『秋の鳥 ツーツーピーと 窓あたり』
(あきのとり つーつーぴーと まどあたり)
〔四十雀なのか山雀なのか、鳴き声だけではわかりませんでした。
どちらも季節は秋でないので、秋の鳥と詠みました。〕

『秋の鳥 始終鳴いて 困らせる』
(あきのとり しじゅうないて こまらせる)

『息白く 足音弾け 露の霜』
(いきしろく あしおとはじけ つゆのしも)

『露霜の 足跡溶けて 裾濡らす』
(つゆじもの あしあととけて すそぬらす)

『残菊や まわりみな枯れ 寂しそう』
(ざんぎくや まわりみなかれ さびしそう)

『明日香旅 裾に残りし 草の絮』
(あすかたび すそにのこりし くさのわた)

『秋草や よろずは在れど 名も知らず』
(あきくさや よろずはあれど なもしらず)
〔秋草の種類は、千、万種もあるのでしょうか。
七草もよく知らないのに。
万葉の時代から、秋草は親しまれて来たそうです。〕

『菊月や 枚方遠く 名も遠く』
(きくづきや ひらかたとおく なもとおく)
〔関西地方では、菊と言えば枚方の菊人形がもっぱらでした。
今年から菊人形展が無くなりました。
枚方の呼び名も段々知られなくなるのでしょうか。〕

『通ぶりて 刺身のつまの 菊を食べ』
(つうぶりて さしみのつまの きくをたべ)

『飛鳥川 岸辺に淡く 草紅葉』
(あすかがわ きしべにあわく くさもみじ)