2007-0119-yis069
いつまでも付きまとわないで下さいな
この身はとうに捨てているのよ 悠山人
○和泉式部集、詠む。
○「わりなきことにてうらむる人に」。第057歌に同旨の作品。
□和069:うしとみて おもひすてにし みにしあれば
わがこころにも まかせやはする
□悠069:いつまでも つきまとわないで くださいな
このみはとうに すてているのよ
2007-0119-yts287
行く方なき空に消ちてよ篝火の
たよりにたぐふ煙とならば 紫式部
○短歌写真、詠む。『源氏物語』27篝火。
○光源氏は、親代わりのつもりで夕顔似の玉鬘の面倒見をしていたが、しだいに恋慕に変わる。はじめは驚いていた彼女も、本物の愛を感じ取って、返した歌。表記は、同じシリーズの第13巻『玉鬘』による。久し振りの紫の三首、ひとまずここまで。
□短写287 ゆくへなき そらにけちてよ かがりびの
たよりにたぐふ けぶりとならば
【写真】同前。実写のまま。
【memo】「消つ」については、和泉の第028歌(2006年11月28日条)併照。