ドキュメンタリー系のテレビ番組が好きです。
このジャンルはやはりNHKが圧倒的に強いのですが、
TBSの「報道特集」や「情熱大陸」なども、また切り口が違っていいです。
厳密な意味での「ドキュメンタリー」ではないかもしれませんが。
好きな場面や台詞があるお気に入りの映画を繰り返し観るように、
ドキュメンタリー番組でも、カッコいいナレーションや構成の番組は
何度も観返します(基本、まず録画なので)。
そんな中で、特に冒頭の"掴み"がカッコよかったものが記憶に残っています。
例えば以前に紹介した
NHK-ETV特集「見狼記~神獣ニホンオオカミ~」オープニングのナレーションも
そんな一つです。
平泉成さんの、あの独特の声で
「今の時代の日本に"オオカミ信仰"が生きていると言うと信じるかね?」
う~ん、痺れる。
将棋の羽生善治さんが、1996年に将棋のタイトル七冠制覇した後に放送された番組
(「報道特集」だったと思うのですが確証がありません)
の冒頭ナレーションも記憶に残っています。
当時、VHSに録画したものを繰り返し観ていたのですが、
もう"現物"がないので、確かめようがなく記憶を頼りに書きます。
(大体合ってると思いますが)
羽生さんは前年の1995年の時点で、
すでに六冠(名人、竜王、王位、王座、棋王、棋聖)を保持し、
最後の一つ「王将」に挑戦したのですが、
当時の谷川王将に敗れ七冠制覇を逃していました。
六つのタイトル全てを防衛し、その上で再度、
王将への挑戦権を獲得するのは不可能だと思われていましたが、
それを成し遂げて、再び谷川王将に挑戦。
今度は見事に勝利し、前人未到の七冠制覇を達成しました。
そのような背景のもと、番組冒頭のナレーションです。
「将棋の七大タイトル完全制覇。一年前、それは叶わぬ夢で終わったはずだった」
ここで、前年に谷川王将に敗れたシーンが入ります。
去り行く敗者の後ろ姿に重ねて、次のナレーション。
「誰もが皆、思っていた。チャンスはもう二度と廻っては来ないと。だが、将棋の神様はこの青年を愛していた」
う~ん、カッコいい。
ドキュメンタリーとなると、やはりスポーツを扱ったものに傑作が多いですね。
2018年は、サッカーワールドカップ・ロシア大会がありましたが、
ベスト8を賭けた決勝トーナメント、ロストフ・アリーナで行われた
日本対ベルギー戦を分析した番組がNHKスペシャルで放送されました。
(ご覧になった方も多いのでは)
まずタイトルがカッコいい。
『ロストフの14秒 日本vs.ベルギー 知られざる物語』
もう、ずるい。
この番組の冒頭数分間は、
ナレーションだけでなく、音楽、選手の言葉、視覚効果、構成など全てが完璧。
NHK-BSで尺を長くした"完全版"も放送されましたが、地上波(NHKスペシャル)の方が、
圧倒的にカッコいい。録画しといてよかった。
2対2の同点で迎えた後半アディショナルタイム。
日本のコーナーキックからベルギーの高速カウンターによる逆転ゴールまで
僅か14秒のラストプレー。
28台のカメラの映像と、選手、関係者のインタビューをもとに
このプレーを詳細に分析していく、大変スリリングな内容でした。
ところでこの『ロストフの14秒』というタイトル。
恐らく作り手は、次のタイトルも意識していたのだと思います。
『江夏の21球』
元はスポーツライターの山際淳司が雑誌「Number」に書いたエッセイですが、
後にNHK特集(NHKスペシャルの前身)で、
『スポーツドキュメント「江夏の21球」』として映像化されました。
勝負の一瞬を映像や証言などから多角的に分析し、
「スポーツドキュメント」という新しいジャンルを確立した記念碑的番組です。
(山際氏の"原作"もスポーツノンフィクションのジャンルを確立した作品です)
1979年のプロ野球日本シリーズ、広島対近鉄。
3勝3敗で迎えた最終第7戦は、広島1点リードで9回裏近鉄の攻撃。
マウンドの江夏は、ヒットと四球でノーアウト満塁、
一打逆転サヨナラという絶体絶命のピンチに。
この9回に江夏が投げた21球が番組の"主役"です。
勝敗を分けた一瞬の判断
超一流選手同士のギリギリの攻防
心理的な駆け引き
複雑に絡み合う思惑
偶然、必然が生み出した奇跡 等々
ちなみに、番組の司会というか解説は野村克也さんが行っています。
勝負の世界を描くドキュメンタリー、やっぱりカッコいい。
このジャンルはやはりNHKが圧倒的に強いのですが、
