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君は縄文系?弥生系?

2008年09月02日 | 川柳

君は縄文系? 弥生系?

 みなさん、まず隣の人の目をよく見てください。今日の学習会はここからやる以外ないのですよ(笑)。「私たちはどこから来たのか」ですが、鼻の両脇の蒙古襞を見てほしいのです。上瞼の一番鼻に寄ってる側が、下瞼に対して被さっている人はいませんか。これが蒙古襞で、渡来系弥生人の顔の特徴だと言われています。

 僕らはあまり気にしていないけれど、西洋人が東洋人を見るとき、この蒙古襞がすごく気になるらしい。蒙古襞はモンゴロイドのなかでも、新モンゴロイドと呼ばれる人たちの特徴です。「蒙古襞の出現頻度」という表を見て下さい。これで見ると、縄文系が強いと言われてるアイヌの人では、男性で5人に1人ぐらいしか出ない。畿内つまり近畿地方では、男性は2人に1人ぐらい蒙古襞がある。朝鮮南部では62.6%の率で蒙古襞が出現します。

 今から2300~1700年前の弥生時代、この蒙古襞のある人々(渡来系弥生人)が対馬海峡を越えて日本列島に渡ってきたということです。彼らの多くは北九州から瀬戸内海沿岸、そして畿内に住み着いた。表には京都の女性の65.2%には蒙古襞があるとでています。つまり畿内の奈良や京都は渡来人の都だということです。

 それに対して、目頭から目尻までくっきりと二重になっている二重瞼は、縄文系の特徴です。弥生人の渡来以前から日本列島に住んでいた縄文人には二重瞼が多く、蒙古襞は余り見られないのです。縄文系とされるアイヌの人の96.8%が二重瞼なのに対して、朝鮮南部では二重瞼は42.1%しかいない。沖縄の人も縄文系だと言われてきたが、今はちょっと違うんじゃないかといわれています。

 その他にも縄文系と弥生系では異なった特徴があります。まず耳です。耳たぶがツルンとくっ付いてるのは弥生系。分離型の耳たぶ=福耳は縄文系です。それからエラが張ってるのは縄文系で、細顎で歯がでかいのは弥生系です。青森の三内丸山遺跡は縄文の里ですが、縄文の遺跡から出土する人骨と、佐賀の吉野ヶ里など弥生の遺跡から出土する人骨ではサイズが違うのです。弥生人のほうが平均で6センチぐらい大きい。それらから縄文系か弥生系か、顔を見ただけでだいたい分かるというのが、考古学では言われていることです。

 縄文時代・弥生時代とか言うけれど、縄文人と弥生人は人種が違うのです。東大名誉教授の埴原和郎さんなどの提唱する「日本人二重起源説」ですね。弥生時代から大和朝廷の時代までに、ざっと100万人ぐらいの人々が朝鮮半島ないし中国から、海を渡って日本列島にやってきたと考えられるのです。この渡来系弥生人と、元々の縄文人の混血の末裔が現代日本人となった。全く純粋な弥生人もいなければ、全く純粋の縄文人もいない。みんな混血しているから、今の日本人は縄文系の特徴と弥生系の特徴を両方持っているということです。

 何でこれが問題となるのか。かつて戦前の日本では、「皇祖皇宗」(天照大神や神武天皇など神話から続く万世一系の天皇の系統)とか、「日本民族の単一性」とかが強調された。今でも「新しい歴史教科書をつくる会」などの一部の右翼勢力は、『古事記』を歴史のようにあつかうなどしています。でもそんなのは、現在の考古学や人類学の研究成果に照らし合わせれば全くの誤りです。単一民族云々などというのは、それこそ「神話」でしかない。

 外国人にとって、日本人ほど顔の違う民族は珍しいのだそうです。ジャパニーズは、チャイニーズやコリアンと区別がつかない。ヨーロッパだと、イタリア人はイタリア人、フランス人はフランス人と一目で区別がつくらしい。どうして日本人が分かりづらいのか。混血が進んで「これが日本人」という顔の特徴がないからです。蒙古襞とか二重瞼とか混ざっているのです。つまりわれわれはみんな混血、ブレンド人種なのです

 

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ミトコンドリアとは何か・・・。

2008年09月02日 | 川柳

ミトコンドリアとは何か・・・・・・

               


 ミトコンドリアはほとんどすべての生物(動植物や菌類など)の細胞に広く含まれている細胞内構造物の一つです。 高校の生物の教科書などで細胞の構造図を見た覚えがあれば、その中でたいていは丸いカプセルのような形で描かれていたでしょう。 このミトコンドリアは一つの細胞に(細胞の種類によって違いますが)数十から数万という大変な数が含まれています。

  これらのミトコンドリアは細胞の中で呼吸をしてエネルギーを生産しているのです。 我々が肺から吸い込んだ酸素は、血液によって体内の細胞に運ばれ取り込まれ、ミトコンドリアによって糖や脂肪を燃やす燃料として使われていることになります。 燃やすといっても生化学的に糖などを分解していく過程でエネルギーが発生するわけで、我々はそのエネルギーを利用して体温を保ち運動をして生きていることになります。

 ところで我々の体を構成する細胞一つ一つには、ごく特殊なものを除いてがあり、その中には遺伝情報がぎっしりと詰まった遺伝子(染色体)が含まれています。 ヒトの場合には23対46本の染色体があり、父親と母親から23本ずつうけついだ遺伝情報が記録されているわけです。
 1968年にミトコンドリアの構造の中に細胞の核が持っている遺伝子とは別の遺伝子が発見されました。 これをミトコンドリアDNAと呼びます。 DNAのことは別に調べていただくとして、動物のミトコンドリアDNAは丸い輪になった形をし端末がありません。 動物の場合大体17000前後の梯子段がつながったまま折り畳まれ、ミトコンドリアが自分自身を複製して増えるための遺伝情報の一部が乗っています。

 その後の研究によると、ヒトを含め大部分の動物でミトコンドリアDNA母系遺伝をすることが確認されました。 ヒトの精子も細胞ですから20程度のミトコンドリアが存在しています。 しかし卵子と融合した後でなぜか精子由来のミトコンドリアは消滅してしまい、元々卵子にあったミトコンドリアだけが生き残るのです。  
 従って我々の体内にあるすべてのミトコンドリアは、体細胞のDNAと違い、すべて母親から受け継いだものなのです。  

  もう一つ大切なことがあります。 DNAというのは4種類の塩基が延々と繋がったものですが、様々な要件で塩基の並び方が変わったり、ある塩基が別の塩基に置き換わったりします。 DNAの繋がりに変化が起こると病気になったり、場合によっては致死的な条件になることもありますが、一方生物の進化や環境への適応など重大な役割を果たしています。 さらに、長い配列の中にはその生物が生存していく上で必要がなくなっている部分が大量に見つかっています。 その部分は配列に変化が起きても生存のためには何ら支障が出ません。 DNAの塩基配列が長い期間を通じてみれば、おおむね一定の割合で変化していることは、各種の動植物のDNA配列を調べた結果確認されています。
 動物の種類の違いでも、ヒトとヒトの血縁関係でも、スケールは違いますが、共通の祖先が遠いほど違う配列になっている部分が増えるのです。 

 人のミトコンドリアDNAの場合、現在では特定部位の変化の数から、共通祖先を辿ることが出来るようになっています。

 

縄文人とアイヌのミトコンドリアについて調べています。

 

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