俺流俳句 「いちらくいちらく」

俳句で遊ぼ。

あなたも、優しくなれます。
          
          千秀

筋斗雲

2013年11月29日 | 写真教室 写真俳句紹介

陽を受けし いろはもみじの 色の艶
(ひをうけし いろはもみじの いろのつや)
16310 【季語】 もみじ 【季節】 晩秋


冬ざれて 龍から落ちる 涎かな
(ふゆざれて りゅうからおちる よだれかな)
16311 【季語】 冬ざれ 【季節】 三冬


寒空に クレーンの柱 天を突き
(さむぞらに くれーんのはしら てんをつき)
16312 【季語】 寒空 【季節】 三冬


冬めきて 解斗雲よ 何処へ行く
(ふゆめきて きんとんうんよ どこへいく)
16313 【季語】 冬めく 【季節】 初冬
解斗雲=筋斗雲=きんとんうん=孫悟空の乗る雲


空駆ける 親子の雲や 冬ぬくし
(そらかける おやこのくもや ふゆぬくし)
16314 【季語】 冬ぬくし 【季節】 三冬


枯れ始む 桜もみじの 虫の息
(かれはじむ さくらもみじの むしのいき)
16315 【季語】 もみじ 【季節】 晩秋


小春日や 街角に見る パリの香
(こはるびや まちかどにみる ぱりのこう)
16316 【季語】 小春日 【季節】 初冬


柿見れば 一段深き 空の青
(かきみれば いちだんふかき そらのあお)
16317 【季語】 柿 【季節】 晩秋


散策路 耳傾けし 虎落笛
(さんさくろ みみかたむけし もがりぶえ)
16318 【季語】 虎落笛 【季節】 三冬


有り難し 金網越しの 冬夕陽
(ありがたし かなあみごしの ふゆゆうひ)
16319 【季語】 冬 【季節】 三冬


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

暮れ早し

2013年11月26日 | 写真教室 写真俳句紹介


冬の雨 上がりて夕陽 暴れけり
(ふゆのあめ あがりてゆうひ あばれけり)
16308 【季語】 冬 【季節】 三冬


暮れ早し 都会の灯り 追いつかず
(くれはやし とかいのあかり おいつかず)
16309 【季語】 暮れ早し 【季節】 三冬


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2013年11月21日 | 写真教室 写真俳句紹介

今日も写真俳句です。


冬の鵜は バラバラなれど 群れて飛ぶ
(ふゆのうは ばらばらなれど むれてとぶ)
16284 【季語】 冬 【季節】 三冬


颱風の 流されものの 休息所
(たいふうの ながされものの きゅうそくじょ)
16285 【季語】 颱風 【季節】 仲秋


鴨一羽 川面に映る 団地へと
(かもいちわ かわもにうつる だんちへと)
16286 【季語】 鴨 【季節】 三冬


二羽の鴨 鷺のいじめに 遭いしかな
(にわのかも さぎのいじめに あいしかな)
16287 【季語】 鴨 【季節】 三冬


餌求め 抜き足差し足 忍ぶ鷺
(えさもとめ ぬきあしさしあし しのぶさぎ)
16288 【季語】 鷺 【季節】 三冬


枝潜り 足場固めて 狙う鷺
(えだくぐり あしばかためて ねらうさぎ)
16289 【季語】 鷺 【季節】 三冬


自慢げに 小魚銜え 鷺立てり
(じまんげに こざかなくわえ さぎたてり)
16290 【季語】 鷺 【季節】 三冬


美味なるを どうだとばかり 鷺吠える
(びみなるを どうだとばかり さぎほえる)
16291 【季語】 鷺 【季節】 三冬


鉄塔が 綱引きしてる 今朝の冬
(てっとうが つなひきしてる けさのふゆ)
16292 【季語】 今朝の冬 【季節】 初冬


北風や 川面に映る 街揺れて
(きたかぜや かわもにうつる まちゆれて)
16293 【季語】 北風 【季節】 三冬


颱風の 漂着物の モニュメント
(たいふうの ひょうちゃくぶつの もにゅめんと)
16294 【季語】 颱風 【季節】 仲秋


冬鴎 羽繕ひの スライドショウ
(ふゆかもめ はねつくろひの すらいどしょう)
16295 【季語】 冬鴎 【季節】 三冬


冬鴎飛ぶ 海から遠く 山近く
(かもめとぶ うみからとおく やまちかく)
16296 【季語】 冬鴎 【季節】 三冬


冬雲に 巻き込まれ居る 旅客機よ
(ふゆぐもに まきこまれおる りょきゃくきよ)
16297 【季語】 冬 【季節】 三冬


三列に トイレ並べて 紅葉待ち
(さんれつに といれならべて もみじまち)
16298 【季語】 紅葉 【季節】 晩秋


どこよりも もみじ葉強き 役所前
(どこよりも もみじばつよき やくしょまえ)
16299 【季語】 もみじ 【季節】 晩秋


柵越しの 天使の唇 清けしや
