スモールセコンドの古い懐中時計の修理
30年来の友人から、時計の修理を全部で9個、依頼されました。その第一弾です。TAVANNES WATCH Co とあります。多分 Swiss Made だと思います。
ブレゲ針のスモールセコンド、文字盤の汚れも年代を感じさせて、よい雰囲気です。ホウロウ製ではありません。
風防ごとベゼルを外して、乾いた綿棒で汚れを拭き取りました。針にも錆が出ていますが、ブレゲ―ブルーの色が残っていてキレイです。
よく見ると裏蓋の裏にゴールデンレトリバーのような、”イヌ”!のマークがありました。何か楽しくなってきた。
テンプが上手く動きません。ゼンマイ巻上げは出来るのですが、ブロアーで吹いてもすぐに止まってしまいます。洗浄しても動きません。よく見ると巻上げヒゲタイプのヒゲゼンマイが、緩急針から外れていました。これを修復して、オイルも差して様子を見ます。
動きは始め渋かったのですが、平置きにして様子を見たら大丈夫そうです。
巻上げヒゲタイプのヒゲゼンマイはテンプの精度を上げるための機構ですが、緩急針から外れるとヒゲゼンマイ同士が接触してテンプは動きません。古いこのタイプの時計の、よくある故障原因です。懐中時計なのでテンプが大きく、修理は比較的し易いです。
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