Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

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ダンジーブログ

福笑い

2019-01-27 | 想い・雑感
 福笑いと言えば正月定番の遊びでした。布などで目隠しをされた者が、人や動物の顔の輪郭を描いた紙の上に、切り抜いた眉、目、鼻、口などを並べる遊びですね。勝ち負けというより顔の出来上がりを見て楽しみ笑いあうといった遊びですから、きっと新年の福を願って行うようになったものなのでしょう。
 このお正月、皆さんは福福しい福笑いの顔のような、穏やかで幸せな笑いを浮かべることができましたか。
 笑う門には福来たる、といいます。この場合の門は一族や一家族を表すとのことですから、笑顔の絶えない家族、親族には自然と福がやってくるという意味になり、現在では個人にも当てはめて使うようになっています。
 笑いがコミュニケーションを円滑にするだけでなく、実際に健康にもよい効果を及ぼしてくれるようです。
アメリカのノーマン・カズンズ氏が硬直性脊椎炎を患い長く痛みで苦しんでいたのを、笑いを治療に取り入れることで克服したことが有名です。また、リウマチ患者さんを集め林家喜久蔵さんの落語を聴いた後では、血液中の炎症物質やストレスホルモンが減少し、痛みが軽くなるという結果報告もあります。喜久蔵から木久扇となる前ですから、ご本人が「効くぞう」という名前が良かったのだと言ったとか言わなかったとか。
その他にも多くの報告がなされています。笑う際に呼吸筋を使うので呼吸機能を改善する。NK細胞という免疫細胞の活性を高めるなど免疫力が上がる。血管が拡張し血圧が下がる。認知機能の低下にブレーキをかける。炎症物質を低下させ痛みを軽減させるなどなど。笑いが人の持つ自然治癒力を引き出してくれるようです。
 笑いは副作用のないお薬で、お金のかからない健康法と言えるかもしれませんから、笑わないのはもったいない。小学生は1日に平均300回笑うのに対し年齢とともにその回数が減り、70代では1日に2回程度しか笑わないとの報告もあります。サプリやお薬に頼る前に笑いましょう。笑い顔を作るだけでも効果はあるようですから笑うのが苦手な人も鏡の前でにっこり微笑んでみましょう。
そして今年が皆様にとって笑いに満ちた穏やかな一年となりますようお祈りいたします。