今日も朝から冷たい雨がシトシトと降り続く生憎の空模様・・・
午前中は、藤岡市のヤリタナゴ生息地に行ってきました。
群馬県内には、かつて、ミヤコタナゴをはじめとして5種類の在来タナゴが生息していましたが、、現在ではヤリタナゴ以外は絶滅し、唯一残っているヤリタナゴも、藤岡市の極々限られた場所に生息しているに過ぎません。
(タイリクバラタナゴは外来種です)
今日はヤリタナゴ生息地の用水路で“堀浚い”(用水路の泥上げ)の作業が行われ、それに伴って、ヤリタナゴの棲む水路が一時的に断水してしまうため、断水区間のヤリタナゴを救出するのが目的です。
ところが、幸か不幸か、今日は雨降りだったので、側溝などから雨水が用水路に流れ込み、完全に断水することが無く、救出作戦も必要のない状況。
そこで、作戦を一部変更し、秋の移動作業同様に繁殖不適地に流下したヤリタナゴを捕獲して、上流の繁殖適地に戻すことにしました。
ヤリタナゴ
今日の作業のもう一つの目的は、堀浚いの泥と一緒に陸に上げられてしまったマツカサガイの救出。
マツカサガイはヤリタナゴの産卵母貝で、この貝がいないとヤリタナゴは産卵することができません。ヤリタナゴの保護には、マツカサガイの保護が絶対に必要です。
救出されたマツカサガイ
マツカサガイを泥と一緒に陸に上げてしまうような堀浚いは、マツカサガイに悪影響を与えているのでは? と思われるかも知れませんが、決してそんなことはありません。
マツカサガイの生息環境を守るために、堀浚いは必要な作業なんです。
マツカサガイの生息に適しているのは、砂泥底の小川。定期的に川底に溜まった泥を取り除かないと、マツカサガイは生息できません。
人家や田んぼから適度な栄養が流れ込み、定期的に草刈りや泥上げが行われる用水路はマツカサガイにとって、とても棲みやすい環境です。そして、マツカサガイに産卵するヤリタナゴにとっても最適な環境と言えます。
マツカサガイやヤリタナゴは伝統的な農業と深い関わりを持った里やまの生物なんですね。
マツカサガイの生息に適した砂泥底の用水路
定期的な堀浚いで維持されている環境です。
カワニナ
ホタルも出るのかな?
水路の土手のフキノトウ
昔は、ここで地元の人が収穫した野菜などを洗っていたそうです
上の写真で注目して頂きたいのが、水路と田んぼの高さです。水路と田んぼの高さに差がありません。このタイプの場合、用水路と田んぼの間を魚が行き来しやすく、田んぼが産卵場所や稚魚の生息場所として利用されます。現在行われる圃場整備では、田んぼと水路の落差が大きくなり、魚は田んぼを利用することができません。水域のネットワークが分断され、魚にとって貴重な繁殖場所が消失してしまいます。
藤岡市のこの場所でも、圃場整備事業が計画されています。
整備事業を進めるにあたっては、地元でヤリタナゴの保護活動を行っているヤリタナゴを守る会などとも話し合いが行われることでしょうが、一番のキーポイントとなるのは、地元の地権者、農業者の方々。地元の方々が水路の維持管理のし易さを多少犠牲にしても、ヤリタナゴやマツカサガイをはじめとした水路の生き物たちに配慮して頂けるかどうかだと思います。さらに、ヤリタナゴの生息地を守ることを、地元の方々だけに押しつけるのではなく、地元以外の人間も応分の負担をしなければならないと思うのです。
ブルーの目がキュートなジュズカケハゼ
手前はヨシノボリ
作業の後は、けんちんうどん。 よっ、待ってました!
雨に打たれながらの作業で冷えた体に、うれしぃ~ (^^)
ヤリタナゴの救出、マツカサガイの救出、そして私の3番目の目的は、地元野菜たっぷりの美味しいけんちんうどん!
いえ、けんちんうどんだけが目的だった訳ではありません。ヤリタナゴのことだって心配してますって、ホントですよぉ・・・ (^^;)
ヤリタナゴと仲間たち 藤岡市
※ヤリタナゴやマツカサガイは藤岡市の天然記念物です!
