『コンビニの 冷房恋いしや 椋鳥も』
(こんびにの れいぼうこいしや むくどりも)
『昼下がり 生駒の山は 夏模様』
(ひるさがり いこまのやまは なつもよう)
『夏の昼 太陽電池 陰の中』
(なつのひる たいようでんち かげのなか)
淡路へ一泊二日の出張
『今走る 垂水も舞子も 夏風情』
(いまはしる たるみもまいこも なつふぜい)
『六甲の 山削られて 夏のビル』
(ろっこうの やまけずられて なつのびる)
『我が親し 塩屋の岬 夏の海』
(わがしたし しおやのみさき なつのうみ)
『明石橋 夏の渦やら ここかしこ』
(あかしきょう なつのうずやら ここかしこ)
『瀬戸の海 黄色に燃えて 夏淡路』
(せとのうみ きいろにもえて なつあわじ)
『淡路島 会わずじまいの 夏の女』
(あわじしま あわずじまいの なつのひと)
『淡路の海 鳶が三羽 夏を呼ぶ』
(あわじのみ とんびがさんわ なつをよぶ)
『鳶飛び ゆるりと輪を描く 夏の空』
(とんびとび ゆるりとわをかく なつのそら)
『夕焼けて 鳶飛ぶ先に 貨物船』
(ゆうやけて とびとぶさきに かもつせん)
『朝焼けの 海の向こうに ビルの波』
(あさやけの うみのむこうに びるのなみ)
『赤潮の 帯を隔てて 自衛艦』
(あかしおの おびをへだてて じえいかん)
『梅雨が来た 膝の敵なる 梅雨が来た』
(つゆがきた ひざのかたきなる つゆがきた)