由な人と健常者が支え合いながら活動する人形劇団「デフ・パペットシアター・ひとみ」が今月下旬、川崎市内で、分かり合えない河童(かっぱ)と人間の姿を描いた劇を上演する。二〇一六年に相模原市で起きた知的障害者殺傷事件に、同じ障害者として衝撃を受けた団員たちが、障害者と健常者が共生できる社会のあり方を考えてもらおうと企画した。 (山本哲正)

 「子どもたちを見る動きを入れて」。先月上旬、川崎市内にある劇団の稽古場。河童が村の子どもと相撲を取る場面で、河童の人形を操る耳の不自由な善岡修さん(42)に、演出担当者が手ぶりを交えて指示を出したが、それを補足するため、健常者の役者が手話で善岡さんに伝えた。

 人形劇団の団員は、代表の善岡さんら九人。役者が人形を操りながら舞台上で演技するのが特徴だ。耳が不自由な役者は善岡さんら二人。相模原市の事件が起きたとき、善岡さんは、自らを被害者の立場に置き換え「(障害者の自分は)殺される立場だった」と感じたという。劇団では障害者と健常者が助け合ってきたため、新たな公演のテーマを共生にしようと決め、原作に火野葦平(あしへい)さんの短編集「河童曼陀羅(まんだら)」を選んだ。河童が村人に追いやられる話があり、共に生きる大切さを考えるのに適していると思ったという。

 劇団から脚本・演出を頼まれた宮崎県立芸術劇場演劇ディレクター立山ひろみさん(38)は、耳が不自由な役者二人の存在を作品に反映させた。その一人、榎本トオルさん(58)は家族の中で自分だけ耳が不自由で、六歳まで障害に気付いてもらえず孤独を感じた。立山さんはこの話を聞き、村の子どもたちの間で仲間外れにされて孤立する少女を登場させることにした。

 作品「河の童-かわのわっぱ-」は、河童は村の子どもたちと遊び、日々を過ごしているが、干ばつが続くと村人たちは河童のせいにし、河童から見ると不可解な行動を取る、という話。耳の不自由な家族の中で育った善岡さんは「僕は河童に近い」と自身の立場を説明する。その上で「河童、そして同じ人間同士でも、立場によって物の見え方はさまざま。いろいろな角度から物語を楽しんでほしい」と話した。

 公演は二十二~二十五日の午後二時から、川崎市幸区のソリッドスクエアB1ホール。二十三日のみ午後七時からもある。前売り大人三千円など。チケットぴあなどで販売中。当日三百円増。問い合わせはデフ・パペットシアター・ひとみ=電044(777)2228=へ。

<デフ・パペットシアター・ひとみ> 1980年、川崎市中原区の人形劇団ひとみ座からスタッフが移るなどして結成。同区に拠点を置き、全国で年間60回前後公演。人形劇の振興を図る公益財団法人現代人形劇センター(同区)によると、耳の不自由な人の人形劇団は国内では他にないという。83年、聴覚障害者による無言劇の祭典・国際デフ・パントマイムフェスティバル(チェコ・当時チェコスロバキア)で審査員賞を受賞。

人形劇「河の童」の練習中に、劇団員(手前右)の手話通訳で演出家の指示を受ける聴覚障害者の善岡修さん(右から2人目)

2018年2月3日   東京新聞


「関心がある」57% 「観戦したい」は29% 都世論調査

2018年02月04日 14時35分31秒 | 障害者の自立

障害者スポーツ

 2020年東京五輪・パラリンピックを見据えた都の世論調査で、障害者スポーツに「関心がある」と答えた都民が約57%に達した。16年リオデジャネイロ・パラリンピック直後に行われた前回調査とほぼ同水準を維持しているが、実際に「競技を観戦したい」と答えたのは約29%にとどまり、競技会場へ足を向かわせることに課題がありそうだ。