TBSの「報道特集」や「情熱大陸」なども、また切り口が違っていいです。
厳密な意味での「ドキュメンタリー」ではないかもしれませんが。
好きな場面や台詞があるお気に入りの映画を繰り返し観るように、
ドキュメンタリー番組でも、カッコいいナレーションや構成の番組は
何度も観返します(基本、まず録画なので)。
そんな中で、特に冒頭の"掴み"がカッコよかったものが記憶に残っています。
例えば以前に紹介した
NHK-ETV特集「見狼記~神獣ニホンオオカミ~」オープニングのナレーションも
そんな一つです。
平泉成さんの、あの独特の声で
「今の時代の日本に"オオカミ信仰"が生きていると言うと信じるかね?」
う~ん、痺れる。
将棋の羽生善治さんが、1996年に将棋のタイトル七冠制覇した後に放送された番組
(「報道特集」だったと思うのですが確証がありません)
の冒頭ナレーションも記憶に残っています。
当時、VHSに録画したものを繰り返し観ていたのですが、
もう"現物"がないので、確かめようがなく記憶を頼りに書きます。
(大体合ってると思いますが)
羽生さんは前年の1995年の時点で、
すでに六冠(名人、竜王、王位、王座、棋王、棋聖)を保持し、
最後の一つ「王将」に挑戦したのですが、
当時の谷川王将に敗れ七冠制覇を逃していました。
六つのタイトル全てを防衛し、その上で再度、
王将への挑戦権を獲得するのは不可能だと思われていましたが、
それを成し遂げて、再び谷川王将に挑戦。
今度は見事に勝利し、前人未到の七冠制覇を達成しました。
そのような背景のもと、番組冒頭のナレーションです。
「将棋の七大タイトル完全制覇。一年前、それは叶わぬ夢で終わったはずだった」
ここで、前年に谷川王将に敗れたシーンが入ります。
去り行く敗者の後ろ姿に重ねて、次のナレーション。
「誰もが皆、思っていた。チャンスはもう二度と廻っては来ないと。だが、将棋の神様はこの青年を愛していた」
う~ん、カッコいい。
ドキュメンタリーとなると、やはりスポーツを扱ったものに傑作が多いですね。
2018年は、サッカーワールドカップ・ロシア大会がありましたが、
ベスト8を賭けた決勝トーナメント、ロストフ・アリーナで行われた
日本対ベルギー戦を分析した番組がNHKスペシャルで放送されました。
(ご覧になった方も多いのでは)
まずタイトルがカッコいい。
『ロストフの14秒 日本vs.ベルギー 知られざる物語』
もう、ずるい。
この番組の冒頭数分間は、
ナレーションだけでなく、音楽、選手の言葉、視覚効果、構成など全てが完璧。
NHK-BSで尺を長くした"完全版"も放送されましたが、地上波(NHKスペシャル)の方が、
圧倒的にカッコいい。録画しといてよかった。
2対2の同点で迎えた後半アディショナルタイム。
日本のコーナーキックからベルギーの高速カウンターによる逆転ゴールまで
僅か14秒のラストプレー。
28台のカメラの映像と、選手、関係者のインタビューをもとに
このプレーを詳細に分析していく、大変スリリングな内容でした。
ところでこの『ロストフの14秒』というタイトル。
恐らく作り手は、次のタイトルも意識していたのだと思います。
『江夏の21球』
元はスポーツライターの山際淳司が雑誌「Number」に書いたエッセイですが、
後にNHK特集(NHKスペシャルの前身)で、
『スポーツドキュメント「江夏の21球」』として映像化されました。
勝負の一瞬を映像や証言などから多角的に分析し、
「スポーツドキュメント」という新しいジャンルを確立した記念碑的番組です。
(山際氏の"原作"もスポーツノンフィクションのジャンルを確立した作品です)
1979年のプロ野球日本シリーズ、広島対近鉄。
3勝3敗で迎えた最終第7戦は、広島1点リードで9回裏近鉄の攻撃。
マウンドの江夏は、ヒットと四球でノーアウト満塁、
一打逆転サヨナラという絶体絶命のピンチに。
この9回に江夏が投げた21球が番組の"主役"です。
勝敗を分けた一瞬の判断
超一流選手同士のギリギリの攻防
心理的な駆け引き
複雑に絡み合う思惑
偶然、必然が生み出した奇跡 等々
ちなみに、番組の司会というか解説は野村克也さんが行っています。
勝負の世界を描くドキュメンタリー、やっぱりカッコいい。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます