日々礼讃日日是好日!

まほろ界隈逍遥生々流転日乗記

冬晴れの清川村から宮ケ瀬湖、丹沢大山を走り抜ける

2014年01月21日 | 日記
 一昨日の19日早朝、相模川沿いにある海老名運動公園へ向かう。海老名市駅伝競走大会に娘の在学する高校チームが出場するので、父母会で炊き出しをすることになり、手伝いの家人を送る。途中で真っ白に冠雪した雄大な富士の姿に歓声をあげた。公園のすぐ横は相模川、その間にできたばかりの圏央道高架が横切っていて、以前はここから大山丹沢越に富士山が望めたはずだ。
 集合場所には、20名ほどのお母様たちが集まっている。空気は冷たいが快晴、絶好の“駅伝日和”、相模川の堤沿いも走るなかなかのコース。高速道路をくぐって相模川原へでてみると対岸の厚木側のソニー工場やビルのむこうに丹沢の山並みが、富士山が迫ってくる素晴らしい風景。川面には冬鳥の姿。その堤沿いをランナーが駆けぬけていく。なんともいえないいま、ここならではの情景を胸に刻もう。
 日当たりにいてもそれなりに冷え込みは厳しい。天気はいいし、やはり七沢温泉に行ってみよう!そう、思うとクルマを走らせた。

 
    相模川畔から、大山を望む。左手の東名高速高架、道路標識に右手矢印方向「名古屋」とあった。
      写真ではわかりにくいが、注視すると厚木の高層ビルのすく左側に真白き富士山が映っている。

 
 相模川を渡り、厚木市街中心を迂回して毛利台を越え、新玉川沿いに県道を北上し、七沢を過ぎて清川村に入る。別所ふれあいセンターで入浴休憩。温泉ではないけれど山筋の自然水を沸かした広々とした浴場、杉木立から午前の朝日の光の筋が水面に差し込んで清々しい感じ。流れる空気がゆるく、ホッとする。
 ここでの昼食後、ふたたび車で一路北西方面へ走る。両側に山がせまってきたかと思うとやがて視界が少しずつ広がり、宮ケ瀬湖が見えてくる。やまびこ大橋を渡り、すぐに左折して県道70号線に入ると、ひたすら山道を走る続ける。途中から一車線ほどの幅になってすれ違いが困難な状態となり、日陰には今朝のなごり雪、少々不安になってくるが慎重に進むことにする。

 一時間弱ほど走ってようやく、という感じで札掛地区に到着。ここには民営国民宿舎丹沢ホームがある。原広司設計で1996年に建て替えられたものだが、その前の建物に大学入学直後のオリエンテーションか、生協合宿かなにかで訪れた記憶がかすかに残っている、33年ぶりの再訪だ。現在のものは、木造三階建てでアルミ張りの外観、大きく取った窓、ホワイエと両側に広がる階段が開放的な空間。原広司は、翌1997年竣工のJR京都駅も設計しているがふと、ここの1階食堂兼用ホワイエから二階へつながる大階段で構成される空間が、その京都駅に類似している。丹沢山中の山小屋と古都の近代的駅舎との類似性に気が付いて、我ながらちょっと驚く。ここでもう少しゆっくりとしたかったが、先を急ぐことにした。

 大山の裏側にあたる沢筋をひたすら走ると、ヤビツ峠の標識、この名前はバス停の終点として記憶に刻まれているのだけれども、こんなさりげない場所の感じだったかしら?ここから先は秦野方面に向かってひたすら下りとなっていく。
 しばらくすると大きく左にカーブする手前の展望箇所があって、そこの駐車場には何台かの車が止まっている。前方には、曽我丘陵の先に裾野まで真っ白な富士山!ここは「菜の花台園地」と呼ばれているところで、先っぽには富士山全容とご対面できる木造の展望台があり、登ってみると三百六十度開けた視界が息をのむくらい“素晴らしすぎる”!!秦野市街から相模湾の先に伊豆大島、左手には江の島はほんとかわいい姿で望める。小田原の先には、文字通り鶴の首のように突き出した真鶴岬があって、さらには伊豆半島が続く。その先は海がそのあまま紺碧の空とつながって拡がっている、この冬晴れ!

 ここから、秦野市街に降りるにはは30分くらい、途中、蓑毛集落で奈良時代創建といわれる古刹「大日堂」に立ち寄ってり、しばし佇む。さらに下って国道246号に合流したら左折。パット・メセニー・グループのECMレーベルベスト盤を聴きながら走れば、再び相模川を渡り、本日のドライブを終えることになるだろう。

 夕食前にはすこし早いので、ロードサイドのファミリーレストラン「ガスト」によってコーヒーブレイク、三浦しをん「光」を読み終える、非条理な運命におかれた人間の存在に魂の救済はあるのかを問う、異色作だ。

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