ヤリタナゴやマツカサガイは、藤岡市の天然記念物に指定されています。今回の作業は市の許可を受け、市担当職員の立ち会いの下で行われました。無許可でこれらの生物を捕獲することはできません
午前中は、藤岡市のヤリタナゴ生息地に行ってきました。
群馬県内には、かつて、ミヤコタナゴをはじめとして5種類の在来タナゴが生息していましたが、、現在ではヤリタナゴ以外は絶滅し、唯一残っているヤリタナゴも、藤岡市の極々限られた場所に生息しているに過ぎません。
(タイリクバラタナゴは外来種です)
今日はヤリタナゴ生息地の用水路で“堀浚い”(用水路の泥上げ)の作業が行われ、それに伴って、ヤリタナゴの棲む水路が一時的に断水してしまうため、断水区間のヤリタナゴを救出するのが目的です。
ところが、幸か不幸か、今日は雨降りだったので、側溝などから雨水が用水路に流れ込み、完全に断水することが無く、救出作戦も必要のない状況。
そこで、作戦を一部変更し、秋の移動作業同様に繁殖不適地に流下したヤリタナゴを捕獲して、上流の繁殖適地に戻すことにしました。
ヤリタナゴ
今日の作業のもう一つの目的は、堀浚いの泥と一緒に陸に上げられてしまったマツカサガイの救出。
マツカサガイはヤリタナゴの産卵母貝で、この貝がいないとヤリタナゴは産卵することができません。ヤリタナゴの保護には、マツカサガイの保護が絶対に必要です。
救出されたマツカサガイ
マツカサガイを泥と一緒に陸に上げてしまうような堀浚いは、マツカサガイに悪影響を与えているのでは? と思われるかも知れませんが、決してそんなことはありません。
マツカサガイの生息環境を守るために、堀浚いは必要な作業なんです。
マツカサガイの生息に適しているのは、砂泥底の小川。定期的に川底に溜まった泥を取り除かないと、マツカサガイは生息できません。
人家や田んぼから適度な栄養が流れ込み、定期的に草刈りや泥上げが行われる用水路はマツカサガイにとって、とても棲みやすい環境です。そして、マツカサガイに産卵するヤリタナゴにとっても最適な環境と言えます。
マツカサガイやヤリタナゴは伝統的な農業と深い関わりを持った里やまの生物なんですね。
マツカサガイの生息に適した砂泥底の用水路
定期的な堀浚いで維持されている環境です。
カワニナ
ホタルも出るのかな?
水路の土手のフキノトウ
昔は、ここで地元の人が収穫した野菜などを洗っていたそうです
上の写真で注目して頂きたいのが、水路と田んぼの高さです。水路と田んぼの高さに差がありません。このタイプの場合、用水路と田んぼの間を魚が行き来しやすく、田んぼが産卵場所や稚魚の生息場所として利用されます。現在行われる圃場整備では、田んぼと水路の落差が大きくなり、魚は田んぼを利用することができません。水域のネットワークが分断され、魚にとって貴重な繁殖場所が消失してしまいます。
藤岡市のこの場所でも、圃場整備事業が計画されています。
整備事業を進めるにあたっては、地元でヤリタナゴの保護活動を行っているヤリタナゴを守る会などとも話し合いが行われることでしょうが、一番のキーポイントとなるのは、地元の地権者、農業者の方々。地元の方々が水路の維持管理のし易さを多少犠牲にしても、ヤリタナゴやマツカサガイをはじめとした水路の生き物たちに配慮して頂けるかどうかだと思います。さらに、ヤリタナゴの生息地を守ることを、地元の方々だけに押しつけるのではなく、地元以外の人間も応分の負担をしなければならないと思うのです。
ブルーの目がキュートなジュズカケハゼ
手前はヨシノボリ
作業の後は、けんちんうどん。 よっ、待ってました!
雨に打たれながらの作業で冷えた体に、うれしぃ~ (^^)
ヤリタナゴの救出、マツカサガイの救出、そして私の3番目の目的は、地元野菜たっぷりの美味しいけんちんうどん!
いえ、けんちんうどんだけが目的だった訳ではありません。ヤリタナゴのことだって心配してますって、ホントですよぉ・・・ (^^;)
ヤリタナゴと仲間たち 藤岡市
※ヤリタナゴやマツカサガイは藤岡市の天然記念物です!
ヤリタナゴやマツカサガイは、藤岡市の天然記念物に指定されています。今回の作業は市の許可を受け、市担当職員の立ち会いの下で行われました。無許可でこれらの生物を捕獲することはできません
ヤリタナゴとマツカサガイの関係が大切なんですね。田んぼの農薬なんかで棲めない環境になってしまうんでしょうか。
住民として余りにも当たり前で気付かない事(川と田圃の落差が無い)の記載等点有難うございました 美味しいケンチン群馬のB級グルメに登録出来ると良いですね
貝は魚よりも環境の変化に弱いんです。
最近の農薬は適切に使えば昔と比べると
環境に対する悪影響は格段に少なくなっています。
農薬よりも、水田や水路の構造が生き物の生息に適さなくなっていることが、より大きな問題だと思います。
FUKUさんをはじめとする地元の方々の努力にできるだけ協力させて頂きたいと思っています。
今後ともよろしくお願いします。
けんちん汁、B級なんてとんでもない
A級グルメですよ(^^)
どちらも北関東のハレの日の行事食ですね!!
(大歓迎を受けたということでしょうか)
節分や十五夜にもけんちん・・・・
他の地方の人達に「えーどうして?」と聞かれたことがあります。
発祥は精進料理からとの説が一般的ですが、
豚肉が入っても、ときにはイカが入ったりしても、
群馬では「けんちん」。 それでいいんです。
もちろんA級グルメですよね。^^
本題に触れていませんでした。^^;
ご馳走です(^^)
寒い日には特に嬉しいですね。