俺流俳句 「いちらくいちらく」

俳句で遊ぼ。

あなたも、優しくなれます。
          
          千秀

大晦日

2008年12月31日 | 俳句

『晦日蕎麦 食べる時間も 指定され』
(みそかそば たべるじかんも していされ)

『除夜の鐘 煩悩の数 底知れず』
(じょやのかね ぼんのうのかず そこしれず)

『大晦日 貧乏の神よ さようなら』
(おおみそか びんぼうのかみよ さようなら)

『大年や 我が身匂いの あるらしき』
(おおとしや わがみにおいの あるらしき)

『大みそか 加齢臭も 吾子好み』
(おおみそか かれいしゅうも あここのみ)

『大粒の 蜜柑求めて 大不評』
(おおつぶの みかんもとめて だいふひょう)

『目瞑れば いつでも見れる 冬銀河』
(めつむれば いつでもみれる ふゆぎんが)

『行く年や 我にも吾子の 数の増え』
(ゆくとしや われにもあこの かずのふえ)

『除夜の月 三日月ながら 笑いけり』
(じょやのつき みかづきながら わらいけり)

『大三十日 ひと晩寝れば 元旦よ』
(おおみそか ひとばんねれば がんたんよ)

『念入れて 大晦日の 垢落とし』
(ねんいれて おおつごもりの あかおとし)

『何もせず 年暮れきっても 何もせず』
(なにもせず としくれきっても なにもせず)

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門松立つ

2008年12月30日 | 俳句

『マンションの  玄関左右 門松立つ』
(まんしょんの げんかんさゆう かどまつたつ)

『門松の 葉牡丹のいと 大きけれ』
(かどまつの はぼたんのいと おおきけれ)

『数え日の 片手に移り 髪を切る』
(かぞえびの かたてにうつり かみをきる)

『忘年会 吾子の泣くには 勝てぬなり』
(ぼうねんかい あこのなくには かてぬなり)


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冬の世

2008年12月29日 | 俳句

『年の暮 やっと届きし カレンダー』
(としのくれ やっととどきし かれんだー)

『葦枯れる 風と光の 舞う中で』
(あしかれる かぜとひかりの まうなかで)

『二代目は 継がぬが花の 十二月』
(にだいめは つがぬがはなの じゅうにがつ)

『鷹ならず 鳶で充分 冬の世は』
(たかならず とびでじゅうぶん ふゆのよは)

『枯野には 陽をさえぎる ものばかり』
(かれのには ひをさえぎる ものばかり)

『浮寝鳥 川の流れに 逆らわず』
(うきねどり かわのながれに さからわず)

『年の暮 ラーメン二杯 嫁の留守』
(としのくれ らーめんにはい よめのるす)

『手袋に 白い息かけ 背を丸め』
(てぶくろに しろいいきかけ せをまるめ)


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煤逃げ

2008年12月28日 | 俳句

『冬の夜 夢は続くや また見たし』
(ふゆのよる ゆめはつづくや またみたし)

『陽のあたる 真鴨に何ら 変化なし』
(ひのあたる まがもになんら へんかなし)

『数え日や 総集編に 涙して』
(かぞえびや そうしゅうへんに なみだして)

『味気なく 掃除されたる 冬の部屋』
(あじきなく そうじされたる ふゆのへや)

『煤逃げや 狭い我が家に 逃げ場無し』
(すすにげや せまいわがやに にげばなし)

『袋小路 北風吹いて つむじ風』
(ふくろこうじ きたかぜふいて つむじかぜ)

『湯豆腐や 単純素朴 そこが好き』
(ゆどうふや たんじゅんそぼく そこがすき)

『大根は 鰤味噌風呂に おでん有り』
(だいこんは ぶりみそふろに おでんあり)

『初雪や 地震のニュースも 飛びこんで』
(はつゆきや じしんのにゅーすも とびこんで)

『飲んで食べ 胃薬頼り 年の暮』
(のんでたべ いぐすりだより としのくれ)

