冬旱 窓を開ければ 真の冬
(ふゆひでり まどをあければ しんのふゆ)
12955 【季語】 冬旱 【季節】 三冬
雪下ろす 老婆の眉に 雪積もる
(ゆきおろす ろうばのまゆに ゆきつもる)
12954 【季語】 雪 【季節】 三冬
鰤安も 卓を賑わす 気配なし
(ぶりやすも たくをにぎわす けはいなし)
12953 【季語】 鰤 【季節】 三冬
塀の上 鳥の音聞こえ 春隣
(へいのうえ とりのねきこえ はるとなり)
12952 【季語】 春隣 【季節】 晩冬
寒酒や 友と飲む酒 甘辛く
(かんざけや ともとのむさけ あまからく)
12950 【季語】 寒 【季節】 晩冬
冬寒し 鳥インフルに 火山灰
(ふゆさむし とりいんふるに かざんばい)
12951 【季語】 寒し 【季節】 晩冬
寒の坂 白銀世界 滑り台
(かんのさか はくぎんせかい すべりだい)
12948 【季語】 寒 【季節】 三冬
街おこし またぞろラーメン 冬旱
(まちおこし またぞろらーめん ふゆひでり)
12949 【季語】 冬旱 【季節】 三冬
車窓見れば ホームに並ぶ 冬の顔
(まどみれば ほーむにならぶ ふゆのかお)
12946 【季語】 冬の顔 【季節】 三冬
左遷なく お詫びは続く 冬一日
(させんなく おわびはつづく ふゆひとひ)
12947 【季語】 冬の日 【季節】 三冬
雪間より 顔を覗かす 寒椿
(ゆきまより かおをのぞかす かんつばき)
12944 【季語】 寒椿 【季節】 晩冬
街出れば 吹く風痛き 冬の宵
(まちでれば ふくかぜいたき ふゆのよい)
12945 【季語】 冬の宵 【季節】 三冬
葉牡丹や 正月飾りの 忘れ物
(はぼたんや しょうがつかざりの わすれもの)
12941 【季語】 葉牡丹 【季節】 晩冬
水仙の ラッパの向きが 気にかかり
(すいせんの らっぱのむきが きにかかり)
12942 【季語】 水仙 【季節】 晩冬
水仙の ラッパの向きに 自我があり
(すいせんの らっぱのむきに じががあり)
12943 【季語】 水仙 【季節】 晩冬
寒晴や 喜ぶ暇無く 腰痛に
(かんばれや よろこぶひまなく ようつうに)
12937 【季語】 寒晴 【季節】 晩冬
窓に付く 結露の多さ 寒さ知る
(まどにつく けつろのおおさ さむさしる)
12938 【季語】 寒さ 【季節】 三冬
妹の画く 結露のキャンバス 冬の朝
(いものかく けつろのきゃんばす ふゆのあさ)
12939 【季語】 冬の朝 【季節】 三冬
消えかかる 結露のキャンバス 冬の昼
(きえかかる けつろのきゃんばす ふゆのひる)
12940 【季語】 冬の昼 【季節】 三冬
寝酒から 深酒になり 二日酔い
(ねざけから ふかざけになり ふつかよい)
12925 【季語】 寝酒 【季節】 三冬
今日何を 食べたかいなと 冬一日
(きょうなにを たべたかいなと ふゆひとひ)
12926 【季語】 冬の日 【季節】 三冬
洟垂れの 言葉なつかし 冬旱
(はなたれの ことばなつかし ふゆひでり)
12927 【季語】 冬旱 【季節】 三冬
皹し 昔の話 酒のつま
(あかぎれし むかしのはなし さけのつま)
12928 【季語】 皹 【季節】 晩冬
冬一日 やること終えて 思惟もなし
(ふゆひとひ やることおえて しいもなし)
12929 【季語】 冬の日 【季節】 三冬
十六夜も 過ぎたるごとき 冬の月
(いざよいも すぎたるごとき ふゆのつき)
12930 【季語】 冬の月 【季節】 三冬
冬草に 足を取られて 霜が付き
(ふゆくさに あしをとられて しもがつき)
12931 【季語】 冬草 【季節】 三冬
口にせば 早く来るかと 春を待つ
(くちにせば はやくくるかと はるをまつ)
12932 【季語】 春を待つ 【季節】 晩冬
侘助の 傍に欲しきや 雪化粧
(わびすけの そばにほしきや ゆきげしょう)
12933 【季語】 侘助 【季節】 三冬
真二つに 切られし並木 枯れ葉無し
(まふたつに きられしなみき かれはなし)
12934 【季語】 枯れ葉 【季節】 三冬
寒の晴 夕焼け赤く 身は寒く
(かんのはれ ゆうやけあかく みはさむく)
12935 【季語】 寒の晴 【季節】 新年
大寒も 恵比寿も過ぎて 首窄め
(だいかんも えびすもすぎて くびすぼめ)
12936 【季語】 大寒 【季節】 晩冬
大寒や 膝掛け褞袍 手放せず
(だいかんや ひざかけどてら てばなせず)
12921 【季語】 大寒 【季節】 晩冬
冬晴れに 街の人々 ひとやすみ
(ふゆばれに まちのひとびと ひとやすみ)
12922 【季語】 冬晴れ 【季節】 仲冬
聞こえ来る ちあきなおみの 唄に冬
(きこえくる ちあきなおみの うたにふゆ)
12923 【季語】 大寒 【季節】 晩冬
冬日向 聞こえてくるは Let It Be
(ふゆひなた きこえてくるは Let It Be)
12924 【季語】 冬日向 【季節】 三冬
寒の晴れ 烏賊明太は 期限前
(かんのはれ いかめんたいは きげんまえ)
12920 【季語】 寒 【季節】 仲冬
寒さゆえ 十三夜の月 見に出れぬ
(さむさゆえ じゅうさんやのつき みにでれぬ)
12919 【季語】 初詣 【季節】 新年
兎年 震災記念日 友の来る
(うさぎどし しんさいきねんび とものくる)
12918 【季語】 震災記念日 【季節】 初冬