大阪水曜ほっと集談会一世です。
苦しかったら一時的に逃げることも、休むことも必要なのです。
私も学生時代にそのような時期がありました。
ただあまり長く休んでいると神経質の自己内省が働き自分を責めるようになりますので、医療機関にかかっている方は主治医やカウンセラーと相談されて復帰の時期を見極めることが必要になると思います。
そのような復帰に向けての不安な時期こそ集談会を活用していただきたいのです。
そこには同じ体験をした仲間が待っていて、叱咤激励ではなく、共感と寄り添いに満ちた言葉であたたかく迎えてくれることでしょう。
そのような時に必要以上に復帰を求めたり行動を促されたりするのであればその集談会は森田を学ぶ場所として機能していません。
しつこいようですが森田は行動であると、恐怖突入などの言葉が誤って森田の本質のように語られることがあってはならないと強く感じます。
恐怖突入は、結果であって、恐怖突入することが森田でも、目的でもありません。
そのような一時的で不自然な行動は、長続きしません。
同じ神経質タイプであってもパニックなど不安障害には有効であっても社交不安障害には不向きなこともあります。
神経質性格でも社交的な人は陰で努力してる部分もあると思いますが、基本的には人と話したりコミュニケーションをとることがストレス解消になります。
社交不安障害の人は、人がそばに居るだけでもストレスになることがあります。
神経質者は、ビクビクハラハラ、石橋をたたいて渡るのが、正しい生き方ではないでしょうか!
サラリーマン生活で人々を観察して思うのは自分が、不得意で苦手なことは始めから手を出さない。
つまり自分の得意な分野で勝負をしているという印象です。
動物の世界がそうですね。
結果いかにも体裁を整えて堂々としている気がしますが、意外と脆い部分もあります。
神経質者はまず自分の弱いところや苦手とするところを克服しようと、スーパーマンのような自分を求めて、不可能を可能にする努力にエネルギーを費やしてしまいます。
結果能力があるにもかかわらずそれを発揮できないことがあります。
しかしそれも森田を学ぶことで努力方向の誤りが修正され適切に心が働くようになると粘り強さが発揮されます。
そして地道で誠実な人柄が職場でも趣味のサークルでも勉強会でも伝わり、やがて信頼につながります。
神経質にはさまざまな性格特徴があります。
私はその中でも自己内省が働き誠実であるということは一番の特質ではないかと思います。
すなわち無限に変化する可能性を秘めており、信頼を得やすいということは人間社会で生きて行く上で最も大きな武器ではないかと思うのです。
今日の森田博士の言葉
精神内向的というのは治らぬうちの話で治れば外向的になり、どんな仕事でもテキパキ処理できるようになります。
しかし外向的になっても一方では自己内省を失わないところが神経質の特徴でありまして、その特徴があるために罪を犯したりすることはほとんどなく、また仕事の上でも大きな失敗が少ないのであります。
また自己内省を深めることによってすぐれた学者、教育者、宗教家などになることもできるのです。
なんとすぐれた素質ではありませんか。
2023/10/26 一世