猫じじいのブログ

子どもたちや若者や弱者のために役立てばと、人権、思想、宗教、政治、教育、科学、精神医学について、自分の考えを述べます。

衆議院解散にあたって政治の課題は何かを考える

2021-10-14 22:49:11 | 政治時評

きょう衆議院が解散された。選挙である。10月19日告示で10月31日投票である。

NHKテレビでは、予想投票率は52%で、戦後最低の投票率になるかもしれないという。

みんなは、政治に関心がないか、あきらめているのだろうか。

今年の8月の横浜市の市長選では投票率は49%であった。低い投票率であったが、それでも、自民・公明の市政が崩れ、IR誘致が止められた。

投票率が低くても、真面目に政治を考える人が増えれば、政治を変えられる。

私の子ども時代、人はまず衣食住が満たされば、人間的な生活を送られると言われた。住または衣に生活用品が含まれば、今でもその通りであろう。

私のところも出費の大半が衣食住で、後は、医療費である。若いときより、医療費がかかっている。

NPOで私の担当する21歳の子どもは、自民党の総裁選で、なぜか一家上げて、岸田文雄支持であった。物言いが穏やかであるから、良いのだという。変なことをしないだろうと言う。しかし、悪い人間は非常に忍耐強く戦略的に悪いことをしてくる。岸田の強いものになびく性格では、悪い人間が、岸田を後ろから押せば、なんでも言いなりになるだろう。

岸田は「令和の所得倍増」はもう引っ込めた。「新しい資本主義」はますます意味不明になっている。「成長と分配」は「分配するために成長を押し進める」に変わっている。外交においては、ハト派でなく、タカ派になっている。

もともと、岸田は変なことを言っている。「賃金」を上げる企業には税を低くすると言っている。逆でしょう。「賃金」を低く抑えている企業の税を高くするのが筋でしょう。

税は利益にかける原則となっているが、企業の規模が大きくなるにつれて、コストを操作できるようになる。内部からの告発を促すために、各企業がどれだけ税を払っているか、税を減らすために税優遇を すでに どれだけ利用しているか、税務署は公表したら良い。自民党は大企業の経営者のために、この間、税制をいじってきた。

働く者(被雇用者)の賃金を上げるには、本当は、労働組合の仕事である。ところが、この30年間、組合は会社の1部門となっている。組合費を会社が給料の中から徴収して組合に渡す。組合は加入者の利益を守っているのか。第2人事部になっていないか。

労働法では、会社(経営者)は労働者の代表と交渉しなければならない。経営者は自分を責めるものと交渉したくない。だから、自分に従うものが幹部になる労働組合をつくる。私が学生のとき、そういう組合を第2組合といっていた。いまは、まともな組合はほとんどなくなって、第2組合が唯一の組合になった。したがって、立憲民主党が原発廃止を言うと、連合が抑えにかかる。原発を動かす理由は全くない。電気労連が自分のやっていることを恥じるべきである。

この労働組合が企業の回し者になった日本で、どうやって、労働運動を再建するかが、政治に問われている。昔の労働組合を研究し、再評価し、どうやって、働く者たちが互いに信頼しあって団結するか、が政治に問われている。

また、非正規雇用の問題を正面きって政治は問わないといけない。人材派遣業で金儲けできる、いまの社会構造を変えないといけない。人材派遣業の経営者が儲かるようでは、働く人の権利を守れない。仕事先をあっせんするのは、ハローワークの仕事である。行政サービスの仕事である。人材派遣業を禁止しないといけない。

悪い政治家は、汗を流して働くことが嫌いだが、忍耐強く、戦略的に陰謀をめぐらすことが好きである。

少なくても、教育において、いまの洗脳教育をやめさせないといけない。そのためには、政権を奪わないといけない。教科書検定を廃止する。教科書は各学校単位で選定する。選定にあたっては、教師と保護者が話し合って決める。

政権がとれなくても、現状の教科書の批判をどんどん進める。また、教師の負担を軽くしないといけない。教師の資格要件から教職課程の単位をはずす。教職課程自体が洗脳教育になっている。

現在の産業構造が、サービス産業に、接客業にシフトしている。しかも、小さな自営業はつぶれ、大資本の傘下に繰り込まれている。この構造をどう変えていくのか、政治に問われている。観光立国などと接客業に国民を押し込んでいくのは、産業の健全性を損なう政策である。衣食住を満たすのが、産業の骨幹である。

給付金だけが政策ではない。政策とは、本来、社会構造の闇の部分をなくし、健全化するための策であって、企業がいかに儲けるかまで、政治が経営者を助ける必要がない。

今回の選挙で、少なくとも自民党と公明党とが衆議院の過半数をにぎることを防がないといけない。