老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

「痛み」と「傷み」

2022-08-11 14:31:41 | 老いの光影 第9章 捨石拾遺残日録
1899 「痛み」と「傷み」



猛暑が続く、beagle元気はクーラーとお友達、冬景色で涼しさを感じれば幸いです

 深夜、wifeは急に喘息発作を繰り返し、傍
らで心配しても何もできない。「救急車を呼
ぶか」と話すが、手振りで呼ばなくてもいい、
と答えるwife。
 見ているだけで辛く、「死ぬのではないか」
と心配になった。胸が苦しく呼吸困難になり
痛々しく、仕事のストレスが溜まっただけで
なく、自分の発した言葉でwifeの心(気持ち)
を傷つけたことから喘息発作が起きてしまっ
た。

 躰の「痛み」の深層は、心の「傷み」から
発したもの。wifeの心に負担をかけてはいけ
ないのに、忘れてしまい無理をさせてしまっ
た。
 wifeは話す。「{22歳齢(とし)の差があ
り}自分との時間は他の人よりも短いよね?
齢の差があるだけ、な~んの思い出もなく、
ただ老後のために仕事をし、気が付いたら何
処も行けないみたいな人生を送るんだね」。

 wifeの言葉に詰まった。自分だけが「残り
時間が少ない」のではなく、それはwifeにと
っては「夫婦(ふたり)で過ごす時間も少な
いこと」を忘れていた。

 在宅では介護者の愚痴や悩みを聴いている
のに、肝心な家族であるwifeの愚痴や悩みに
耳を傾けず、おざなりにしてしまった。
 「躰の痛み」は目に見えぬ「悲痛な心の叫
び」に敏感にならねば、と内省せねば・・・。
beagle元気も含めふたりで過ごす時間をつく
っていこう。