週末からカレンダー通りに休暇に入ったと思っていたら、あっという間の大晦日を迎えてしまっている。ここ数日の出来事について書き出してみよう。
28日朝、TBSサンデーモーニングを見ていたら、今年亡くなられた方々の惜別録が流されていて見入ってしまった。その中で放送されなかったけれども忘れられない方に、安西水丸さんと赤瀬川原平さんのお二人がいらっしゃる。テレビという大衆的なメディアではやや一般的ではないのだろうけれど、翌日29日の朝日新聞の回顧特集「惜別 亡くなった方々」には掲載されていて、紙媒体との親和性を感じた。青山表参道あたりを歩くと事務所のあった安西さん(と共作の多かった村上春樹)を想いだし、玉川学園「ニラハウス」は赤瀬川さんがお住まいだったところ、そしてこのお二人には俳句を通してのつながりがあったことを町田市民文学館企画展「文学と美術の多面体 赤瀬川原平×尾辻克彦」の展示物で知って、へえっと思った。ご冥福を心よりお祈りします。
この日は、年末大掃除の手伝いを命じられて、リビングのワックス掛けとサッシ網戸の水洗いを役割分担する。ここをいかに心を込めて乗り越えるかで残りの日々が平穏に過ごせるかの分かれ目?となるのだが、我ながら真面目に取り組んでいたせいか次第に楽しくなってきて、お昼過ぎに家人より無事お許しがでた。で、年末の買い物に出かけることにして、「CASA ブルータス」2015年1月号と来年のNHKテレビテキスト「岡倉天心 茶の本」を購入。家にいちど戻って、午後2時からのFM東京「サンデー・ソングブック」をインタネットラジオで聴く。山下達郎氏が案内する長寿番組を初めて聴いたのは、その日のゲストがご夫人の竹内まりやさんであり、そのかけあいに関心があったから。21日に全国ツアーを武道館で打ち上げたばかりの、ほっとした声が伝わってくる。すこしハスキーで落ち着いた声のトーンと響きがとても心地よくて、クセになりそう(もう、なってる)。番組中、達郎氏のことを「タツロウ」のほかに時々「たっつあん」と呼んでいたのがおもしろかった。ふたりとも2014年は「よく働いた」そうで、2015年はまりやさんも年女、いよいよ素敵な還暦を迎えるのだそう。
夕方は、自宅が書道教室になるので、時間調整のために23日にオープンしたばかりの東林間「CHIEZO CAFE」にいくことにした。その真新しいゆったりした空間で、雑誌特集「ニッポンが誇る名作モダニズム建築全リスト」のページをめくる。表紙はホテルオークラロビー、ナマコ壁の横に伸びる外壁と薄い緑色の軒先、柔らかな障子越しの差し込む明り、切子玉形の数珠のようなランターン、1962年だから東京オリンピック前の竣工で和風モダニズムの極致だ。来年9月までのオリジナルが無事なうちにもう一度訪れなくては、という思いを強くする。
29日、新宿でムロケンさんと久しぶりに顔合わせ、靖国通り「DUG」で音楽談義の続きのあと、年末で58年の歴史に幕を下ろすという「新宿ミラノ座」ラストショーで「エクソシスト」を見る。テーマ曲「チューブラーベルズ」が有名だが、思ったほど本編では流れることがなくてやや拍子抜けの感あり、悪霊と対決する除霊師がイエズス会神父だったとはね!
