悠山人の新古今

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和泉式部集068 坊さまは

2007-01-18 05:25:00 | 和泉式部集

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坊さまは忘れた扇で堕ちたわね
道も外して女も落として   悠山人

○和泉式部集、詠む。
○詞書に、「法師のたふときがまうできて、扇をおとしたるにつかはすとて」。高僧が詣でた折に、ふと女扇を落としたので、歌を添えて届ける。お気の毒、女通いをした後は、「あふ(逢う)」と「あふぎ(扇)」も忘れられ、坊さまとても人の子と、指されて平気、後ゆび。その上に、女を落とす通う道、自ら落ちる僧の道、ああ情けなや、末のこの世は。
□和068:はかなくも わすられにける あふぎかな
      おちたりけりと ひともこそみれ
□悠068:ぼうさまは わすれたおおぎで おちたわね
      みちもはずして おんなもおとして


image2007-0118 明けぬ夜に-紫

2007-01-18 05:00:00 | images

image2007-0118
明けぬ夜にやがてまどへる心には
いづれを夢とわきて語らむ   紫式部(『源氏物語』13明石)

○短歌写真-紫式部。
○療養で明石へ趣いたときに聞いた娘の話。光源氏は、九年後、初めて出会って彼女の虜になる。その「明石の君」が返した歌。表記は、同じシリーズの第12巻『明石の君』による。
□短写286 あけぬよに やがてまどへる こころには
        いづれをゆめと わきてかたらむ
【写真】同前。背景も実写からレタッチ処理。