悠山人の新古今

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和泉式部集067 こんなにも

2007-01-17 02:30:00 | 和泉式部集

2007-0117-yis067
こんなにも辛い気持ちで存えて
思い煩う余生はいやよ   悠山人

○和泉式部集、詠む。
○「尼になりなんなど言ふを、なほいましばしおもひのどめよ、と言ふ人に」、と詞書。尼になって仏道修行をしたいと言ったら、もう少し思い止まって、頭を冷やしたら、と返した人に宛てて。こらえにこらえてきた、これまでの人生。いったいいつまで続くのでしょうね。もうたくさん、という気持ちで、今はいっぱいなの。
¶のどむ=「古語辞典」には平かな見出し、「広辞苑」には「和む」併記。前者によると、他動詞で、「落ち着ける。静める。・・・」ほか三義と用例が載る。
□和067:かくばかり うきをしのびて ながらへば
      これよりまさる ものをこそおもへ
□悠067:こんなにも つらいきもちで ながらえて
      おもいわずらう よせいはいやよ


image2007-0117 はかなくて-紫

2007-01-17 02:20:00 | images

image2007-0117
はかなくてうはの空にぞ消えぬべき
風にただよふ春のあは雪  紫式部(『源氏物語』34若菜上)

○短歌写真-紫式部。
○光源氏が、いざ狙い取ってみると、女三の宮のあまりの幼さに失望する。しかし嫉妬した紫の上は、光の君の夢枕に立つ。この有名な場面のあと、女三の宮が源氏に返した歌である。表記は最新版のものに従った。(室伏信介監修、『女三の宮』、人物で読む『源氏物語』シリーズ第15巻、勉誠出版、2006年05月。各巻400ページ強ある。)
□短写285 はかなくて うはのそらにぞ きえぬべき
        かぜにただよふ はるのあはゆき
【写真】同前。