『用納め 夢の中では 仕事して』
(ようおさめ ゆめのなかでは しごとして)

『年用意 何の足しにも ならぬ我』
(としようい なんのたしにも ならぬわれ)

『年用意 嫁の労癒す 握り寿司』
(としようい よめのろういやす にぎりずし)

『粗大ゴミ ならずに済んで 年忘れ』
(そだいごみ ならずにすんで としわすれ)

『北風や 忘れた筈の 顔浮かぶ』
(きたかぜや わすれたはずの かおうかぶ)

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初雪

2008年12月27日 | 俳句

『腹出ても 我は男と 蜜柑食ぶ』
(はらでても われはおとこと みかんたぶ)

『我が腹は 吾子の気に入り 年の暮』
(わがはらは あこのきにいり としのくれ)

『伊予の朋 懐かしくって 蜜柑喰う』
(いよのとも なつかしくって みかんくう)

『指先の 黄色くなるまで 蜜柑剥く』
(ゆびさきの きいろくなるまで みかんむく)

『クリスマス 記念写真に サンタ添え』
(くりすます きねんしゃしんに さんたそえ)

『雪予報 ガバリと変わる 晴れマーク』
(ゆきよほう がばりとかわる はれまーく)

『暖房の 設定温度 老人による』
(だんぼうの せっていおんど ひとによる)

『数え日の 街に横たう 不況感』
(かぞえびの まちによこたう ふきょうかん)

『数え日や もう餅などを 飾り付け』
(かぞえびや もうもちなどを かざりつけ)

『息白く 心も白く なればいい』
(いきしろく こころもしろく なればいい)

『明日がある 明るい日がある 冬の空』
(あすがある あかるいひがある ふゆのそら)

『初雪や 霙まじりの 先走り』
(はつゆきや みぞれまじりの さきばしり)


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賀状書く

2008年12月26日 | 俳句

ふるさとのボタ山の一生の色の変化です。
『山眠る 黒灰緑 赤から無』
(やまねむる くろはいみどり あかからむ)

『賀状書き 相手の顔の 見え隠れ』
(がじょうかき あいてのかおの みえかくれ)

『妹からの 電話で楽し クリスマス』
(いもからの でんわでたのし くりすます)

『クリスマス 今年は二度と 妹の言い』
(くりすます ことしはにどと いものいい)

『明日から 冬休みぞと 妹走る』
(あしたから ふゆやすみぞと いもはしる)

『松葉蟹 求めて友は 冬の旅』
(まつばがに もとめてともは ふゆのたび)

『吾子あやす ショールが邪魔し 泣きにけり』
(あこあやす しょーるがじゃまし なきにけり)

『泣く子には 母には勝てぬ 年の暮』
(なくこには ははにはかてぬ としのくれ)

『水仙を 手前に飾る 身勝手さ』
(すいせんを てまえにかざる みがってさ)

年を感じるのは、自分に関心を持ってくれる人が段々少なくなる時だと、言った先達が居ます。
『関心を 持ってくれずに 年暮れる』
(かんしんを もってくれずに としくれる)

『冬雲や 雨上がりても 消えもせで』
(ふゆぐもや あめあがりても きえもせで)

『煤払い 済みしばかりの 嫁の顔』
(すすはらい すみしばかりの よめのかお)

『石蕗の花 その黄が気がかり いぶし銀』
(つわのはな そのきがきがかり いぶしぎん)

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年惜しむ

2008年12月25日 | 俳句

『イブの夜も 何事もなく 暮れて行く』
(いぶのよも なにごともなく くれてゆく)

『鉄塔を 生やして生駒の 山眠る』
(てっとうを はやしていこまの やまねむる)

『煤払い 済みて一言 楽と嫁』
(すすはらい すみてひとこと らくとよめ)

『数え日の 指折り直す 明日もまた』
(かぞえびの ゆびおりなおす あすもまた)

『歳経れば 思いは深く 年惜しむ』
(としへれば おもいはふかく としおしむ)

『夜の空 見上げて嬉し 冬の星』
(よるのそら みあげてうれし ふゆのほし)

