河豚は韓国人にとっても、美味しい食べ
物である。
料理の仕方はさまざまであるが、ここでは韓国流の食べ方をご紹介しよう。
河豚は、まず、鍋で食べるのが普通である。
河豚は、ハングルで、ポクであるが、辛いコチュジャンをたんまり入れて煮るのが、
ポクタン、日本風に、あっさりと煮るのが、ポクチリである。チリと言うのは日本語に由来
していると思われる。
韓国の河豚料理の食べ方は、豪快である。日本の様に、ちびちびとは食べない。ブツ切
りの肉をドサドサと言う感じで鍋に入れて食べる。高級料理ではあるが、日本程高く無い
のでふんだんに食べる事が出来る。
まず、突き出しに、河豚の皮の刺身が出てくるので、これを食べながら、飲んでいる間に
鍋の用意が出来る。肉が煮えるまで、上にのせた、ミナリ(セリ)をつまみながら待つ。
やがて、全体が泡だってきたら食べごろである。
河豚のしろこの刺身など、なんとなく、怪しげなものも出てくる。調理師は一応免許を持っ
ている。毎回食べているmcnjが、今、blogを書いているのだから、その腕前は信用できる
と言える。
食べ終えると、鍋をさげて、残り汁でご飯を茹でて食べさしてくれる。
これがまた絶品である。
冬の夜の河豚料理で飲む酒ほど美味い酒は無い。
陰暦の元旦は新月で始まる。最初の満月
日の1月15日(テボルム)には、韓国で
は、必ず食卓にのぼる物がある。
オゴクパプ(五穀飯)と9種類のナムル(葉茎野菜)である。
ここには、五穀豊穣と、この1年の健康を願う素朴な農民達の思いが込められている。
テボルムの前日、各家庭の主婦達はテボルムを祝う料理の準備に追われる。五穀とは、
一般に、米、麦、粟、豆、キビを指すが、いろいろな穀類と言う意味でもある。
五穀には、平和と幸せの意味を込めて、縁起の良い赤色を付けるため、小豆を入れる
ことが多い。
五穀飯は、違った名字を持つ家から、3つ以上集めて食べると運が開けると言い伝えられ
ており、人々は、隣近所同士で分け合って食べる。また、1日に9回以上食べるのが良いと
言われ、少しずつ、何回にも分けて食べる。
ナムルは、韓国人の食卓には欠かせない料理であるが、テボルムに備え、山野や、田畑
の葉茎野菜を春夏秋から集めておき、乾燥保存しておく。
カボチャ、フクベ、ナス、わらび、ゼンマイ、キノコ、大根の葉などを干したものに、オタカラ
ソウ、大根などを合わせ煮込む。ネギ、貝割れ、セリなどその時の野菜も入れる。
人々は、ナムルの薄甘さ、ほろ苦さ、芳しい匂いなど、自然そのものの味を楽しみながら
1年の幸せと健康を祈るのである。
さて、主夫である、mcnjが挑戦した、日本製の五穀飯とナムルの出来栄えを、皆様に
ご覧頂く。まだ、修行中の身であり、プロの主婦のお目に晒す程の代物では無いが、
お許しを頂き度い。