蔵の横側である妻に作られた窓のいろいろです。水戸でよく見られる張り出した棟木(むなぎ)のすぐ下に、窓はつくられるのが普通のようです。蔵を改造して住宅として使っているお宅もよくあるようです。
飯富町
屋根に二重の垂木(たるき)があり、木鼻や蛙股もある、本格的なつくりの窓です。窓の両側にある持送りの下方がえぐれたような定形になっていて、蓮を図案化したという蓮華文の模様も彫られているようです。窓のすぐ上に出ているのが棟木です。
飯富町
屋根は曲線になっており、持ち送り部分の上部はそうとう張り出しています。持ち送りは、屋根を支えるとともに雨が吹き込むのを防いでいるのでしょう。鉄の棒があるのも一般的なようです。
北見町
この蔵はお稗蔵だったようです。窓の屋根はなく、装飾的なものは省いているようです。これが古い様式なのかもしれません。
笠原町
窓の屋根下にある装飾は、たぶん蛙股を意識したものなのでしょう。この蔵だけで見ました。持ち送りは上部が直線で、下部が雲形に細工されているようです。
中河内町
この持ち送りは、全体が雲形にけずられていて、なかなかきれいです。左右の軒桁(のきげた)が、棟木と同じように張り出しています。棟木と軒桁が張り出す様式は、中河内町、田谷町あたりで時々見られるようです。
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