ROLEX(ロレックス) タイプ文字盤マークチップ貼り付け
ロレックスタイプの腕時計、文字盤の修復を依頼されました。文字盤の時間目盛りのチップが剥がれてしまって、針が引っかかってしまいます。
始め表面のベゼルを外そうとしたのですが、どうしても開きません。ベゼルとケースの間にこじ開け器は入るのですが、ベゼルが外れません。無理にするとベゼルを破損してしまいそうなので止めました。
それで今度は裏から攻めます。専用の裏蓋オープナーを持っていないので、重量物などの脚部に使う硬質ゴムの緩衝ブロックを用いて開けようとしましたが、どうしても開きません。
ちなみにこのゴムブロックは、カメラのレンズにはめ込まれているリングを外す時に使います。
ロレックス専用のオープナーを手に入れました。いろいろなサイズのコマがあります。
やっと開きました。ケースと蓋の密着部分に汚れがこびり付いていました。それが接着剤のようになっていて開かなかったのでしょう。
リュウズを抜いて、ムーブメントを取り出します。マークは、三カ所剥がれ落ちていました。
巻き芯の部分、根元に錆が出ていました。パッキンがあってもリュウズの穴からは、どうしても水が浸透してきます。
錆が出ている部分と、時刻合わせをするクリップとの接触部分の溝にもオイルを差しておきます。
日付表示盤が少しずれているようですが、これも落とした時のショックでズレてしまったのかもしれません。もとに戻そうと少し触ったのですが、もどりません。日付の盤は文字盤を剥がさなければなりません。文字盤と地板は接着剤で貼り付けてあるので、剥がすと文字盤を傷めてしまいそうなので止めました。
それとリュウズで日付変更ができません。リュウズは二段引きになっていて、日付変更が出来るはずなのですが。日付変更をするためのクリップが外れているのかもしれません。日付がズレている原因にも関係しているのかもしれません。これを直すのには、受板を外さなければならないので、かなり厄介です。一応針を回して日付送りはできるし、他は正常に動いているので、これで勘弁してもらうことにします。
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