Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

違う

2009-11-14 | 想い・雑感
過去の経験が
すべて頭に残っていて
それを元に
外界を知覚し 考え 判断するなら

みんな
違う世界に住んでいるんだ

違って
当然

低栄養

2009-11-13 | 想い・雑感
飢餓による栄養不良をきたした人がいれば
どんどん栄養を補給すれば
またすぐ元気になる 

と思いがち

子供の頃
栄養不良の小児の写真を見たとき
私もそう考えた

ある程度の
栄養不良までは
それでほぼ正しいのだろうが
極度の低栄養状態になると
そう簡単ではない

体が入ってくる栄養を
うまく利用できなくなっているので
急に栄養を負荷すると
かえって死に追いやることがある

またある線を越えれば
どんなに慎重に栄養を補給しようとしても
もう手遅れということもある

この低栄養という問題
必ずしも遠い国の話ではなく
日本にだって拒食症の方などで同様のことが起こりうる

拒食症の人が
自殺とかではなく
純粋に栄養不良で命を落とすことは
稀ではない

みんなに

2009-11-12 | 想い・雑感
何らかの病を得て
人は入院してくる
その病が命に関わるものである場合も
少なくない

でもそんな患者さんが
夜になって急に外泊希望を出すことがある

突然の身内の不幸で

病院にいるから
病を得たからといって
必ずしも他の人より死に近いわけではない
何処にいようと
すべての人に
等しく死は開かれている

森重久弥さん

2009-11-11 | 想い・雑感
森重久弥さんが亡くなりましたね

子供の頃
祖母が見ているテレビの中には
すでに氏の姿があったのを覚えている

ある程度高齢になった頃のドラマを見ると
おじいさんの心の中の
想い出 喜び 孤独 不安 寂しさ 死の実感
などを自然に動きや表情に現している

その演技を見て
今さらながら
亡き父を思い出す

きちっと見送ってあげられなかった悔恨と共に

勤務医ですが・・・

2009-11-11 | 想い・雑感
政府というものは
国民のご機嫌を伺うために
スケープゴートが必要なようだ

時間がないのはわかるが
本当に現場を知っているわけでもない人間が
何人集まってがやがややったって
仕分けができない分野もあるだろうに

診療報酬を開業医より勤務医に手厚く
なんて知らない人が聞けば拍手かもしれないが
いまどき開業医だって裕福な人は一部でしょう
開業医を一緒くたにスケープゴートにしてしまうのは間違いだ

医療施設の役割分担という名の下に
急性期病院では
患者の入院が長引くほどに
病院側の持ち出しが出るような診療点数体系になっている
じゃあ退院していく患者さんを診てくれるのはだれなのか
熱心な開業医の先生ではないか
それも患者さんの診療だけでなく
事業主としての仕事もあるし
地域の医療をささえるという仕事もある

勤務医に比べて開業医が業務量が少ないわけではないし
つぶれる心配だってしながら一生懸命やっている

いまの問題は開業医 勤務医の仕分けではない

これまでも書いたことがあるが
医療費のほとんどは
薬屋さん 医療器械屋さん コンピューター屋さんに分配され
病院の実利益なんて収入として計上される額の数パーセント
そこの配分 仕分けに頭を使うことが肝要なのである
薬や器械の値段 コンピューターのランニングコストにメスを入れるほうが大切なのだ


疲弊しているのは
地域医療に熱心な開業医
診療が即命に関わる診療科や救急に関与する科の勤務医

晒し者

2009-11-11 | 想い・雑感
肝心の松本智津夫の結審はいつになることやらわからないが
先日も地下鉄サリン事件の実行犯二人に
死刑判決が確定した

それ以外にも罪の重さから死刑囚となった人たちはいるが
その人たちの親が
テレビ画面の前に引き出されたことがあっただろうか

私は見ていないが
まだ容疑者の段階で
その親の顔をテレビに出すなどということが
許されるのだろうか

力ずくのメディア暴力には
辟易

美容形成のお値段

2009-11-11 | 想い・雑感

数日前から
形成前後の容疑者の顔が
しばしばテレビに出ている

前後で確かに受ける印象は違うのだが
そんなには違わないというのが正直なところ
それでも費用は数百万単位というから
驚く

あの程度の変化をもたらすのに
胃癌の手術よりはるかに多くのお金がかかる

まあ美容形成の場合は
保険診療ではないので
言い値になるというのはあるが

現在の保険制度では
手術の技術料という発想が希薄で
なんとも情けない

一生懸命手術をしても
発生する金額の多くは
物(薬品、器具、消耗品など)に吸い取られていく

物から人へというならば
保険点数の技術への配分を増やしてほしいものだ

美容形成の金額を見るたびに
どうしても腹立たしく感じる


なお整形外科と形成外科は一応区別されており
整形外科は骨折 椎間板ヘルニアその他の治療を行い
  機能改善に軸足を置いた科(基本 保険診療)
形成外科は多肢症 口唇裂 その他の治療を行い
  どちらかというと形態の整容に軸足を置いた科 (基本 保険診療)

美容形成は形成外科の一分野で
 見てくれをよくすることに軸足を置いている科(基本 自由診療)

