陰暦の元旦は新月で始まる。最初の満月
日の1月15日(テボルム)には、韓国で
は、必ず食卓にのぼる物がある。
オゴクパプ(五穀飯)と9種類のナムル(葉茎野菜)である。
ここには、五穀豊穣と、この1年の健康を願う素朴な農民達の思いが込められている。
テボルムの前日、各家庭の主婦達はテボルムを祝う料理の準備に追われる。五穀とは、
一般に、米、麦、粟、豆、キビを指すが、いろいろな穀類と言う意味でもある。
五穀には、平和と幸せの意味を込めて、縁起の良い赤色を付けるため、小豆を入れる
ことが多い。
五穀飯は、違った名字を持つ家から、3つ以上集めて食べると運が開けると言い伝えられ
ており、人々は、隣近所同士で分け合って食べる。また、1日に9回以上食べるのが良いと
言われ、少しずつ、何回にも分けて食べる。
ナムルは、韓国人の食卓には欠かせない料理であるが、テボルムに備え、山野や、田畑
の葉茎野菜を春夏秋から集めておき、乾燥保存しておく。
カボチャ、フクベ、ナス、わらび、ゼンマイ、キノコ、大根の葉などを干したものに、オタカラ
ソウ、大根などを合わせ煮込む。ネギ、貝割れ、セリなどその時の野菜も入れる。
人々は、ナムルの薄甘さ、ほろ苦さ、芳しい匂いなど、自然そのものの味を楽しみながら
1年の幸せと健康を祈るのである。
さて、主夫である、mcnjが挑戦した、日本製の五穀飯とナムルの出来栄えを、皆様に
ご覧頂く。まだ、修行中の身であり、プロの主婦のお目に晒す程の代物では無いが、
お許しを頂き度い。