30日、伊勢原に出かけて、年末用に食べたい地元食材「おおやま菜漬」をJA市場で買い求める。せっかくだからその足で15分の大慈寺まで歩いて、渋田川沿いにある太田道灌の墓参り。あたりは一面に畑と田圃が拡がり、すぐ脇を国道264号が伸びている。そしてその先の巨大な東海大学病院の向こうに大山が望める。
国道246号をてくてく駅まで戻りながら、途中の伊勢原大神宮の茶店「常若」でひと休み、お汁粉をいただいて駅前をぶらぶらと帰路に就く。相模大野で下車して、2015年の手帳二冊(一冊は、星の王子様の天文ダイアリー)を買って帰る。
夕食後、うたた寝をしていたら「ほら。始まりましたよ」って起こされ、「レコ大賞」番組中流された今年の竹内まりや全国ツアーライブシーンを見ることができた。大阪アリーナだろうか、黒地にラメ入りのシックかつ華やかなドレス姿で「静かな伝説」を歌っていたけど、達郎氏の演奏姿もチラリ、ご本人の歌唱もお化粧も!とても自然ないい感じでしばらく見入る。
今日大晦日の午前は、今年の締めの映画、オードリ―・ヘップバーン主演の「シャレード」(1962年アメリカ、監督:スタンリー・ドーネン)を見る。シャレたラブサスペンスドラマで、音楽が名手ヘンリー・マンシーニだ。帰りがけに洗車をして、新年を迎える準備はひとまず完了。自宅に戻って夕食前に、DVD録画「SONGS 竹内まりや」(2007年4月放送)を、家人にまた?と半ばあきられながらも!再び見直す。信州川上村海の口、八ヶ岳高原音楽堂を主な舞台にして、山梨北杜市にある神代桜を訪れる風景が「人生の扉」歌詞にあわせてだろうか映されたり、全体に50代を迎えたまりやさんの心境を綴ったドキュメンタリーではあるのだが、どこかミュージックビデオ風なのは、前作「DENIM」の発売時期にあたっていたこともあるのだろうか?スリムな身体にまとったチェック柄のシャツにジーンズのラフな姿とドレス姿の対比が目をひく。ともあれ、センチメンタル・シティ・ロマンスとのセッションは素敵だった。
そして大晦日の夜、NHKテレビでは「紅白歌合戦」の最後の盛り上がり、嵐そして松田聖子のステージの最中だ。その直前は、予定通り?サザンオールスターズのサプライズ横浜アリーナ生中継の「東京VICTORY」でジーンときて、さらにその前が中島みゆき「麦畑」、美輪明宏「愛の讃歌」と今年の紅白は心から楽しめた。タモリと黒柳さんの出演もよかったし、一月からのブラタモリの復活が愉しみ!
最後は「ふるさと」で大合唱、人のつながりや思いやり、感謝といったことが素直に心に沁みた。来年もさらに充実した良い年でありますように、柔軟な心持ちで謙虚に、日々の暮らしを大切にしながらも日常に埋没することなく、楕円の軌跡をイメージした複眼思考でいこう。
(2014.12.31初校、2015.1.1改定追記)
28日朝、TBSサンデーモーニングを見ていたら、今年亡くなられた方々の惜別録が流されていて見入ってしまった。その中で放送されなかったけれども忘れられない方に、安西水丸さんと赤瀬川原平さんのお二人がいらっしゃる。テレビという大衆的なメディアではやや一般的ではないのだろうけれど、翌日29日の朝日新聞の回顧特集「惜別 亡くなった方々」には掲載されていて、紙媒体との親和性を感じた。青山表参道あたりを歩くと事務所のあった安西さん(と共作の多かった村上春樹)を想いだし、玉川学園「ニラハウス」は赤瀬川さんがお住まいだったところ、そしてこのお二人には俳句を通してのつながりがあったことを町田市民文学館企画展「文学と美術の多面体 赤瀬川原平×尾辻克彦」の展示物で知って、へえっと思った。ご冥福を心よりお祈りします。
この日は、年末大掃除の手伝いを命じられて、リビングのワックス掛けとサッシ網戸の水洗いを役割分担する。ここをいかに心を込めて乗り越えるかで残りの日々が平穏に過ごせるかの分かれ目?となるのだが、我ながら真面目に取り組んでいたせいか次第に楽しくなってきて、お昼過ぎに家人より無事お許しがでた。で、年末の買い物に出かけることにして、「CASA ブルータス」2015年1月号と来年のNHKテレビテキスト「岡倉天心 茶の本」を購入。家にいちど戻って、午後2時からのFM東京「サンデー・ソングブック」をインタネットラジオで聴く。山下達郎氏が案内する長寿番組を初めて聴いたのは、その日のゲストがご夫人の竹内まりやさんであり、そのかけあいに関心があったから。21日に全国ツアーを武道館で打ち上げたばかりの、ほっとした声が伝わってくる。すこしハスキーで落ち着いた声のトーンと響きがとても心地よくて、クセになりそう(もう、なってる)。番組中、達郎氏のことを「タツロウ」のほかに時々「たっつあん」と呼んでいたのがおもしろかった。ふたりとも2014年は「よく働いた」そうで、2015年はまりやさんも年女、いよいよ素敵な還暦を迎えるのだそう。
夕方は、自宅が書道教室になるので、時間調整のために23日にオープンしたばかりの東林間「CHIEZO CAFE」にいくことにした。その真新しいゆったりした空間で、雑誌特集「ニッポンが誇る名作モダニズム建築全リスト」のページをめくる。表紙はホテルオークラロビー、ナマコ壁の横に伸びる外壁と薄い緑色の軒先、柔らかな障子越しの差し込む明り、切子玉形の数珠のようなランターン、1962年だから東京オリンピック前の竣工で和風モダニズムの極致だ。来年9月までのオリジナルが無事なうちにもう一度訪れなくては、という思いを強くする。
29日、新宿でムロケンさんと久しぶりに顔合わせ、靖国通り「DUG」で音楽談義の続きのあと、年末で58年の歴史に幕を下ろすという「新宿ミラノ座」ラストショーで「エクソシスト」を見る。テーマ曲「チューブラーベルズ」が有名だが、思ったほど本編では流れることがなくてやや拍子抜けの感あり、悪霊と対決する除霊師がイエズス会神父だったとはね!
30日、伊勢原に出かけて、年末用に食べたい地元食材「おおやま菜漬」をJA市場で買い求める。せっかくだからその足で15分の大慈寺まで歩いて、渋田川沿いにある太田道灌の墓参り。あたりは一面に畑と田圃が拡がり、すぐ脇を国道264号が伸びている。そしてその先の巨大な東海大学病院の向こうに大山が望める。
国道246号をてくてく駅まで戻りながら、途中の伊勢原大神宮の茶店「常若」でひと休み、お汁粉をいただいて駅前をぶらぶらと帰路に就く。相模大野で下車して、2015年の手帳二冊(一冊は、星の王子様の天文ダイアリー)を買って帰る。
夕食後、うたた寝をしていたら「ほら。始まりましたよ」って起こされ、「レコ大賞」番組中流された今年の竹内まりや全国ツアーライブシーンを見ることができた。大阪アリーナだろうか、黒地にラメ入りのシックかつ華やかなドレス姿で「静かな伝説」を歌っていたけど、達郎氏の演奏姿もチラリ、ご本人の歌唱もお化粧も!とても自然ないい感じでしばらく見入る。
今日大晦日の午前は、今年の締めの映画、オードリ―・ヘップバーン主演の「シャレード」(1962年アメリカ、監督:スタンリー・ドーネン)を見る。シャレたラブサスペンスドラマで、音楽が名手ヘンリー・マンシーニだ。帰りがけに洗車をして、新年を迎える準備はひとまず完了。自宅に戻って夕食前に、DVD録画「SONGS 竹内まりや」(2007年4月放送)を、家人にまた?と半ばあきられながらも!再び見直す。信州川上村海の口、八ヶ岳高原音楽堂を主な舞台にして、山梨北杜市にある神代桜を訪れる風景が「人生の扉」歌詞にあわせてだろうか映されたり、全体に50代を迎えたまりやさんの心境を綴ったドキュメンタリーではあるのだが、どこかミュージックビデオ風なのは、前作「DENIM」の発売時期にあたっていたこともあるのだろうか?スリムな身体にまとったチェック柄のシャツにジーンズのラフな姿とドレス姿の対比が目をひく。ともあれ、センチメンタル・シティ・ロマンスとのセッションは素敵だった。
そして大晦日の夜、NHKテレビでは「紅白歌合戦」の最後の盛り上がり、嵐そして松田聖子のステージの最中だ。その直前は、予定通り?サザンオールスターズのサプライズ横浜アリーナ生中継の「東京VICTORY」でジーンときて、さらにその前が中島みゆき「麦畑」、美輪明宏「愛の讃歌」と今年の紅白は心から楽しめた。タモリと黒柳さんの出演もよかったし、一月からのブラタモリの復活が愉しみ!
最後は「ふるさと」で大合唱、人のつながりや思いやり、感謝といったことが素直に心に沁みた。来年もさらに充実した良い年でありますように、柔軟な心持ちで謙虚に、日々の暮らしを大切にしながらも日常に埋没することなく、楕円の軌跡をイメージした複眼思考でいこう。
(2014.12.31初校、2015.1.1改定追記)