(さくごしの てんしのくちびる さやけしや)
16300 【季語】 清けし 【季節】 三秋


君が顔 気が気でなくて 黄ばみけり
(きみがかお きがきでなくて きばみけり)
16301 【季語】 黄ばむ 【季節】 晩秋
黄ばむ=黄葉する


北風を 凌ぎし猫の 知恵の冴え
(きたかぜを しのぎしねこの ちえのさえ)
16302 【季語】 北風 【季節】 三冬


側面に もみじ葉載せて 列車行く
(そくめんに もみじはのせて れっしゃいく)
16303 【季語】 もみじ 【季節】 晩秋


西からの 冬雲反す 陽の力
(にしからの ふゆぐもかえす ひのちから)
16304 【季語】 冬雲 【季節】 三冬


看板と 山茶花に観る 品と格
(かんばんと さざんかにみる ひんとかく)
16305 【季語】 山茶花 【季節】 初冬


竹笠の 冬灯の温もり 内外に
(たけかさの ふゆびのぬくもり うちそとに)
16306 【季語】 冬 【季節】 三冬


消火器の 文字みな消され 冬旱
(しょうかきの もじみなけされ ふゆひでり)
16307 【季語】 冬旱 【季節】 三冬




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

颱風

2013年11月18日 | 写真教室 写真俳句紹介

今日も写真俳句です。

しおからは 影に捕まり 石の上
(しおからは かげにつかまり いしのうえ)
16265 【季語】 塩辛蜻蛉 【季節】 三秋
しおから=塩辛蜻蛉


うさぎ見ゆ 十六夜の月 昼の月
(うさぎみゆ いざよいのつき ひるのつき)
16266 【季語】 昼の月 【季節】 三秋


曼珠沙華 一輪のみが 先走り
(まんじゅしゃげ いちわのみが さきばしり)
16267 【季語】 曼珠沙華 【季節】 仲秋


休ん処 内と外にも 小さい秋
(やすんどこ うちとそとにも ちいさいあき)
16268 【季語】 秋 【季節】 三秋


首のない 怪物の如き 冬木立
(くびのない かいぶつのごとき ふゆこだち)
16269 【季語】 冬木立 【季節】 三冬


人情か 蔦に縛らる 彼岸花
(にんじょうか つたにしばらる ひがんばな)
16270 【季語】 彼岸花 【季節】 仲秋


電線に 縛られ居るや 鷺の子よ
(でんせんに しばられおるや さぎのこよ)
16271 【季語】 白鷺 【季節】 三夏


荒波に 取り残されし 鷺四羽
(あらなみに とりのこされし さぎよんわ)
16272 【季語】 鷺 【季節】 三冬


白と黒 鷺と川鵜の 境界線
(しろとくろ さぎとかわうの きょうかいせん)
16273 【季語】 鷺 【季節】 三冬


麒麟にも 犬にも見えし 秋の雲
(きりんにも いぬにもみえし あきのくも)
16274 【季語】 秋 【季節】 三秋


恐竜と 見えし颱風の 落とし物
(きょうりゅうと みえしたいふうの おとしもの)
16275 【季語】 颱風 【季節】 仲秋


冬雲は 西から東 流れけり
(ふゆぐもは にしからひがし ながれけり)
16276 【季語】 冬 【季節】 三冬


早きもの 小鴨の巣立ち 近づきぬ
(はやきもの こかものすだち ちかづきぬ)
16277 【季語】 小鴨 【季節】 三冬


優しさの 溢るる顔に 泪露
(やさしさの あふるるかおに なみだつゆ)
16278 【季語】 露 【季節】 三秋


天上を 目指して咲きし 冬薔薇
(てんじょうを めざしてさきし ふゆそうび)
16279 【季語】 冬薔薇 【季節】 三冬


彼岸花 団地の庭の 狂い咲き
(ひがんばな だんちのにわの くるいざき)
16280 【季語】 彼岸花 【季節】 仲秋


気怠さが 地球を覆う 冬の午後
(けだるさが ちきゅうをおおう ふゆのごご)
16281 【季語】 冬 【季節】 三冬


コスモスの 花より気なる 雨雲よ
(こすもすの はなよりきなる あまぐもよ)
16282 【季語】 コスモス 【季節】 仲秋


道草も 出来そうにない 秋一日
(みちくさも できそうにない あきひとひ)
16283 【季語】 秋 【季節】 三秋

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

姫椿

2013年11月16日 | 写真教室 写真俳句紹介

今日は、写真俳句です。
写真教室で、京都妙心寺の撮影会が行われました(11/10)。
その時の作品です。

手水鉢 寒菊活けて おもてなし
(ちょうずばち かんぎくいけて おもてなし)
16254 【季語】 寒菊 【季節】 三冬


火袋を 覗き見すれば 今朝の冬
(ひぶくろを のぞきみすれば けさのふゆ)
16255 【季語】 今朝の冬 【季節】 初冬
火袋=石灯籠の蝋燭を灯す穴 今朝の冬=立冬

