大坂水曜ほっと集談会一世です。
ノーというのが苦手な神経質性格です。
私はそのことにより随分苦しんできた一人です。
先日仕事でこのようなことがありました。
あるイベントを開催したのですが、事前準備から当日の受付・説明・司会進行とほとんど、すべてを私がやりました。
休憩や食事さえとらずに、働き通しでした。
手伝ってほしいという弱音を吐くことが嫌なのです。
結果、意地を張ってやり遂げましたが、残ったのは疲労感とやって当たり前のような周りの雰囲気でした。
感情が荒れて、爆発寸前でした。
ふとあまりにも過剰に適応しすぎてきたのではないかと感じました。
人手不足で残業や休日の振り替えが平然と行なわれています。
それを敏感に感じ取り必要以上に引き受けて苦んでいたのです。
今後どの業種でもサービス残業や長時間労働は増えるでしょう。
非正規雇用が増し、過労による精神の疾患が増えると確信しています。
森田のなすべきをなすや恐怖突入などの言葉を誤って解釈すると、そこに大きな落とし穴が待っています。
それは過剰適応による心身の疲労です。
精神科医の和田秀樹氏がとても興味深いことを述べられていました。
適応障害とは過剰に適応しすぎている状態である。
ではどうすれば良いか?
過剰に適応することをやめればよい。
当たり前のようであるがとても深い言葉だと感じました。
集談会で感じるのは、職場で必要以上に上司の思惑を気にしたり、求められる以上に仕事を背負い込んだり、家族からの期待を満たすことにエネルギーを使い果たし、他者の求める人生を生きることに、疲れた姿である。
アドラーはこのような人々に「我々は他者の期待を満たすために生きているのではない」と説くのです。
そこから嫌われる勇気という発想が生まれたのかもしれません。
森田療法のキーワードに「思想の矛盾」という言葉があります。
こうありたい理想の自分と、こうでしかない現実の自分とにある種の乖離が生じることから起こる精神のせめぎ合い状態です。
対象が理想の自分であり、健全に働けば向上発展欲につながります。
問題なのは対象が他者との比較や社会通念や世間常識という名の下にすり込まれた偽りの理想の場合です。
かつて職場への過剰適応から現在の過労死ラインの80時間どころか100時間以上の残業を何年にもわたりこなしてきた、私からの警告です。
行動を完全に否定するものではありませんが、私たちの自助グループが、社会生活への過剰適応を助長することは、絶対に有ってはならない、許されないと思う一世です。
2023.10.24 一世