猫じじいのブログ

子どもたちや若者や弱者のために役立てばと、人権、思想、宗教、政治、教育、科学、精神医学について、自分の考えを述べます。

教科書を廃止すれば、中学の地理も面白くて楽しいものになる

2021-10-13 22:59:57 | 教育を考える

今日、NPOの教室で中学の地理の教科書を漫然と見ていたが、あまりにも面白くない。こんな教科書を教える学校の先生は可哀そうだと思った。

私は大学受験では地理を選択したが、その理由は勉強しなくても何も覚えなくても5割からも6割の点数をとれるからである。歴史を選択しなかった理由は、単に覚えることが多いからだ。昔は、中学高校の社会科がすべて嫌いだった。

子どもたちの話を聞くと、歴史が好きという子は多いが、地理が好きという子は少ない。私は、何のために子どもたちに地理を教えているのかわからない。戦前の地理は、世界侵略のための知識を与えるためのものだった。植民地を経営するために、地形、気候、資源、文化(言語、宗教と風習など)の基礎知識を教えたのである。

戦後の日本は世界支配の野望を捨てたのであるから、体系的に、世界のことを知る必要がない。ただ、いろんな国があって、いろんな都市があって、いろんな人が住んでいる、ことが わかれば よい。日本だけが自分のいることのできる場所でない、日本の常識は世界の非常識ということが わかれば よいだけである。それなら、体系的である必要がない。そのかわりに、面白くなければいけない。

中学校の地理の教科書には、北アメリカ州に、ロッキー山脈やアパラチア山脈が出てくるが、アメリカ合衆国の都市の名前はニューヨークしか出てこない。

それでも、子どもたちはロサンゼルスにはディズニーランドがあることを知っている。子どもによってはユニバーサルスタジオがあることを知っているかもしれない。あるいは、ドジャースやエンゼルスの本拠地であることを知っているかもしれない。ハリウッドの映画制作会社はロサンゼルスの郊外にある。町にはハリウッドスターの豪奢な邸宅が立ち並ぶ。平屋で庭が広い。ロサンゼルス空港があるサンタモニカは高層のオフィス街である。風景がまったく異なる。

私は、食費を節約するため、屋台で半身のチキンを3ドルで食べた思い出がある。

ニューヨークはもっと面白い町である。町の中央のセントラルパークにある丘とか池とか滝とかは全部20世紀の始めに人工的に作ったものである。パークの南が中流以上の人が働いている場所だ。ホテルもアパート代も高い。パークの北側は黒人の住むスラム街である。高層の建物がない。ほとんどが2階か3階である。車が走っていない。道路の中央を黒人たちが歩いている。

ニューヨークの市部に車で乗り入れるときは、橋やトンネルでお金をとられる。高速はアメリカではどこでもタダだが、市部への車の流入を抑えるために、乗り入れるとき、お金をとる。イギリスのロンドンでも このような策がとられている。

私は市部のホテル代が高いから、いつも郊外のホテルに泊まり、通勤電車でグランド・セントラル・ターミナルにでる。通勤電車は時間帯によって料金が異なる。全員が座っていける。グランド・セントラル・ターミナルには、店売りのとても美味しいピザ屋がある。息子はシカゴのピザ屋のほうがおいしいというが、グランド・セントラル・ターミナルのピザはもちもちして私は好きだ。

アメリカには懐かしい都市がいっぱいある。ヨーロッパにもいっぱいある。仕事で世界中をまわった。

中学の地理も、教科書を廃止すれば、面白くて楽しいものになる。子どもたちにインタネットの情報で世界の町の観光案内書を作成させるのがよい。