『寒雀 目覚めの刻の 遅過ぎし』
(かんすずめ めざめのときの おそすぎし)

『短日や 居眠りかこす 生徒居て』
(たんじつや いねむりかこす せいといて)

『定番と なりしラーメン 冬の昼』
(ていばんと なりしらーめん ふゆのひる)

『眉焦がす 焚き火なつかし 今昔』
(まゆこがす たきびなつかし いまむかし)


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クリスマスイブ

2008年12月24日 | 俳句

『山眠る 我の眠りに 勝てもせで』
(やまねむる われのねむりに かてもせで)

『クリスマス 我にも何か あるかしら』
(くりすます われにもなにか あるかしら)

『想い出は 不幸の重なる クリスマス』
(おもいでは ふこうのかさなる くりすます)

『冬の川 浪花の川に 臭いあり』
(ふゆのかわ なにわのかわに においあり)

『冬の川 中を覗くも 嫌になり』
(ふゆのかわ なかをのぞくも いやになり)

『数え日や 髪を切るのは 何時にしょ』
(かぞえびや かみをきるのは いつにしょ)

『冬の日に 酔っても醒めても 明日はある』
(ふゆのひに よってもさめても あすはある)

『霜の道 ジワリと溶かす 陽の光』
(しものみち じわりととかす ひのひかり)

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寒風

2008年12月23日 | 俳句

『足早に 仕事納めたる 師走かな』
(あしばやに しごとおさめたる しわすかな)

『冬の朝 イルミを見れば 枯木啼く』
(ふゆのあさ いるみをみれば かれきなく)

『寒風も このくらいのが 適度なり』
(かんぷうも このくらいのが てきどなり)

『木枯しや 百五十日の 命綱』
(こがらしや ひゃくごじゅうにちの いのちづな)

『濡れ落葉 音も湿りて 足重く』
(ぬれおちば おともしめりて あしおもく)

『夜長し 雨の夜の音 小夜時雨』
(よるながし あめのよのおと さよしぐれ)

『凩や メタボもくそも 腹の中』
(こがらしや めたぼもくそも はらのなか)

『陽を受けて 生駒の山も 眠りたる』
(ひをうけて いこまのやまも ねむりたる)

『山茶花の 匂いの中に 歩を止めて』
(さざんかの においのなかに ほをとめて)

『木に残る 枯葉に情の 移りけり』
(きにのこる かれはにじょうの うつりけり)

『生垣の 裏で繁盛 山茶花よ』
(いけがきの うらではんじょう さざんかよ)

『冬の薔薇 隣の席の 華やかさ』
(ふゆのばら となりのせきの はなやかさ)

『雨空を 機影南へ 冬の朝』
(あまぞらを きえいみなみへ ふゆのあさ)

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年の瀬

2008年12月22日 | 俳句

『雨音の 聞き取れなくて 冬の暮』
(あまおとの ききとれなくて ふゆのくれ)

『枯芒 雀の身でも なお重し』
(かれすすき すずめのみでも なおおもし)

『枯芒 我に靡けよ 礼尽くせ』
(かれすすき われになびけよ れいつくせ)

『何もかも 嫁さんまかせの 年用意』
(なにもかも よめさんまかせの としようい)

『年の瀬に 何もせずして 気を使い』
(としのせに なにもせずして きをつかい)

痛いの痛いの、飛んで行け!なんて言いません?
『吾子の風邪 飛んで行くには 遠すぎる』
(あこのかぜ とんでゆくには とおすぎる)

『大掃除 妹の手形を 消さず置く』
(おおそうじ いものてがたを けさずおく)

『ふく鍋も 三日過ぎれば もう安心』
(ふくなべも みっかすぎれば もうあんしん)


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冬至南瓜

2008年12月21日 | 俳句

『冬の夜に 久しく輝く 明星よ』
(ふゆのよに ひさしくかがやく みょうじょうよ)

『冬の夜に ツリーを作る 寺神社』
(ふゆのよに つりーをつくる てらじんじゃ)

『冬の陽に 一陽来福 明日もまた』
(ふゆのひに いちようらいふく あすもまた)

『冬温し 嫁の掃除の 早きこと』
(ふゆぬくし よめのそうじの はやきこと)

『煙草止め 掃除が楽と 年の暮』
(たばこやめ そうじがらくと としのくれ)

『咳ひとつ 朝の目覚めを 確かめて』
(せきひとつ あさのめざめを たしかめて)

『好きでない 冬至南瓜の 見つけられ』
(すきでない とうじかぼちゃの みつけられ)

『我が財布 現ぬかれて 冬仕舞い』
(わがさいふ うつつぬかれて ふゆじまい)

『明日香川 早き流れに 歳暮るる』
(あすかがわ はやきながれに としくるる)

『冬の夜に 韓流メロディ 消えもせで』
(ふゆのよに かんりゅうめろでぃ きえもせで)

『短日や 陽と友の我 短気なり』
(たんじつや ひととものわれ たんきなり)

『総選挙 どこ吹く風や 日脚伸び』
(そうせんきょ どこふくかぜや ひあしのび)

『計画も 理念も無き冬 埋蔵す』
(けいかくも りねんもなきふゆ まいぞうす)

『キムチ鍋 福に続きて 気持ち良し』
(きむちなべ ふくにつづきて きもちよし)

『日の本は 黄昏時の 冬至かな』
(ひのもとは たそがれどきの とうじかな)


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忘年会

2008年12月20日 | 俳句

『年忘れ ひれ酒の味 福の味』
(としわすれ ひれざけのあじ ふくのあじ)

『我が財布 主を離れ 冬の旅』
(わがさいふ あるじをはなれ ふゆのたび)

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凍つ日本

2008年12月19日 | 俳句

『贈られし 冬のシクラメン 清々し』
(おくられし ふゆのしくらめん すがすがし)

『あわてるな 師走は師走 歩こうよ』
(あわてるな しわすはしわす あるこうよ)

『数え日の 早き流れや 堰もなし』
(かぞえびの はやきながれや せきもなし)

『銀紙の 皺を伸ばして 師走です』
(ぎんがみの しわをのばして しわすです)

『我が母校 ラグビーの名門 今昔』
(わがぼこう らぐびーのめいもん いまむかし)

『ランプカバー ねじ込めなくて 師走かな』
(らんぷかばー ねじこめなくて しわすかな)


日本が壊れてます。沈んでます。

『坊ちゃんじゃ どうにもならぬ 年の暮』
(ぼっちゃんじゃ どうにもならぬ としのくれ)

『凍つ日本 壊して投げ出す 四宰相』
(いつにほん こわしてなげだす よんさいそう)

『十二月 我が愛言葉 ケセラセラ』
(じゅうにがつ わがあいことば けせらせら)

『世の中は 三寒四温 ケセラセラ』
(よのなかは さんかんしおん けせらせら)

『先のこと 三つ先読み 冬日向』
(さきのこと みっつさきよみ ふゆひなた)

『冬ズボン 股擦り切れて メタボかな』
(ふゆずぼん またすりきれて めたぼかな)

『寒菊や 明日香の道の 道標』
(かんぎくや あすかのみちの みちしるべ)

『水仙や 頭を垂れて 凄味あり』
(すいせんや こうべをたれて すごみあり)

『埋火や 灰となりても 消えぬ気よ』
(うずみびや はいとなりても きえぬきよ)

『寒菊や 酒のさかなに 苦き味』
(かんぎくや さけのさかなに にがきあじ)

『ふぐ鍋で 年忘れする 毒味する』
(ふぐなべで としわすれする どくみする)

『冬の日や 影も凍りて 足重く』
(ふゆのひや かげもこおりて あしおもく)

『冬鍋や 御免じゃない 麺が無い』
(ふゆなべや ごめんじゃない めんがない)

『歳暮れて 歳暮の数も 増えて来て』
(としくれて せいぼのかずも ふえてきて)
                 てことになったらいいな。

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水洟

2008年12月18日 | 俳句

『まだまだに うろこ雲あり 冬の空』
(まだまだに うろこぐもあり ふゆのそら)

『眠り姫 寄りかかられて 冬温き』
(ねむりひめ よりかかられて ふゆぬくき)

『露霜の 置かれし道の 曲がり角』
(つゆしもの おかれしみちの まがりかど)

『白菜の 甘苦き味 舌に残る』
(はくさいの あまにがきあじ したにのこる)

『冷たさも 日増しに増して 十二月』
(つめたさも ひましにまして じゅうにがつ)

『今日また 鍋料理にて 麺は無し』
(きょうまた なべりょうりにて めんはなし)

『黄葉の ポプラか銀杏か 十二月』
(こうようの ぽぷらかいちょうか じゅうにがつ)

『来年の 契約が来て 年の暮』
(らいねんの けいやくがきて としのくれ)

『数え日の 楽しみ少なく 指を折る』
(かぞえびの たのしみすくなく ゆびをおる)

『十九日 二十九日は 忘年会』
(じゅうくにち にじゅうくにちは ぼうねんかい)

『楽しみも 年々遠き クリスマス』
(たのしみも ねんねんとおき くりすます)

『冬枯れは 葉の散り終えた 姿かな』
(ふゆがれは はのちりおえた すがたかな)

『この頃は 屋台のはしごの 懐かしき』
(このころは やたいのはしごの なつかしき)

『冬日向 三しか知らぬ 口曲り』
(ふゆひなた さんしかしらぬ くちまがり)

『水洟や 青洟遠く 故郷は』
(みずばなや あおばなとおく ふるさとは)

『クリスマス 馬小屋ありや 法隆寺』
(くりすます うまごやありや ほうりゅうじ)

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風邪

2008年12月17日 | 俳句

『風の邪気 茶に閉じ込め 冬の暮』
(かぜのじゃき ちゃにとじこめ ふゆのくれ)

『咳き込めば 誰かの風邪も 治るかも』
(せきこめば だれかのかぜも なおるかも)

『風邪予防 つんときたきた たまご酒』
(かぜよぼう つんときたきた たまござけ)

『寒月や 笑顔に見える 期待感』
(かんげつや えがおにみえる きたいかん)

『もみじ葉も 生命短かき 冬木立』
(もみじはも いのちみじかき ふゆこだち)

『金色の 錦潜れば 落葉舞う』
(こんじきの にしきくぐれば おちばまう)

『陽を受けて 銀杏金色の 光持つ』
(ひをうけて いちょうこんじきの ひかりもつ)

『枯れ草の 敷き積もる道 まだ遠し』
(かれくさの しきつもるみち まだとおし)

『山茶花の 匂う垣根に 道寄りぬ』
(さざんかの におうかきねに みちよりぬ)

『便り無く 生きてる証 冬の暮』
(たよりなく いきてるあかし ふゆのくれ)

『冬菫 淡き紫 控え目に』
(ふゆすみれ あわきむらさき ひかえめに)

『山の辺の 霜降る道に 足の跡』
(やまのべの しもふるみちに あしのあと)

『明日夕餉 鰤大根と 宣告さる』
(あすゆうげ ぶりだいこんと せんこくさる)

『咽喉の為 マフラーして寝て しまり悪』
(のどのため まふらーしてねて しまりわる)

『避けられぬ 怒涛の飛沫 冬の浪』
(さけられぬ どとうのしぶき ふゆのなみ)

『冬の水 さざ波ばかり 波立ちて』
(ふゆのみず さざなみばかり なみだちて)

『冬灯り イルミの街の 冷たさよ』
(ふゆあかり いるみのまちの つめたさよ)

『冬桜 咲く程判る さびしさよ』
(ふゆざくら さくほどわかる さびしさよ)

『創句には 筆ペンが良し 冬籠る』
(そうくには ふでぺんがよし ふゆごもる)

『茶に花に 用意万端 冬籠り』
(ちゃにはなに よういばんたん ふゆごもり)
                    =8400

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