選挙の結果を見て、有る程度予想はしていたが、目の前に突きつけられて見ると、余りに、民意の振れ幅の大きさに、唖然として、穴に閉じこもっていたが、気を取り直して、自分なりに総括して、今後の参考とすべく、記して残す事にした。
民主党の敗因。
①設立時の矛盾。
自民党への対抗意識から、多数を目指し過ぎて、将来に対する方向性の無い寄せ集め集
団としてスタートした。
②指導者の感性。
小沢一郎。
田中角栄のDNAに影響された、政治と金を最優先に、権力志向を目指した男。
鳩山由紀夫。
お人好しが取り得だけの世間知らず。
母親から貰った金で造った自分の党との意識が、最後まで足かせとなって、党員の足を
引っ張った。
菅直人。
市民活動家上がりの意識が抜けきらないまま、政治力学のバランス感覚に欠けたままに
終った。
野田佳彦。
政経塾上がりの理想主義者。
選挙の勝ち方を2の次に理想に走り、党を自滅に導きながら、税と社会保障の一体改革
に筋道を付けたとして、政治家としての後世に一定の名を残した。
その他。
他にも総括すべき人間はいるが、ここでは、小沢の他は、総理経験者に限定した。
③選挙戦略。
前回大勝した、小沢の荒唐無稽なマニフェストに振り回されて、まともな政治が出来ず、
国民にあいそをつかれた事に対するフォローが充分出来ていなかった。
また、これまで、税の問題で戦って、選挙に勝った党はなかったのに、次期政権が確実
な、自民党にやらせないで、敢て、解散を先送りせずに、自から、無謀な、一体改革に挑
んだ、書生気質の野田の判断ミスが責められるべきである。
民主党の今後の進め方。
小選挙区制度における、2大政党の一方としての地位を維持する体力は、大幅に削がれ
たと見るべきであり、当分は、そのチャンスは無かろう。
民主主義の根本に立ち返られる、有意ある有志を集め、国民の支持を得るべく、地道な
努力を続けるしか無かろうと思われる。
自民党の勝因。
前回選挙のはね返りを考慮すれば、有る程度の、自民優位は考えられたが、これほどの
大勝を得るとは、考えられなかった。
民主の自滅、多党化による候補者乱立が、小選挙区制における、自公選挙協力を、有効
に作用せしめた事にあり、取りたてて、自民の功績と言える程のものは見当たらない。
自民党の政治。
まだ、組閣も済んでいない段階での論評は控えるが、安部晋三個人の資質から見て、
期待も、危惧も相半ばする感がある。
国民は、彼の行動を、注視して行く必要があろう。
その他政党。
みんなの党。
民主無き後、2大政党の片割れとなる期待は大である。
自民から、悪政を取り除いた政策を掲げるなら、国民の期待を担う事も夢ではなかろう。
日本維新。
橋下徹については、前に、もう少し見極めてから判断する必要が有ると書いた事がある。
ここへ来て、馬脚を現した感がある。
更に見守りたい。
もう一人については、論評の価値も無い。余命とともに終りとなろう。
その他。の党については、強いて、論評する必要はなかろうと思う。
ただ、公明党については、暴走しようとする自民のご意見番としての役割を期待したい。