古希からの田舎暮らし

古希近くなってから都市近郊に小さな家を建てて移り住む。田舎にとけこんでゆく日々の暮らしぶりをお伝えします。

老人会の新聞に『田舎暮らし』を寄稿しました。

2012年10月21日 05時00分15秒 | 古希からの田舎暮らし 80歳から
 いまの地に移住してひと息ついた頃、三木市老人会の新聞に寄稿を頼まれました。その文をそのまま載せます。


   日々、「散歩と畑仕事」をたのしんでいます   (2009年3月号掲載)

 3年前(2006年のことです)の12月、私は神戸の市街地から引っ越してきました。見ず知らずの口吉川町東中に移り住んで最初に感動したのは夜空の星でした。冬の空にオリオン座がくっきり光り、天の川が見えます。
 月のきれいな晩に公民館で全戸集会があり、農道を歩いて出席しました。月明かりの夜道は、子ども時代に体験しているはずですが、初めて歩くように新鮮でした。
 今では家の周りにウッドデッキや物置をつくり、趣味の日曜大工に毎日はまり、田んぼを借りて畑仕事に精を出しています。
 定年後の田舎暮らしは一つのはやりになっていますが、私もその1人です。漠然と考えていた田舎暮らしを実現しようと空き家を探し始めたときはもう70歳近くなっていました。不動産屋さんに案内してもらって空き家を見てまわりましたが、ぴったりの家がなく、結局小さい家を建てました。
 はじめは、見ず知らずの土地に移り住んでうまくなじめるかと不安でした。引っ越して3ヶ月目に村の伊勢講があって夫婦で参加したり、老人会に入ってグラウンド・ゴルフや公民館の清掃に参加させていただくうちにこの土地になじんできました。
 朝の散歩では、近くの集落を毎日コースを変えて歩いています。少し離れた口吉川町のほかの集落、吉川町や細川町の集落に軽自動車で出掛け、公民館に車を置いて散歩するのも楽しみになりました。
 散歩道で出会った人との立ち話で、近くの福地池は堤を築くときに福寿坊というお坊さんが人柱になっとという言い伝えを聞きました。それから三木市の歴史に興味を覚え、郷土の歴史冊子を見てはあちこち歩き回っています。
 引っ越して2年目には家の近くの田んぼを借りて、畑仕事に精を出すようになりました。一反余の畑は広すぎると思いましたが、いまでは落花生、胡麻、こんにゃく芋などもつくって家庭菜園を楽しんでいます。
 山々のふっくらする若葉の季節。木々が色づき落葉する晩秋。畑からの眺めは夏も冬も趣があり、子や孫もこの田園風景が気に入ってよくやってきます。
 車で走れば1分もかからず通過してしまう集落ですが、住んでみると深い味わいがあります。そのささやかな田舎暮らしの様子を今年(2009年)3月からブログで発信しています。……『古希からの田舎暮らし』

 この原稿を書いた年からまた3年が過ぎました。いまも同じような暮らしぶりです。
コメント (2)
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