Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

平衡

2008-12-04 | 想い・雑感
進行癌であることを知っている患者さんは
様々な葛藤を経て
何とか心の平衡を保っている時間を持ちえているのだろう
乱れをなるべく少なくしようと
日々こころのエネルギーを使っているが
そのバランスは容易に乱れる



なかでも症状の変化などは
きわどい釣り合いをいとも簡単に
突き崩す


朝Mさんの病室に行くと
眼が赤い
早朝から急に手の痺れが強くなったという
頚椎に癌の転移があることを本人も知っており
それがひどくなったのではとの不安から
涙していたのだろう

もし癌による圧迫が脊髄に及んでおり
外科的に圧迫の解除が可能なら
少しでも早いほうが良い

直ちにMRI撮影を行ったところ
幸いに脊髄の圧迫所見はなかった

結果が出てすぐにそのことを本人に伝え安心していただいた
抗がん剤などの影響が考えられるので
必要な薬を出した
 
ただ実際に癌が脊髄を圧迫してくるのは時間の問題
癌自体を叩く治療もしているが
根治は望めない
本人もそのことは知っているので
常に不安を抱えている
何とか心を保っているけれど
その裏にはいつも乱れた心がある

鈍麻

2008-12-03 | 想い・雑感
人間の五感というものは
刺激に対して順応し
慣れというものが起きる

少しくらい妙な臭いもかいでいるうちにわからなくなったり
暗い夜道を歩けたり
入りつけると熱いお風呂が平気だったり
何度も味見をしているうちによくわからなくなったりといろいろ

ただ心の感受性という場合は
刺激に対して慣れるというより
鈍る 鈍感になるという具合で
これには気をつけないといけない

先日テレビドラマの中で
道に飛び出した男性が車にはねられる映像が出た
フェンダーに跳ね上げられ
フロントガラスにぶつかりガラスは割れ男はさらに跳ね上げられる
その映像はどうせCGと思ってみているというのもあるのだろうが
瞬間的に何も感じなかった自分に驚いた

テレビに現れる夥しい映像に馴らされてしまっている

患者さんなどに対する感受性が
鈍麻していないか
自問

かわいかったのに

2008-12-02 | 想い・雑感
カラスに襲われていたところを救出されて半年
メスなのにどうもオスとしか思えない
時折見せる「何か用か?」というような
片目を半分閉じかけた表情は
がらと性格の悪さの表れか



それにしても
こんなにかわいかった子が・・・
というのは
猫も人も変わらないようです