Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

身の置き場

2008-09-08 | 想い・雑感
私たち人間は
多くの関係性の中で
今の立ち位置が決まる

国 地方
親 子供 身内
職場
師 弟子
・ ・・
 などとの関係の中で

様々な関係の上に
立場というものが出来上がる
それは窮屈でもあるが
自身のアイデンティティーを確認できるものでもある

癌を患うと
そのような関係性を失ってしまう危険が出てくる
早期癌で根治できた場合ですら
職を失う人がいる
根治が難しく闘病が長引くにつれ
ますます失いがちな関係性が出てくる

関係を失うと
身の置き場が無くなってしまう
実際の生活の中で
居場所がないというのはつらいもの

そんな時心の置き場まで失ってしまうと
強い孤独感に苛まれてしまうだろう
特に身内との関係性を絶たれると
そのような事態になってしまいやすい

例えば癌であるという事実を
本人と身内との間で隠しあっているような場合
言葉は表面的なもので終わり
心の底からの会話は成り立たず
本人がじっと孤独に耐えるという状況になってしまう

心の置き場は個々人が見つけていくものかもしれないし
生きるというのは孤独に耐えることなのかもしれないが
癌のいよいよ末期に
本人の意識がはっきりしないところまで来ると
本人も 残される者も
大切な時間を二度と取り戻すことはできない

そうならないためには
お互い隠さずに語り合うことが大切だと思う