ネタ切れにつき、過去ログの焼き直しです。
BSで放映中です。
第12話。
いよいよ、佳境に入ってきました。
前々回の酒場の記事で、キーセン(妓生)を取り上げました。
朝鮮史上、最高のキーセンと言われる、ファンジニについて書いてみましょう。
ファンジニは、16世紀の初め、開城(古名松都)に生まれました。
芸名を明月(ミョンウォル)といいますが、生まれ持った美貌に加え、詩書、音律の才に優れ、
厳しい修行の末、朝鮮随一のキーセンとなります。
松都にある、美しい朴淵の滝、松都出身の有名な儒学者徐敬徳とともに、「松都の三絶(優
れ物)」と誉めたたえられました。
才色兼備のファンジニ、誘惑された、高僧、両班貴族も多かったと言われております。
愛を詠ったファンジニの詩碑は、開城にほど近い、南の、臨津閣に置かれています。
これは、固有の定型詩で、シチョ(時調)とよばれるものです。
さて、みなさん、ハングルの勉強ですよ。
ファンジニの詩を、シチョ風に訳して、名詩を完成させてください。
チョンサンリ : チョン:青、リ:里(離れた、山里)
ビョッケス ヤ : ビョク:碧 ケ:渓 ス:水
スイ カム ウル : スイカム:水の流れ
チャラン マラ : チャラン:自慢、 マラ:~するな
イルド チャンヘ ハミョン : イル:一、ド:度、チャンチャンヘ:滄海、青い海、ハダ:~する、ミョン;~れば。
タシ オギ : タシ:他時、 オギ:来ること。
オリョウニ: オリョプタ:難しい。
ミョンウォリ マンゴンサンハニ:ミョンウォル:明月、マンゴンサンハダ:天地に満る。
スィヨカン ドゥル : スィダ:休む、憩う、ヨカン:ちょっと、しばし。
オットリ : オットダ:どうだ。
さあ、頑張って名詩を作って見て下さい。
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この頃は、皆さん熱心に学んでいらっしゃいましたが、今は、どうでしょうか。
訳を挙げておきましょう。
緑なす奥山の
碧渓水(たにがわみずよ)
行きの速さを誇らざれ
ひとたび海に注ぎなば
帰り来むことも
難しきを
しばしは、憩え
名月の光
山に満れば