日本では、関東地方以西の本州から九州地方の
山地等の木陰に生えている「シモバシラ」は
シソ科の多年草で、四角形をした茎は固く
高さは40~70cm位になり、秋の季節になると
葉腋から片側性の花穂を出し、シソ科特有の
唇型をした長さ1cm位の白い花を沢山咲かせるが
地味な花なので、あまり目立つ事は無く
見られる事も殆んど無く、ひっそりと咲いている
秋の季節に花を咲かせる「シモバシラ」の白い花
「霜柱は、なんて力持ちなんだ!」と思った記憶があるが
シソ科の多年草にも、霜柱と同じ呼び名の「シモバシラ」と云う植物が有って
花は目立たないありきたりの草木だが、それが初冬には大変身をする事で知られている
よく冷え込んだ朝、枯れたこの「シモバシラ」の根元を見ると
茎から鰭状に氷が張り出し、まさしく霜柱となって氷の彫刻を作っている
これは茎の維管束の中の水が凍って茎の外へと伸びだしたもので
持ち上げているのは小石ではなく茎の表皮で、それがこの植物の名前の由来とも云われ
一度これが出来ると茎の構造は壊れてしまうので、一年にたった一度だけ
「シモバシラ」が咲かせる「氷で出来た冬の花」と云われ
それも見事なものが出来るには、初めての寒波が来て
急激に冷え込んだ日の朝だけに限り、見る事が出来ると言われ
非常に強い寒波が、数日前から日本列島の上空にやってきていて
風が無く放射冷却に依って、今シーズン一番の冷え込みとなった昨日の朝
もしかして、この「シモバシラ」に出来る霜柱が見られるのではないかと思い
この霜柱を観に行く事になり、朝早めに家を出て現地に付いたが
爺やが予想していた通り、沢山の「シモバシラ」に霜柱が出来ていて
暫しの間寒さも忘れて、自然界から贈られた氷の芸術品を眺めていた
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