雨露に 古き御縁の 馴染みけり
(あめつゆに ふるきごえんの なじみけり)
16256 【季語】 露 【季節】 三秋


京時雨 雫のひかり 池に落つ
(きょうしぐれ しずくのひかり いけにおつ)
16257 【季語】 時雨 【季節】 初冬


まだまだに いろはかえでは おとなしく
(まだまだに いろはかえでは おとなしく)
16258 【季語】 楓 【季節】 晩秋


冬鯰 瓢々として 箪々と
(ふゆなまず ひょうひょうとして ひげはてつ)
16259 【季語】 冬 【季節】 三冬
-飄々として淡々と-を-瓢箪-に掛けた


華やいだ 色香見せつけ 姫椿
(はなやいだ いろかみせつけ ひめつばき)
16260 【季語】 姫椿 【季節】 初冬
姫椿=山茶花


冬蛙 親踏み台に 跳ぶ気配
(ふゆかえる おやふみだいに とぶけはい)
16261 【季語】 冬 【季節】 三冬


冬ざれて 蹲踞に吾 隠れ居り
(ふゆざれて つくばいにわれ かくれおり)
16262 【季語】 冬ざるる 【季節】 三冬
蹲踞(つくばい)=手水鉢 京都竜安寺の蹲踞が「吾唯足知」の禅語で有名


秋愁ひ 笠と草鞋の さりげなさ
(あきうれひ かさとわらじの さりげなさ)
16263 【季語】 秋愁 【季節】 三秋


爽やかや 御手に守られ 手を合わす
(さわやかや みてにまもられ てをあわす)
16264 【季語】 爽やか 【季節】 三秋

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

秋の灯

2013年11月10日 | 写真教室 写真俳句紹介

今日は、写俳です。


鴨が行く 揃わなくても 家族かな
(かもがいく そろわなくても かぞくかな)
16246 【季語】 鴨 【季節】 三冬



白鷺は 出してしまえば 知らぬ顔
(しらさぎは だしてしまえば しらぬかお)
16247 【季語】 白鷺 【季節】 三夏


がちゃがちゃに 不揃い目立つ 工事中
(がちゃがちゃに ふぞろいめだつ こうじちゅう)
16248 【季語】 がちゃがちゃ 【季節】 初秋
がちゃがちゃ=くつわ虫


秋ばかり 子供の国の パーキング
(あきばかり こどものくにの ぱーきんぐ)
16249 【季語】 秋 【季節】 三秋


堰守る 鷺に混じりて 鴨一羽
(せきまもる さぎにまじりて かもいちわ)
16250 【季語】 鷺 【季節】 三冬


お向かいと 繋がる廊下 雁渡る
(おむかいと つながるろうか かりわたる)
16251 【季語】 雁渡る 【季節】 晩秋



秋の灯に 出すもの出して 舌に歯に
(あきのひに だすものだして したにはに)
16252 【季語】 秋の灯 【季節】 三秋


秋一日 思案投げ首 恋の神
(あきひとひ しあんなげくび こいのかみ)
16253 【季語】 秋 【季節】 三秋

恋の神=キューピッド

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

秋の風

2013年11月01日 | 俳句

見る人なき 車内テレビは 秋旱
(みるひとなき しゃないてれびは あきひでり)
16240 【季語】 秋旱 【季節】 三秋


秋暮れて 鴉に追わる 雀あり
(あきくれて からすにおわる すずめあり)
16241 【季語】 秋暮るる 【季節】 晩秋


入れ歯鳴る 話も唄も 秋の風
(いればなる はなしもうたも あきのかぜ)
16242 【季語】 秋 【季節】 三秋


初恋も 夢に現れ 爽やかに
(はつこいも ゆめにあらわれ さわやかに)
16243 【季語】 爽やか 【季節】 三秋


目覚めれば 肌にひんやり 秋の風
(めざめれば はだにひんやり あきのかぜ)
16244 【季語】 秋 【季節】 三秋


寸法を 手指で計る 秋乙女
(すんぽうを てゆびではかる あきおとめ)
16245 【季語】 秋 【季節】 三秋


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする