ちょっとわかりにくいですけど、木に囲まれたパー3です
このように色々な種類でまばらに植えられている場合、
幹による錯視はおきません。
この画像、実は左右に角度がついています。
わかりますか?
実際はもっと右が低いのです。
グリーンで説明すると、バンカーの上に大きなマウンドがあり、
ピンに向かって大きな下り坂があります。
右に外せば、上り坂のアプローチになります。
画像は右側を上げて、左側を下げたものです。
前の画像と同じ『4°』変えました。
パッと見て違和感がないのは、ピンが垂直だからです。
実は、このホールのピンはやや右に傾いて立っていました。
ピンに合わせて画面を回転させたわけです。
錯視にはいくつかの条件がありますが、
人の脳は平均して4°までの角度は視覚の情報を
三半規管や足の裏の情報より優先します。
5°以上になると、三半規管や足の裏から来る重力の情報を
優先するようになるので、錯視の誤魔化しはききません。
錯視を狙ったものはたくさんありますが、
お見事だと感じるものは、4°以内で、
それを越えると見えなかったり、違和感だけで錯視を起こさないのです。
また、この4°という角度は、ゴルフ場の傾斜の基準として
非常に大きな役割を果たします。
グリーンでボールが止まる最大斜度だったり(一応の目安)、
プレーして平面を感じる傾斜限界だったりします。
ということで、今日はパー3の錯視の話をしました
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/bb/921412f2e79183b73daf346eef752ab0.jpg)
朝の画像をグリーンにフォーカスして、
正しい角度に直すと、こうなります
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hakushu.gif)
人の脳は三半規管だけでなく、
視覚から入った情報を処理して垂直と水平を
見つけようとします。
後方にある木の幹は脳は垂直に伸びていると
判断して基準にします。
この画像の場合、角度にして『4°』ずれていたので
元に戻しました。
右がかなり高いです。
グリーン周辺の錯視の代表例として、
植樹した数本の木を意図的に同じように角度をつけて
脳の垂直感覚を惑わせるというものがあります。
お化け坂といわれる坂を逆にものが転がる道などは
このような錯視か、大きな坂の中に
角度が緩くなった坂があるケースということで解明できます。
朝の画面と比べて楽しんでもらえれば幸いです
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_ase2.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/91/45099a6baa75a416577d4e4bb693f0ec.jpg)
パー3の風景です。
傾斜地にグリーンやバンカーをえぐるようにして
配置するのは、近代設計のトレンドの1つです。
このグリーン、右がかなり高く、
左は低いのですけれど、
ティーから見ると、その辺りが錯視で見えにくいのです。
この画像も左側のほうが高く見えます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyo_shock2.gif)
後ろの林の上部が原因です。
グリーンの右サイド上部の林の上が凹んでいます。
これは植樹や伐採で作ったのではなく、
見たところ元々そういう林だったのだと思いますが、
お見事の一言です。
ちなみに画面の上部の林を手で隠して
グリーン面をもう一度見てください。
右が高くて、左が低いのがちゃんとわかると思います
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/star.gif)
それはそれで、別の理由があるのですけど……