現役の頃は、良く中国へ、出張していた。
もう、30年以上も昔のことだ。
あの頃は、中国も貧しかった。
登小平が近代化を推し進めようとし始めたばかりであった。
日本から、技術を導入しようとしていたので、mcnjの様な技術屋が行くと歓迎された。
仕事が終わると、毎晩、宴会の連続である。
接待する方も、外国人との会食には、お金を大ぴらに使えるので、出来るだけ旨いものを食おうとする。
中国人の食欲は旺盛で、中国人が食わない物は、陸上の四足では、テーブル、海中にいるものでは、潜水艦、空を飛ぶ物では、飛行機だけだ、と言う、冗談が言われるほどである。
もともと、満貫(漢)全席と言う王宮料理は、山中、陸上、海中、空中の旨いものを集めた料理である。
熊の手のひら、猿の脳味噌、狒々の唇、燕の巣、蚊の目玉のスープなど、良く思い付いたものだと、感心してしまう。
mcnjは、これらは、食った事が無い。
猿の脳味噌は、動物愛護の意味から、今は禁止されているようだ。
食べ方は、教えてもらったが、とても、ここで述べられる内容では無い。
熊の手のひらは、右手の方が高級とされる。
熊は、蜂蜜を、右手でしゃくって食べるからだそうである。
蚊の目玉は、いくら人件費の安い中国でも、蚊を獲って来て、目ん玉をくりぬいたのでは、間食に合わない。
山の洞窟へ行って、蝙蝠の糞を集めて来て、糞だけ洗い流すと、網に、蚊の目玉が残るそうである。
どうも、蝙蝠の排出物は、いくら旨いと言っても、食う気にはならない。