  調査は民間会社に委託して、昨年9月1~17日に実施。住民基本台帳から無作為に選んだ18歳以上の都民3000人を対象に面接を試み、1907人から回答を得た。

 障害者スポーツへの関心度では、19・2%が「関心がある」、37・9%が「やや関心がある」と答えた。これらの人に、障害者スポーツに関して「やってみたいこと」を複数回答で尋ねたところ(1)テレビ観戦=77・1%(2)競技会場で観戦=28・8%(3)障害者スポーツを体験=11・9%--と続いた。

 一方、障害者スポーツに「あまり関心がない」「関心がない」と超えた層(計39・0%)に理由を複数回答で聞くと(1)どんな選手がいるか知らない=35・5%(2)身近に障害者スポーツに関わる人がいない=31・5%(3)ルールや見どころが分からない=28・2%--となった。しかし「身近に障害者スポーツに関わる人がいない」は前々回調査より約10ポイント低下しており、障害者スポーツを取り巻く環境の改善もうかがえる。

 東京大会実施競技の認知度(複数回答)は、車いすバスケットボールが83・8%と最も高く、車いすテニス(83・5%)、水泳(73・2%)、陸上(70・5%)の計4競技が50%を超えた。パラリンピック選手は、61・8%が「1人以上知っている」と答えた。

 調査結果について、小池百合子知事は2日の定例記者会見で「(57%の「関心がある」層は)底固めのための基礎になってもらっていると思う。引き続き、パラ種目の周知や実際に(体験会などで)楽しんでもらうことを重ねていきたい」と述べた。

毎日新聞  2018年2月3日


アレルギー配慮の菓子 愛知の知的障害者作る

2018年02月04日 14時22分27秒 | 障害者の自立

ぱりまる

 東日本大震災の被災地、岩手県陸前高田市の子どもたちに送るため、愛知県高浜市向山町の知的障害者通所施設「授産所高浜安立(あんりゅう)」で、今年も焼き菓子の「ぱりまる」作りが始まった。アレルギーにも配慮したもので、「世の中の役に立ちたい」という障害者たちの思いが込められている。

 「ぱりまる」はせんべいのようなお菓子で、食物アレルギーを起こす特定原材料7品目(卵、牛乳、小麦粉など)を除いて製造している。食物アレルギー対策で実績のある愛知文教女子短大(愛知県稲沢市)がレシピ作りで協力し、アレルギーの子も、そうでない子も一緒に食べられるようにした。知的障害者9人の高浜安立の工場だけで作られている。


障がい児・者歯科診療所  障害者安心、和やかな環境で 石巻に初

2018年02月04日 14時09分57秒 | 障害者の自立

 障害のある人が落ち着いて受診できるよう専門的な体制を整えた「障がい児・者歯科診療所」が石巻市中里3の石巻口腔(こうくう)健康センターに開設された。障害者専門の歯科診療所が設置されるのは、県内では仙台市を除いて初めて。治療中の発作などを恐れ、一般歯科の受診をためらってきた患者とその家族は「本当にありがたい」と喜んでいる。


『障害者が街を歩けば差別に当たる?! 当事者がつくる差別解消ガイドライン』=DPI日本会議・著

2018年02月04日 14時04分41秒 | 障害者の自立

 2016年に障害者差別解消法が施行され、障害を理由とした差別の禁止や障害者への合理的配慮が求められるようになった。しかし、法の周知が不十分だったり、どこまでが合理的配慮に当たるのかは自治体や事業者の状況によっても変わるためマニュアル化しにくかったりと対応はばらばらなのが現状だ。障害者の当事者団体であるDPI日本会議は、14年から3年間で約1000件の差別事例や障害に適切に対応した好事例を集めて分析した。本書では学校や職場、レストラン、ホテル、映画館、交通機関などさまざまな場面で実際に起きた差別と、合理的配慮が提供されて解決したケースを具体的に紹介。何が不当な差別にあたるのか、合理的配慮とは何かを分かりやすく解説している。(現代書館、1728円)

毎日新聞   2018年2月4日