絵手紙

パソコンによる絵手紙をはじめて・・・

海嶺  (上・中・下)     三浦綾子

2006-03-20 23:21:17 | 読書
知多半島の小野浦から千石船宝順丸が出航したのは天保3年(1832年)
乗組員14名、彼らが江戸に向かう途中、遠州灘で激しい嵐にあい難破してしまう
1年2ヵ月後、奇跡的に生き残った豪胆な岩松、明朗快活な久吉、優しい心の音吉
の三人は北アメリカに漂着する。
北アメリカのフラッタリー岬に辿りつくが、インデアンのマカハ族に捕らえられ
奴隷にされてしまう。
事情を知ったイギリスの商社ハドソン湾会社の援助によって、日本へ帰る途が開かれた!
しかし、その道は険しく幾多の困難と何年にもわたる長い時間の集積でもあった。
日本で禁じられているキリスト教との出会い。
そしてついに、5年ぶりに故国を目の前にするが、日本の仕打ちは・・・・・
事実に基づき、三人の生き様がきめ細かく描かれている。
過酷な状況においても自暴自棄にならず常に前向きに生きる姿に心打たれる。
宗教的な問題だけでなく、鎖国が当時の日本の度量を小さくしてしまった。
彼らは、その被害者といえます・・・・胸が痛みます。
★★★★★