ゴルフ惑星

ゴルフの楽しさを享受するメルマガ『Golf Planet』のキャプテンc-noこと、ロマン派ゴルフ作家篠原の徒然。

錯視のパー3 応用編

2010年06月22日 15時00分00秒 | コース



ちょっとわかりにくいですけど、木に囲まれたパー3です 

このように色々な種類でまばらに植えられている場合、
幹による錯視はおきません。

この画像、実は左右に角度がついています。
わかりますか? 

実際はもっと右が低いのです。
グリーンで説明すると、バンカーの上に大きなマウンドがあり、
ピンに向かって大きな下り坂があります。
右に外せば、上り坂のアプローチになります。

画像は右側を上げて、左側を下げたものです。
前の画像と同じ『4°』変えました。

パッと見て違和感がないのは、ピンが垂直だからです。
実は、このホールのピンはやや右に傾いて立っていました。
ピンに合わせて画面を回転させたわけです。

錯視にはいくつかの条件がありますが、
人の脳は平均して4°までの角度は視覚の情報を
三半規管や足の裏の情報より優先します。
5°以上になると、三半規管や足の裏から来る重力の情報を
優先するようになるので、錯視の誤魔化しはききません。

錯視を狙ったものはたくさんありますが、
お見事だと感じるものは、4°以内で、
それを越えると見えなかったり、違和感だけで錯視を起こさないのです。
また、この4°という角度は、ゴルフ場の傾斜の基準として
非常に大きな役割を果たします。
グリーンでボールが止まる最大斜度だったり(一応の目安)、
プレーして平面を感じる傾斜限界だったりします。

ということで、今日はパー3の錯視の話をしました 

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錯視のパー3 つづき

2010年06月22日 12時00分00秒 | コース


朝の画像をグリーンにフォーカスして、
正しい角度に直すと、こうなります 

人の脳は三半規管だけでなく、
視覚から入った情報を処理して垂直と水平を
見つけようとします。
後方にある木の幹は脳は垂直に伸びていると
判断して基準にします。

この画像の場合、角度にして『4°』ずれていたので
元に戻しました。
右がかなり高いです。

グリーン周辺の錯視の代表例として、
植樹した数本の木を意図的に同じように角度をつけて
脳の垂直感覚を惑わせるというものがあります。
お化け坂といわれる坂を逆にものが転がる道などは
このような錯視か、大きな坂の中に
角度が緩くなった坂があるケースということで解明できます。

朝の画面と比べて楽しんでもらえれば幸いです 
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錯視のパー3

2010年06月22日 09時46分00秒 | コース


パー3の風景です。
傾斜地にグリーンやバンカーをえぐるようにして
配置するのは、近代設計のトレンドの1つです。

このグリーン、右がかなり高く、
左は低いのですけれど、
ティーから見ると、その辺りが錯視で見えにくいのです。
この画像も左側のほうが高く見えます。

後ろの林の上部が原因です。

グリーンの右サイド上部の林の上が凹んでいます。
これは植樹や伐採で作ったのではなく、
見たところ元々そういう林だったのだと思いますが、
お見事の一言です。

ちなみに画面の上部の林を手で隠して
グリーン面をもう一度見てください。
右が高くて、左が低いのがちゃんとわかると思います 

それはそれで、別の理由があるのですけど……
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