雲を望む台

2009-11-08 | 想い・雑感
自宅から60Kmくらいのところに
修験者の山と言われるところがあり
私のミニツーリングのお気に入りコース

そこの神社の横に登山口があり
頂上までは数Kmあるようだが
「展望台」までは400mと書いてあるので
以前から気になっていた

今回ちょいと行ってみる気になって登っていくと
展望台ではなくで望雲台との道案内
雲を望むところらしい

近づくと
何と鎖場があり急な岩の間を
登って行くようになっている
一人しか通れぬ幅なので
下りの人を待って
登っていった

40mほど上がると
今度はがけの受けを20mほど移動
そして最後に15mほどの鎖場
鎖場の上に鎖を張った金属ポールが5~6本見える
あの向こうが展望台だと思い
登っていくと
なんとポールの向こうは150mの断崖絶壁
死ぬかと思いました

下りがさらに怖かった

普段使わぬ筋肉を使い
体も驚いた

眼下の紅葉をみる余裕もなかった

何のために治療をうける?

2009-11-07 | 想い・雑感

登山大好き人間のIさん
大腸内視鏡で結腸癌が見つかった時
比較的小さなしこりだったので
早期のものだろうと思っていた

切除標本では
癌は腸の壁の筋肉の層まで入っており
たった一個だが
近くのリンパ節にも転移があった
癌自体の悪性度が高かったのだろう
一年後に再発した

今は抗癌剤を使用し
上昇しかけた腫瘍マーカーは
正常値に復した

今も変わらず
登山を楽しんでいるIさん

登山をするために
抗癌剤治療を受けているのだから
登山ができなくなったら
しないかも とのこと

そう
治療は
やりたいことをやるためにするんですよね

あきらめることを増やすために
するんじゃないですよね

従容として

2009-11-07 | 想い・雑感

従容として死を迎える

この言葉に
なんとなく潔さを感じてきた

辞世の句を読む
なんと達観した世界だ
と感じてきた

でもこれらを
自分自身に求めることは難しいと感じるし
どんな末期がんの方に対しても
医療者がそれを求めてはいけないと感じる



これまで
今 を生きることで
今日に到達した

ならば
死を迎える瞬間まで
今 を生き続けるのみである



でも
従容として という言葉が
人事をつくして天命を待つ
という意味合いを持つなら私にも目指せるかもしれない

今を一生懸命生きる
自分ができること やったほうが良いと思うことを
こつこつと行い
人智の及ばぬことは
全て他者に 宇宙に 天命に お任せする

そんなところなら
今の私にはしっくりくる
死は自身の意思が及ばぬところ
ということは受け入れられる

そして患者さんにも
よりよき今日を生き抜いてほしいと思う

死は天の はからいである

夜間の運転

2009-11-07 | 想い・雑感
夜間 車を運転するのが
最近急にいやになってきた

運転するときは
なるべく視野を広く保つようにし
前後左右の広い範囲で危険を察知できるようしているが
もともと夜間はそれが難しいのだが

ここのところ視認力が低下してきているのか
周辺の状況を認識しづらくなってきているようで
どうも運転しにくく
疲れるのだ


昨日路上に倒れていた人を轢いて
現行犯逮捕されたという事件があったようだが

夜間路上に人が倒れているのに
運転中気づくか
はなはだ自信がない

歩いている人が
脳血管障害その他で
急に倒れてしまうというのはありうることだが
それが路上で起きてしまった場合
そして亡くなってしまっていた場合
さらにその方を轢いてしまった場合
というのは
運転手の罪は何になるのでしょうか
轢く前に死亡していたかどうかを
確認するのはかなり難しい場合があると思いますが・・・

いろいろ考えると
やはり
夜間の運転は
したくない


弱くなった?

2009-11-06 | 想い・雑感

久しぶりに
赤ワインを飲んだ

ポリフェノールは
抗酸化作用があり
体にいいのだ

というのを理由にしながら
右手にマウス
左手にグラス

ついでは飲み
を繰り返していると
いつしか
1本無くなった

翌日
少し残っているような感覚

酒に弱くなったもんだ
と嘆いていると
同僚から
1本飲めば
普通 残るでしょう
と 言われた

原発性と続発性

2009-11-04 | 想い・雑感

肺がん
という場合
普通はもともと肺にできた癌(原発性肺がん)をさす

これに対し
消化器癌 乳癌 前立腺がん その他の癌が
肺に転移してそこにがん病巣を成立させたものは
転移性肺がん(続発性肺がん)という

原発性肺がんには 肺がんの治療を
転移性肺がんには 転移もとの癌に対する治療が必要

先日円楽師匠がなくなられたとき
肺がんで亡くなったと報じるメディアが多かったが
これまでの報道から推察するに
胃癌が肺に転移したものと思われるので
胃癌でなくなられたとするのが正しいと思われる

その辺のところを
患者さんでも勘違いされていることがあるが
病名を表に出して報ずるからには
正確に伝えてもらいたい
原発と転移では大きく意味が異なるから


なお私は笑点という番組を近年見なかった
とくに円楽師匠が司会をやめてから
どうも好きな落語家がいなかったから
でも円楽師匠は好きでした

今頃 本当に星の王子様になっちゃたのでしょうね