古希からの田舎暮らし

古希近くなってから都市近郊に小さな家を建てて移り住む。田舎にとけこんでゆく日々の暮らしぶりをお伝えします。

老人が『田舎暮らし』をはじめるまでのとりくみ (1)

2012年10月19日 03時16分18秒 | 古希からの田舎暮らし 80歳から
『田舎暮らし』は、そんな名前のテレビ番組や雑誌もあったりして一つの社会現象になっていますが、実際はそんなに簡単な夢物語ではありません。ぼくのブログを見て訪ねてこられた方もありますが、それぞれに苦労されているようです。
 実は『終活』(この世に別れを告げる準備活動みたいなものと思っています)というほどの自覚はないのですが、部屋を広く使うために、本棚を1本捨てることにしました。当然入っていた中身も捨てることになります。ということで書類や本を整理しはじめたのですが、75歳にもなるといっぱい《ゴミ》が溜まっています。
「引っ越しのときに整理した筈なのにまだこんなにあるのか」
『田舎暮らし』をはじめる前の苦労の跡も出てきました。それを三回にわたって紹介します。

(1) 田舎暮らしをはじめるための場所探しに《チラシ》をつくりました。
 神戸市北区で農家を処分する話が伝わってきたので、その話に乗って農家を譲ってもらうことになりました。そこで子どもの無かった高齢のおじいさんの親類が集り、親族会議をしました。親類といってももう親はもちろん、兄弟はだれも生存していません。全国のあちこちに散らばっていた《甥や姪》9人が集ってまず農家を相続し、それを売るということで話がまとまりました。
「さあ、田舎暮らしをするぞ!」とこちらはすっかりその気になっていました。ところが親族の一人が「待った! これは私が相続する」話が消えてしまいました。がっかり。
 それでも「老い」は待ってくれません。急がなくては。
 まずやったのは自分たちが田舎を歩き、農家を訪ね、こちらの希望を伝えて、近所の空き家情報を入手することです。前のブログで簡単なチラシを紹介しましたが、このたび本棚を整理していたら、こんなチラシが出てきました。それを全文載せます。いまから思えば「よくもまー、こんなことを〝開けっぴろげ〝に書いてチラシを渡したもんだ。でも、田舎暮らしを実現しようと必死だったんだなー」

 
    ☆☆☆ 里山に囲まれて畑が出来る住処を探しています ☆☆☆

私たち夫婦は現在 神戸市のニュータウンに住み、この7年余、クルマで往復1時間かけて 郊外に5反の農地を借り、仲間とともに協同で農作業を楽しんできました。又、個人として 百坪余りの畑で野菜を育てています。しかし、夫婦ともに60代後半にさしかかり、このままいつまでも毎日クルマで畑を往復するわけにもいかないだろうということで、いわゆる 田舎暮らし の物件を探し始めています。
できたら 里山の風情が残る 閑静なところで、集落の方々とも積極的に絆を深め、地域に根付いた暮らしをしたいと考えています。
以下の希望条件をお知らせしておきますので、もし 適当なものがありましたら、是非 ご紹介ください。よろしく お願いいたします。
 
場所  神戸からクルマで 1~1,5時間以内
環境  静かな里山の眺望があり、家のすぐまわりに深い木々の緑、裏山やわき水のある
     たたずまいが理想です。
土地  住居用としては100坪ぐらい、隣接する畑があればもう少し狭くても可。耕作用
     の畑はできるだけ 家の近くで 100 ~ 200坪 くらい使わせてもらえたら。
建物  中古。 3~4LDK以上。しっかりした作りなら少々古くても OK。
      内装等はこちらで 趣味の範囲で リフォームできます。
予算  リフォーム(当方負担)費用を込みで 1000万円前後。

私たちは 田舎に隠遁するという気持ちではなく、里山保全、自然環境保護などにも関心を寄せて 積極的に地域の人たちと交流を深め、農村と都市に住む 知人友人たちとのつながりを活性化する方向での田舎暮らしをイメージしています。
多分 これから 団塊の世代の方々がこういう方向でUターンされて田舎に戻ってこられることが多くなると思います。その呼び水として 何かお役に立てたらという思いもあります。また、子や孫達の いずれ帰るふるさとを残してやりたいという希望もまります。どうか 私たちの気持ちをくみ取っていただいて、良いお知らせがあれば よろしくお願いします。
      (神戸の住所・氏名・電話番号・メールアドレス)
 
 実際に配った記憶がありませんから下書きかもしれませんが、それにしても2005年のことです。わずか7年前にはこんな尊大な心構えだったなんて。恥ずかしいです。




 
コメント
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